幸運を呼び、夢を叶え、幸せになるための基本原理
断るまでもありませんが、私は、他人様に教えをたれるつもりもありません。霊能者でもなければ学校の先生でもなく、日々をあくせく生きる一市民にすぎません。
ただ、今までどうにか生きてきた中で、結構「キビシ~な~」と思うこともあり、その過程で「これは真実ではないかな」と実感できたことを、生きるヒントとしてお伝えしたいと思っています。
この稿では、自己紹介がてら個人的な体験を交え、幸運を呼び、夢を叶え、幸せになるための基本的な原理についてお伝えしたいと思います。
真実は他人がもたらしてくれるものではなく、自ら発見するものです。
この書き付けが、少しでも発見の手助けとなってくれることを願っています。
ニューヨークで出会った一枚の絵
私は以前、まる10年ほどをアメリカで暮らしたことがあります。
日本社会に嫌気がさし、外に出てみたくなって、当てもないままふらっとニューヨークに行き、そこに住み着いたのです。
昔は一部エリートだけが海外生活をしたのでしょうが、今では本当にたくさんの、ごく普通の日本の若者達が気軽に海を渡って暮らしています。私もその一人でした。
海外生活は楽しいものです。日本で良しとされている価値観も、場所が変わればまったく用をなさなくなり、またその逆も当然あります。
最初の数年は、物珍しさもあって、好奇心に満ちた生活をエンジョイしていました。
しかし4年、5年と過ぎていくと、目新しさは色あせ、残るのは「日常」という名の生活だけです。
そのころになると、徐々にさまざまな面で行き詰まりを感じていました。ビザの問題、仕事の問題。
異国の地にあって、この二つが不安定になるほど、心理的に不安がつのることはありません。
加えて、アメリカの中でもとくにニューヨークという社会の特性なのでしょう、何かにつけて口論をしなければ物事が進まない社会のあり方にうんざりし、何よりも訳の分からない空虚感にさいなまれ、「自分の人生にはもっと何かがあっていいはずだ。いや何かあるべきだ」との考えに始終追いかけ回されていました。
そんなある日、ミッドタウンのサラダバーで本を読みながら昼食を取っていると、目の前に銀色に輝く何かが差し出されました。
色紙に貼ったエッチングのようなもので、両手を合わせた絵柄が描かれていました。
それを差し出したのは、やせこけた中国人の若者でした。
この頃は、こうしたちょっとしたアート作品や、こまごました日用品を袋に詰め、電車の中や店舗の中に入り込んで売り歩く中国人が沢山いたのです。
普段なら物売りは相手にしないのですが、その絵には引き寄せられました。
合掌した手だけが描かれているだけのシンプルさ。シルバーに輝く光沢に、何か非常にパワフルなものを感じたのです。
私はそれを8ドル程度で買い求めました。
アパートに戻ると、部屋の白い壁にその絵を貼りました。
デスクからもベッドからも見える位置で、その絵はきらきらと光り輝いていました。
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