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【日常にアルプス_1月6日】地域おこし協力隊にスキルは必要?
Good Morning Alps!
おはよう伊那谷。
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2025年1月6日 月曜日
地域おこし協力隊を採用する市町村は、結局どちらを求めているだろう。
・スキル
・定住の意志
長野県伊那市の地域おこし協力隊として4年間活動した私が感じるのは、採用時点でスキルを判断するのはかなり難しいということ。採用側がスキルについて採点するスキルがないケースもある。求めるミッションにバチコンとハマるスキルを持つ人が受けにくることは少ない。だから、わりと漠然としたミッションを掲げているケースが多い。このあたりが民間企業の中途採用とは大きく異なる。どちらかというと、やる気とポテンシャルで判断する新卒採用に近いような気がする。
実際、スキルがない人を採用するケースは非常に多い。厄介なのは、大したスキルがないのに「できる風」をふかす人や、プライドが高い人を選んでしまうことだ。でも役所は、日々たくさんの市民と接しているからなのか、人を見誤ることはあまり無いようにも感じる。いわば、スキル<人柄を重視する印象。
行政の人事自体が、課長クラスに就くまでは3年程度でさまざまな部署を渡り歩くジェネラリスト育成なので、「(今は)特定のスキルがないけど、人柄がよく、やる気と定住の意志がある」人を評価するのは自然な流れのように感じる。
かくいう私は、採用時、ふんわりと求められていた内容と私が持つスキルが合致していたとは思えない。それでも「小学生の保護者に近い視点を持てそう」というあたりで採用されたのではないかと思う。着任後は、自分のスキルにミッションを引き寄せていった4年間だったし、おそらく想定外の成りゆきもあったんじゃないかと思う。もし期待外れだと思った人がいたとしたら申し訳ないけど、小さな成果を残すことはできた。4年間はあっという間で、志半ばで任期は終わる。
地域おこし協力隊の採用は「待ち」だ。
地域(長野県伊那市)に興味を持ち移住や定住を視野に入れている人を母集団とし、その中からミッションごとに網をかけていく。スキルを重視するとしたら、この定置網漁のままだと、結局いつまでたっても求めるスキルに出会うのは難しい。今はそれでも十分かもしれないけれど、長期的な視野でインナーブランディングを考えていくと、地域おこし協力隊の質を上げることも大事な気がする。どういう採用をしたいかを考えて広報戦略を組み立てることができたら状況は変わっていくだろう。
なんて思いながら、活動時に使っていたPCやタブレット、市章や名札を市役所に返却してきた。お世話になりました。
さて、
2025年4月から活動する長野県伊那市で地域おこし協力隊を新たに募集しています。
https://www.inacity.jp/shisei/kakushuboshu/R7kyouryokutai_bosyu.html
こんなミッションもあります。
⑤ 教育のITリテラシー向上サポーター(市内全域)1名
この4年間で開拓してきた領域を、次の方に引き継いでもらえそうでうれしい。もちろん着任した人のスキルや関心があるので、私が敷いた線路の上を進んでもらうこともない。ただ言えるのは、未開拓の地が多いのでニーズも可能性もあるミッションだと思う。
伊那市の地域おこし協力隊については、何度かここに書いてきた。主観と個人的な体験でしかないけれど、この4年間は楽しく務めた。
他にも観光振興やスポーツ、地域活性化などのミッションがあるので、興味がある方はどうぞ。
明日2025年1月7日応募〆切です。
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