タイピング界最高峰の大会「RTC2023」に出場した超個人的感想 ~前編~(予選終了まで)
こんにちは!「あるぱー」(@Alpaa_ca_)と申します。🦙
このたび、「REALFORCE TYPING CHAMPIONSHIP 2023」(以後、「RTC」)という、タイピング(キーボードの速打ち)が日本一速い人を決める、いわばタイピング界の“最高峰”といっても過言ではない大会に出場してきましたので、その感想を書いていきます。
前編(予選終了まで) 約9,900字 ※この記事です。
後編(予選終了から本戦) 約9,600字
1.はじめに
1.1. どんな記事?
一番初めにお断りしておきますが、この記事は「RTCという大会の様子・面白さ」を、"詳細かつ万人向け"にお伝えするものではありません。
私、あるぱー個人視点で、私がどのような思いで予選を勝ち抜き出場を決めたか、そして本戦の大会会場で何を思っていたのかを書いていく、半分日記形式のような記事です。
なぜかというと…
あるぱーは文章を書くのが下手
大会の詳細ルールや雰囲気を魅力的に紹介している記事がすでにある
ということで、この記事は大会の詳細ルールや各出場者ごとの試合といった要素はばっさりカットし、私あるぱーの私見・感想のみに絞った内容となりますので、ご了承ください。(記事タイトルに「超個人的」とあるのはそのためです。)
すっきり綺麗にまとめられた万人向けの記事は、きっと私以外の方がたくさん書いてくれることでしょう…!
2. について知りたい方は、こちらの記事で素晴らしくまとめられているので、是非ご覧ください。
また、今回RTC2023に出場された選手の中にも、noteに投稿されている方がいらっしゃいますので、こちらについても掲載させていただきます!
Y-iさん
三山羊さん
のんさん
1.2. 誰向けの記事?
上記の「どんな記事?」で説明したように、「大会の紹介記事」というよりはほとんど日記みたいな形となることから、想定する読者としては、
RTCを見た、又はルールを知っている
タイピングが趣味
RTC本戦出場者の正直な感想を聞いてみたい
あるぱー(o-ck)のことを知っている
…といった方々が対象になるかと思います。
1.3. あるぱーって誰?
仙台在住の、音ゲーが趣味の人です。
細かい自己紹介や略歴については別記事にしましたので、もし興味がありましたらこちらをご覧ください。
2.RTC2023が開催されると聞いて
2.1. 率直な感想
「えっ、実地で開催するんだ!!すげー!!!」
というのが、まず第一の感想。
前回出場させていただいたRTC2019本戦の後、ご存知のとおり世の中はすっかりコロナ禍となってしまい、こういったイベントは当分行われないのかな…と思っていたので。
ただ、2022年の半ばくらいから、行政・民間主催のイベントが徐々に開催復活するようになってきたのは肌感覚として感じており、そんな矢先に、4年ぶりのRTC開催(それも実地)のニュースを耳にしたので、それはそれは嬉しかったです。
2.2. 第二の感想
…と同時に、
「またあの予選やりたくねーーwww」
っていう正直な感想が…。いやそれは競技者・前回参加者としてどうなの?という目線もあると思いますが、、競技者である前に自分もただの人間なんで!!正直に書かせていただきます!!
いやね… 辛いんですよ。本当。タイピングだけじゃないけど、何事も「スコアを上げるためだけに突き詰め続ける」という行為は…。タイピングでも音ゲーでも、それこそ具合悪くなるくらいやり込み続けた経験なんていくらでもありますから。
RTC2019の予選でも例外ではありませんでした。特に、自分のようなスピードバカがプレイスタイルであるタイパーにとっては。
それはもう、タイプウェル一筋で育ってきた人間ですから。400打鍵を打ち切るまでにミスは99打まで許され、逆立ちしても吐いてもいいから(?)ただひたすらに0.001秒でも速く打ち切る…。そういうプレイスタイルでひたすらランキングを駆け上がってきた人間ですので。
ミスで減点されるのが本当に嫌。その気持ちは、(大変申し訳ないですが)e-typingのランキングに初めて参加したときから、現在に至っても、トラウマのようにずっと残り続けています。
2.3. っていうか予選通過できるの?
