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「iシェアーズ 上場プライベート・エクイティ・インデックス・ファンド」とは
1.上場プライベート・エクイティ・インデックスファンドとは?
現在プライベート・エクイティを勉強しおり、本を読みながら色々ネットで調べていると、タイトルの「iシェアーズ 上場プライベート・エクイティ・インデックス・ファンド」なるファンドを見つけた。世界最大規模の運用会社ブラックロックのiシェアーズシリーズである。
例えばPEファンドの一種のバイアウトファンドは、未上場企業を購入し、バリューアップ等を行い、エグジットして利益を得るものである。
PEファンドは投資開始時点に置いては一応パイプライン(購入見込みの案件)等は提示されるものの、何を買うかはまだわからないブラインドプールの状態である。
PEファンドは一口何億円とかの世界でマス向けではなく、ファンドのIR部隊が手厚い情報開示を機関投資家やバイサイドアナリスト向けに定期的に行っているわけなので情報開示が担保されているわけであるが、個人でも買えるようなETFで、かつブラインドプールにもかかわらずマスに売り払うとなると、昨今色々話題になっているSPACに同じではないか…?と思った。
一体全体、「上場エクイティインデックスファンド」とはなにか?気になったので調べてみた。
2.上場プライベート・エクイティ・インデックスの構成要素
調べると、どうやらこのETFは「S&P上場プライベート・エクイティ指数」なるインデックスがあり、それに連動させるETFであるとのこと。
ではこのインデックスはなにか?S&Pのサイトで調べると構成要素及び組成方法が記載されている。
※ちなみに日本語版のサイトだと構成銘柄が出てこないのでこういうときに言語の壁を感じますね。
メソドロジーによると、投資対象は以下の通りとのこと。
・会社やファンド等が含まれるが、リート、SPAC、ETFは対象外
・企業の主要事業がプライベート・エクイティ投資であること(メザニン債、ベンチャーキャピタル投資、バイアウト投資、シード投資、その他非上場企業への投資)
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また、ファクトシートによると、KKR, Brookfield, Blackstone, Partners Group…世界的に最大規模の資産運用会社が構成要素となっている。
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つまり、上場プライベート・エクイティ・インデックス・ファンドとはなにかと言えば、「PEファンドに投資するのではなく、PEファンドを組成している上場運用会社を構成要素とするインデックスに投資するETF」というわけだ。
3.パフォーマンス
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パフォーマンス推移を見てみる。御存知の通りコロナショックにより2020年3月に大暴落したマーケットであるが、その後政府による金融緩和政策により世界にマネーが溢れ、空前の金融相場が到来したわけだが、投資会社もその恩恵受けパフォーマンスはここまで好調。ただ、現在FOMCによる量的引き締め(QT)が実施される公算が高まっていることからやや暗雲…といった状況も反映しているようである。