駅前のマクドナルド
駅前のマクドナルドが再開発に伴い閉店するということで最終営業日に行ってきた。自分が子供の頃ここに移り住んだ時からあったマクドナルドで、45年という息の長い店である。
45年というと並みのローカルな町中華だって潰れてしまうだろう老舗のはず。だけどマクドナルドという世界的なチェーンだから感傷のようなものに欠けるからか、別れを惜しんで混雑ということもなく、いつも通りに営業していた。
自分もそんなに深く別れを惜しんだりする気もなかったが、ただここから眺めていた風景も見られなくなるのかと思い、最後に写真に収めておこうと思った。
均質的などこにでもあるチェーン店。自分の人生でいつも当たり前のようにあった空気のような店。3/31という暦の区切りにはあちこちでこのような風景の消失が起こるのだろう。
写真はその場所を撮った者の記憶をほとんど乗せることができないまま流通していく。失われる今その時だけを写し出す。