第三の感想がこれ。
私はタイピングに一番熱を入れていたのは2011年頃までで、それ以降は頻度が減ってしまい、腕が鈍りすぎないよう、たまに思い出すようにタイプウェルやe-typingを遊ぶ… という日々でした。
また、私が最も愛していたタイピングゲームであるタイプウェルの公式ランキングが、2019年についに更新停止ということになり、私の中で競技としての「タイピング」への熱は一旦引いてしまったな、という感覚がありました。
「タイプウェルのランキングでひたすら上に登り続ける!」ということがタイピング開始当時(2004年)からの至上の原動力であり、モチベーションでしたから。
そんな感じで競技の第一線は離れていたのですが、Twitterをやっているとなんとなく伝え聞こえてくるんですよね…。名も知らぬ新時代タイパーの目を疑うようなバケモン記録の数々が。
未だに信じたくない気持ちですが、どうも最近のe-typingでは毎週のようにトップ記録が800ptを超えるだとか、国語R基本常用語が20秒台がどうだとか…。
RTC2019の予選ではなんとか予選を通過できたものの、今回に関しては、予選通過ですら間違いなく史上最高のハードルの高さになるだろうなということは容易に想像ができました。
私はなんとなく感覚的にですが、予選通過のボーダーを「810pt」と予想していました。ちなみに、私のe-typingの生涯ベスト記録は780pt前後であり、800台は未知の領域です。
つまり、「今回、自分は本戦には行けないだろう」というのが正直な感想でした。
多分予選は通過できないだろうけど、“もしや”があるかもしれないし、参加者プレゼントもあるし、予選は参加しておこう。…ということで、半分“傍観者”のような気持ちで、久しぶりのe-typingにトラウマとともに重い腰を上げたのでした。
3.予選(第1週目)2/7~2/13
3.1. とりあえず打ち始めるか…
第1週目のワードは、巷での予想どおり「バレンタイン」。どうやら打ちやすい長文系ワードとのことで、まぁ間違いなく800pt以上の記録が乱発されるだろうなという印象。
一方で、最近の自分はe-typingどころかタイプウェルすら全然起動していなかった状況だったので、まずは感覚を思い出すところからのスタートでした。「まずは700ptを出す!」というのがひとまずの目標。
そして、トライアル開始!
全ッッッッ然打てねぇ!!!!!!!!!!!(470pt)
想像以上に状況は深刻でした………。スピードが出ないのは当たり前だし、予想もしていましたが。それ以上に、初見ワードだらけという状況がこんなにキツいものなのかと…。打ちやすいって言ったの誰??
この結果を受け、「今年は楽しく傍観者だ!」と、なんとなく嬉しかったような悲しかったような。
……と思いきや、そうはならなかったのが、一時期とはいえタイプウェル国語Rで“頂上”を味わってしまった人間のプライドの為せる業だったのか。。
3.2. だんだん調子が出てきた
徐々に、550pt、600pt、650pt…と少しずつ記録が伸びてきました。ブランクがあるとはいえ、そこまで極端に打鍵速度そのものは落ちていないという自負はあったため、「e-typingの画面と、ワードに慣れればまぁ行けるかも…」という思いはありました。
あと、何より470ptで終わるのはさすがに自分が許さないので…。
そして、その瞬間がついに。
現代のタイピング界の上位層からすれば「700pt?まぁ… うん。」くらいの感想でしかないと思いますが、感覚がぶっ壊れてますよ!!!! 700ptは十分普通ではありません。
現に、こうしてキャプチャを残しているのは、「まだ自分にも700ptを出す力が残っていたんだ」と嬉しく思ったからですし。初めて700ptに到達した2005年当時に感じた達成感や辛さも覚えてますしね。
しかし、記録としてはwpm760 - miss8と、まぁスピードの暴力で押し切っていることがよく分かります。
ミスが多いのはずっと以前からのスタイルですが、それにしても多い方。「ミスを気にせず、打鍵スピードをとにかく思い出す」段階です。
…でも、なんだかんだで700ptに戻したのって予選初日(2月7日)なんですよね。。やっぱりタイピング上手いのかもしれん
3.3. e-typingにおける、ある「小ワザ」
700ptを超えたあたりから、どこからともなく天からの声が…。
「あの小ワザ、忘れてない?」
そう、RTC2019の予選対策として編み出したあの小ワザ。意図的に打鍵するキーの数を増やす、「嵩(かさ)増し打法」です。(※自分が創始者なわけでもないですし、名称も勝手に呼んでいるだけです。)
なお、この先は大いに企業秘密が含まれますので、あまりじっくり読まないでください。(?)
