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#2 バブル時代の常識を押しつけてくる老害

「あんたもいい歳なんだから借金して早く家を建てなさい」
「生命保険はもちろん入ってるよね?」
「正社員じゃないの?!いい歳してしょんない娘だねぇ」
「結婚したのに何で子供作らないの?」

古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い古い。古いよーーーーーーーーーー!!!

限界集落にUターンしてから久々に会った地域住民や親戚。
令和の時代になってもバブル時代から思考と感覚が抜けていない人が多い。あまりに多すぎる。

間違いなく農家が衰退している理由だし、田舎から若者がいなくなる理由だと思う。
私は、こういった押し付けアドバイスをしてくる人とは距離を置くようにしている。だってトンチンカンでうるさくて厄介だから。求めてない。
農業衰退については、政治や物資高騰以前の問題だし。

そんなバブル時代の常識を押し付けてくる人たちに問いたい。
できないと分かってるから多分一生問わないけど。。

「大人なんだからExcelでVLOOKUPくらい使いこなせてますよね?だって令和だよ?」
「履歴書くらいパソコンで作りますよね?だって令和だよ?」
「農家でも確定申告はe-Taxでやってますよね?だって令和だよ?」

そして何より教えて欲しい。

「あなたはその常識を実行して幸せになれましたか?」

父は「あゆみは非常識だ!!!」と3姉妹の中で唯一、縁を切られていない私の悪口を言いふらしている。

私は生命保険に入っていないし、正社員じゃないし、30代既婚でも子供を作るつもりもない。もちろん自分の意思で選択している。

そんな常識人の父は生まれてから60年以上実家暮らし。
固定資産税は90代の祖母が支払っている。
なのに娘の結婚祝いも、孫の出産祝いも渡せないほどの貧困状態だ。
「農家は政府から捨てられた」「JAは手数料ばっかり取って何も助けてくれない」なんて嘆くくせに、現実逃避ばかりに走って、農業をほとんどやっていない。
YouTube依存症で毎日フェイクニュースに一喜一憂している。
そして家族への不満は本人に言わず近所親戚に悪口を言いふらして発散している。

それに比べて非常識人の娘はそれなりに幸せに暮らしている。
大学中退の落ちこぼれから十数年、独学で少しづつスキルアップして、今は高校と専門学校でIT講師の仕事をしている。
そんな自分の成長を誇らしく思っているし、もっとできることを増やしたくて資格の勉強なんかもやっている。
日々「自分はどうしたいの?」と考える時間を設けているので、基本的に他人からのアドバイスを求めていない。

父は幸せなのだろうか?
そして、家を買え!生命保険に入れ!と年下にアドバイスしている老人たちは幸せだろうか?


私が観察する限り、とてもじゃないが彼らは幸せそうに見えない。むしろ、いつも周りの人間や環境について不平不満ばかり言っている共通点がある。

そんな彼らに師としての魅力を感じない。もっと自分自身に意識を向けたらいいのになぁ、と思うばかりなのだ。

それにアドバイスが欲しいと思う人がいれば、こちらから聞きに行く。連絡先を聞いて、事前にアポを取って会いに行く。

少なくとも私は、彼らからは距離を置くのだ。
価値観が古すぎて参考にならないから。時間を浪費するから。


ただ、人によってはこの距離の置き方がとーーーーっても難しい。
一生会わなくて済む人なら適当に論破して終われる。

実家にいて、祖母も健在で、近隣住民や親族との関係を終わらせる訳にもいかない。なぜなら祖母のことが大事だから。

だから、祖母の周りにこういうお節介な人がいると本当に困るのだ。
きっと、似たような悩みを抱えて田舎から出ていく若者も多い。

「その人は老害だから」の一言では片付けられないのだ。


父は最終的に、私の悪口を言いすぎて逃げるように出ていった。
もう部落の人じゃないし住所も違うので、老後の面倒も見ることはしない。
出ていく少し前に、3姉妹連盟で絶縁状を作って渡した。
父からのアドバイスを求めてない。できれば一生関わってこないで欲しいばかりだ。

バブルを卒業できていない押しつけ老害がいる限り、農業は衰退の一途を辿り、地方から若者は減り続けるだろう。

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