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【シリーズ】原木を買いに。<4/4>原木市場のあれこれ

2023年1月に同行した、原木の買い付けのお話『原木を買いに。』シリーズ。過去の記事はこちらから ↓
▷【シリーズ】原木を買いに。<1/4>ものづくりの出発点
▷【シリーズ】原木を買いに。<2/4>買い付けって?
▷【シリーズ】原木を買いに。<3/4>市場までの道のり

シリーズ最終回、山々から切り出された原木がどのように市場に並ぶのか、お伝えします!


■原木市場とは?

山から切り出された丸太を売り買いするハブになる場所が原木市場です。ここに買い付けにくる業者は製材所や木工所の他、家具メーカーや和太鼓メーカーなど様々です。

業界では、原木を生産し伐採して持ち込む人を【木主】、買いにくる人を【買主】と呼ばれます。木主が原木丸太を選別、仕分けをし、月に一度原木市を開催しています。

◇整然とならぶ丸太 場所:盛岡木材流通センター

今回、私たちが伺った盛岡木材流通センターの隣では、造林から製材、チップ製造まで一貫して行う企業の工場が作業をしており、主に岩手県産のカラマツ、アカマツ、スギなどを扱っているそう。

こちらでは、静かな山間に響く重機音と木の香りが漂い、街中ではなかなか味わえない雰囲気でした。



■カットされた丸太の呼び名と特徴

原木市場に集まる立木は様々な長さ、太さ、状態の原木丸太があります。
同じ樹種・同じ樹齢であっても1本1本、状態が異なるため、それらをカットし、部位によって価格が決められます。

3~4Mごとにカットされた立木の部位は、根本部分から上に向かって【元玉】【一番玉】【二番玉】【三番玉】と呼ばれ図のような特徴があります。


■現場で活躍する重機を一部ご紹介

市場では様々な重機も活躍しています。
大きな丸太を悠々と積み上げる場面は見物です!

◇重機にもしっかり【岩手県森林組合連合会】の文字
◇油圧ショベルに木材をつかめるグラップルがついている重機
◇5Mほどの高さに丸太を積み上げる油圧ショベル
◇グラップル付き木材運搬車にて荷台に次々と丸太が積まれていく
◇連合会の方は作業を終え、事務所へ

山や樹木といった自然と向き合う林業の厳しさを学びつつ、携わる方々が生き生きとされている姿に改めて魅力を感じました。


■シリーズ最後にクイズの出題!

問題・・・
この写真の材種はなんでしょうか?

答え・・・

両方とも、欅(けやき)なのでした!
育つ環境で幹や断面の色も変わってくるんですね。こんなにも違いあることに驚き、思わずクイズにしてしまいました…!みなさんはいかがだったでしょうか。

欅材はアルテマイスターでも使用する材種。広葉樹の中でも、木目が美しく、脂分を多く含み年月とともに色艶が増す材として重宝されています。そんな欅材についても深めることのできる経験でした。


あとがき

4回に分けて発信してきた『原木を買いに。』シリーズ。
最後までご覧いただきありがとうございました!

普段なかなか触れることのできない原木買付の雰囲気を
お届けてできていたら嬉しいです。