e-typingには、ある仕様があります。それは、同じ文字を打つにも色々なパターンがあり、どちらで打っても良い(ミス扱いにならない)ということ。例を挙げた方が早いですね。
例えば…
「ちょ」→ tyo、choなど 「こ」→ ko、co
「ん」→ nn、xn
「う」→ u、wu、whu
「い」→ i、yi
といった具合です。1. や 2. については、ここでいう「嵩増し」ではなく、「打ち分け」の範疇に入るスキルですが、簡単に説明だけ。
1. は前後の流れによって運指が厳しくなる場合に、より打ちやすくなるパターンで打つことによりミスを抑制する方法。私の場合、「チョコ(tyoko)」は「choco」と打つ方が遥かに打ちやすいです。
2. は、「そんな(sonnna)」のような時に「n」が3連打となってしまう場合に、「soxnna」と打つことで連打の回数を減らし、打鍵速度を高める方法。「3連打が2連打になるだけで…」と思われるかもしれませんが、慣れてしまいさえすれば信じられないほど効果てきめんです。
さて、3. や 4. については「嵩増し打法」の核となる部分です。
そもそも、「打鍵するキーの数を増やしたら、タイムが遅くなるんじゃ…?」と思われると思います。
…が、重要なのは、遅くなるのは“タイム”であり、“wpm”ではありません。
もしこれがタイプウェルであれば、嵩増し打法をすることに意味はありません。ご想像のとおり、打鍵するキーの数が増えることでタイム(打ち切るまでの時間)が遅くなってしまうので。
しかし、e-typingのスコアは、wpmとミス数により計算され、タイム(打ち切るまでの時間)は関係ありません。
「し(si)」と打つ時に、これを「shi」と打つこともできますが、タイピングが速い人は「hi」の2打鍵をほとんど同時押しに近い感覚で打ちます。(それこそ、打鍵間隔が0.010秒前後というような世界です。)
すなわち、「si」を打つのも「shi」を打つのも、タイム(打ち切るまでの時間)はほぼ同じだけども、後者の方が打鍵数が多いことからwpmが高く計測される、その結果として「e-typingにおいてスコアを高めることができる」という寸法です。
嵩増し打法のメリット、デメリットは次の通りです。
【メリット】
・高wpmを狙える(前述のとおり)
・打鍵パターンが変わることで、打ちやすくなる場合がある
・レイテンシー(初速)が遅いタイパーの場合、短文系のワードで特に有利(wpmをより稼ぎやすい)
【デメリット】
・それなりに慣れが必要
・嵩増しの可否について考える余計な雑念(思考時間)が増える
・打鍵数が増えるため、それだけミスの機会も増える
…と、もちろん一長一短なところはあるので、万人にオススメできる打法ではないと私は思っています。
しかし、私はレイテンシー(初速)が早い方ではなく、普段からミスも多いので、e-typingでさらなる高スコアを狙う(wpmを稼ぐ)ためにはこの打法に懸けるしかない…!と、RTC2019の予選の際に特に重点的に練習したのがこの打法になります。
説明がめちゃくちゃ長くなってしまいましたが、そんな感じでこの「嵩増し打法」でのワード慣れを意識し始めるようになり、予選3日目に出したスコアがこちら。
「い」を「YI」と打っている箇所が随所にみられます。特に3ワード目なんて、「いいのかい(YIYINOCAYI)」になっちゃってます。こんな変態的でもいいのかい
調子も上がってきて、wpm796 - miss4と、スピード・正確性ともに全盛期に比肩する程度にまで戻ってきていることが伺えます。
「あれ…?ひょっとして今の自分、タイピング速い…?」そんな色気が出てきてしまったのもこの頃だったかもしれません。
3.4. “今”が全盛期になった
予選4日目、事件が起こりました。
は?????????????
午前4時にもかかわらず、久しぶりにタイピングでバカデカい声を出してしまいました…。いやwpm823って何?
実は、この794ptというスコアは恐らく生涯ベスト記録なのですが、それ以上に、wpm823というアホみたいな数値にたまげてしまいました。
私にとって、e-typingにおける「800pt」とはあまりに異次元すぎて、どこか遠い別の世界の事象だと認識していました…。
その世界に、(wpmだけですが)うっかり指が引っかかってしまった…いや、それどころか3ミスでも800ptに届くという水準!!いや最終ワードのミス何???
全盛期でも経験したことがない領域。まさに“今”が全盛期になってしまった瞬間でした。
3.5. 第1週目の振り返り
いよいよ本腰を入れて頑張ったんですが、頑張りが一歩届かず、いや、それ以上に1週目のボーダーがあまりに高すぎて、予選通過とまでは行くことができませんでした。
結局は、前項の画像で掲げた「794pt」が1週目のスコアとなり、予選参加者中8位という結果でした。
っていうか、e-typingの腕試しランキングが歴史上類を見ないレベルの高さになってしまい爆笑してましたw ランキング1ページ目(上位30人)が全員700pt超えって、一体どういう世界線なんですかね…。
なお、wpmだけ見れば惜しいトライアルがいくつかあり、最高wpmはこんな感じでした。
ミスには目をつぶるとして、ラスト5ワードでrkpm1100以上を維持できたのはナイスですね。ノっている時って、大体ラストにかけて加速度的に緊張してしまいがちなので、「最後までペースを維持しきる」ことができただけでも上出来だと思います。
結局、wpm800超えは4~5回ほどあったでしょうか…?“ブレイスクルー”とはまさにこのことを言うんだな、としみじみ感じました。全盛期でもあれだけ出なかったwpm800なのに…。
ボーダーは「810pt」と最初に予想していたので、第1週目のボーダーはもちろんそれより上かな、と想像はしていたのですが、あまり信じたくない結果でした。本当にそうなってしまったので。
「これマジで810pt出さないとダメ…?」というモヤッとした気持ちとともに、予選は2週目という延長戦を迎えることに。。
770ptを出しても話にならないなんて辛すぎる!辛い!!!!
今思うと、この「残念」「辛い」という気持ちこそが、自分でも無意識のうちに“傍観者”から“競技者”へと気持ちが変化していたことの証なのかもしれません。
4.予選(第2週目)2/14~2/20
4.1. ワードに対する感想とボーダー予想
2週目のワードが何が来るのかと戦々恐々としていたところ、お題は「擬音・擬態語」。
これを見た時の感想は… 悪くないな、と思いました。
擬音・擬態語というワードについて、多くを知っているわけではありませんでしたが、以下の観点で、少なくとも不利に働くことはないだろうというのが第一の印象でした。
慣用句のような「短文系」ではないこと
我流運指であることの特長を活かしやすいこと
1. については、前にも述べましたが、私はレイテンシー(初速)があまり早いほうではないので、その影響がwpmに響きやすい短文系には苦手意識があるところ、今回のお題においてはそれほど影響はないだろうということ。
2.については、人差し指・中指の最適化を極端に多用する私の運指(例:「わざわざ(wazawaza)」⇒「43434343」)のメリットを活かしやすいであろうことから、ホームポジション遵守のタイパーよりはwpmを稼ぎやすいだろうと予想しました。
2週目のボーダー予想については、1週目の結果を受けても、「810pt」から変動するかは正直読めませんでした。
1週目の結果から、まぁ少なくとも810ptより上がることはなさそうかな…という希望的観測もありましたが、仮に下がるとしても、それが800ptなのか、790ptとなるのかは読めないですし、1週目のランキングを見て「これなら俺も行けそうだ!」と感じたタイパーが、思わぬタイミングで伏兵として現れる可能性も十分あるので、結局は読めないなと。
ボーダーを気にするよりも、(かつてタイプウェルでのプレイスタイルがそうだったように)つまるところは"自分との戦い"であるだけなので、「とにかく今週もまたワードに慣れよう」という思いで、予選2週目を打ち始めるのでした。
4.2. とにかくwpmを稼げ
擬音・擬態語ワードは、上述のとおり我流運指のメリットを活かしやすいとは思うものの、正直クセのあるワードが多く、やはり、兎にも角にもワード慣れが必須だと思いました。
ワードに慣れるとともに、どのワードで"嵩増し打法"が使えるのか(又はあえて使わない方が良いのか)、使うときに注意すべき点はどういったことか、そのようなことも同時に考えつつ打ち込み、予選2週目の3日目に出たスコアがこちら。
768pt(wpm797 - miss4)ということで、これがRTC予選でなければまぁ十分かな~という出来。…しかし、残念ながらこれはRTC予選なので、とてもじゃないけど「ボーダーには程遠いだろう」という印象でした。
やはり予想通り、ワードによっては冗談みたいなkpm(rkpm)が出るんですよね。
こちらの最終ワードはレイテンシ―(初速)は0.421秒と特筆すべき点はありませんが、1034kpm(1506rkpm)という数値が出ています。(1500rkpmということは、1秒間に25打鍵)
「いらいら(iraira)」を「YIRAYIRA」などと打っており、嵩増し打法全開です。
だって、「IRAIRA」も「YIRAYIRA」も、打ち切るまでにかかる時間はほぼ一緒だよね!?(※特別な訓練が必要かもしれません)
「やっぱり、自分の強みは変態運指でのみ叩き出せる爆速wpmだ!!」と決意を新たにし、ここまで来たらもう800ptに限りなく近く… いや、あわよくば800ptを超えておきたい。ということで、引き続きひたすら粘着の時間が続くのでした…。あー辛い!!
4.3. "そちら側の世界"へ
しばらく続けていると、ようやくアレが出現しました。
wpm812。この頃になると、「1週目のバレンタインよりスコア出しやすくない?」という感覚になってきました。自分にも800ptが出せる…?
768pt → 782pt → 786pt → 792pt と刻んでいき……
ついに。
あああああーーーーーー!!!!!!!(※午前4時)
普段、ほとんど感情を表に出さないタイプなんですが、いやぁ、、、4年分くらい叫びました。椅子から飛び降りてピョンピョンしちゃいました。こんな気持ちになったのは、2019年にタイプウェル国語R 基本常用語で初めてZFを達成した時以来…。
800ptって、この世に実在する事象だったんですね!!
都市伝説だと思ってましたよ、正直…。
ただでさえe-typingには昔から苦手意識があったこともあり、「800pt」という領域は、超一流の者だけが到達することを許される、"そちら側の世界"…という印象でした。
自分には特筆すべきレイテンシーの速さもなく、正確性もなく、wpmは多少あっても15ワードの間それを維持し続けられるほどの集中力もない…。だから、「800pt」は"そちら側の世界"。
e-typingの腕試しで800pt出した人が現れた、というニュースを初めて目にした時から、自分の中でそういうモヤモヤした気持ちがずっとどこかにあり続けました。
でも、タイピングのこういう記録って、超えてしまうときはビックリするくらいあっさりだったりするんですよね。
現に、これまで順を追って書いてきましたが、ここまでの出来事はすべて同じ日、予選3日目(2月16日)にあったことです。
そんなこんなで、余韻に浸りながら、もうちょっと打ってみることにしました。(なんで?)
4.4. 確信的勝利
807ptを出した時、正直「これはさすがに7位(予選落ち)にはならないだろ…」という確かな手応えを感じられたのですが、なぜあの時、さらにトライアルを続けたのかは自分でもよく分かりません。
調子が乗っているうちに、また800ptの世界を見てみたくなってしまったのだろうか…?
再びトライアルを始めてから数分後。
??????????????????????????
爆笑しました。こんなことってあるんだな…。
もうほぼパーフェクトといっても良いリザルト。ラストにかけて、レイテンシ―も安定し、速度も尻上がりになっていく様子が素晴らしすぎるけど、緊張しなかったのかな?(あまり記憶がない)
ミスはもちろん無いに越したことはないけど、このトライアルに関しては、1ワード目の1ミスが案外"良かった"のかもしれません。ノーミスと1ミスとでは、気持ちの構え方が結構変わってきますので。
ノーミスだったら、かえって最終ワードにかけて加速度的に緊張が増していたかもしれません。
「努力は報われる」というお決まりの言葉があるけど、実際にそう感じることってほとんど無いですよね。。でも、本当に報われることもあるんだなぁと。そして、それがRTC予選というタイミングで本当に良かった。
まぁそれはともかく!!出したもん勝ち!!!
予選お疲れ!!!!!!!(率直な感想)
4.5. 第2週目の振り返り
それから予選最終日までは、心配ごとといえば「できれば1位キープ出来たらいいな」くらいのもので、正直、本戦出場はほぼ確信していました。
果たして2位になるか3位になるのか…という不安はありましたが、予選終了後、フタを開けてみれば1位で、そのうえ「予選参加者の中で唯一の800台」という結果になっていたのは少し意外でした。
予選参加者の2位の方(782pt)と40pt以上もの差が付いていたのも大変印象的でした。これについては、我流運指の持ち味を最大限に活かし、「通常打ちにくいワードでもwpmを稼ぐことができる」という傾向がハッキリ現れたのかなと思っています。
ちなみにですが、予選通過と同時に、自身として約4年8ヶ月ぶりの"e-typing 腕試しランキング1位"という、嬉しい特典もGETできたのでした。