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超銀河転生ステラドライブ 第一話「守れ!銀河の未来」


「オッス!オイラ、銀宙リュウセイ(しるう゛ぁそら りゅうせい)!銀河帝国運営バトルが大好きな小学五年生!今日も大切な人のため、仲間たちのために、銀河帝国を運営していくぜ!」

「銀河帝国運営は人を傷つけるための道具じゃない!オイラと銀河帝国運営バトルで勝負だ!!」

この世界と隣接する、異なる現実――
平行世界の実在証明は、それ以前の文明を一変した。
無限に広がる異世界銀河の観測。転生。そして干渉。
莫大なる未知との遭遇に人々は熱狂した――だがしかし、彼らは知る。
観測された異世界銀河の尽くが、危機に瀕していたことを。
尋常では到底救いきれぬ数の希少なる銀河が、今まさに滅びつつあったのだ。
誰もが容易に銀河帝国運営者となれる技術の開発は急務であった。
――そして時は流れ、西暦20XX年!
超銀河転生の競技人口は全世界で一億人にも達し……
今、銀河帝国運営は娯楽と化した!
超銀河転生ステラドライブ!
それは帝国運営の勝負に文字通りの『銀河の命運』を賭ける、熱き少年たちの戦いである!


【編集部注:本テキストは4X系銀河帝国運営ゲーム『ステラリス』のリプレイログです。演出の都合のため、ゲーム中の仕様とは厳密には異なる場合があります】


登場人物紹介

銀宙リュウセイ(しるう゛ぁそら りゅうせい):主人公 銀河帝国運営バトルが大好きな小学五年生
添物マナ(そえもの まな):リュウセイの同級生 あまり親しくはない
竹林(たけばやし):リュウセイの同級生 あまり親しくはない

第一話「守れ!銀河の未来」

「クッ…駄目なんだ…こんなことじゃ!」
「銀宙くん!次でステラドライブ地区予選の準決勝じゃない!先生に言われて応援に来たんだから頑張って!」
「マナちゃん…だけどオイラは前回のステラドライブで、終盤にやってくる異次元からの侵略者、銀河文明全体の敵にかなり苦戦しちまった…オイラがもっと強ければ守れたはずの人たちを助けることができなかった…!」

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「銀宙くん…言うて前回もそこそこ圧勝気味だったけど、その向上心は立派だとは思うわ!」
「オイラは前回の戦いでわかったんだ、銀河はバラバラになってちゃ、守れねぇ…みんなの力を、想いを、一つにしないといけなかったんだ!」
「銀宙くん…」

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「だから今回のオイラのデッキはこれだ!集合的統一意識の昆虫文明個別ユニットは全て自我のない生体ドローンの大群だったら、バラバラになることもないぜ!」
「銀宙くん?」

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「おかしい…銀宙くんのステラドライブ、もう既に十分すぎるほど不穏なのに、なぜか不安な気持ちがおさまらない…あ、ああー!!あれは!!」

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「ファーストコンタクトしたばっかりの文明が、そこそこ温和そうなのにいきなりブチ切れてる…!!ど、どうして…」

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「最初の文明だけじゃない…!あの文明も、この文明も、出会い頭からもう蛇蝎のごとくこっちを忌み嫌ってくるわ!ど、どうして!これじゃ外交なんて全くできないじゃない!」
「そうさ…こいつがオイラのシークレット国家理念スロット、『貪食する群れ』の効果!」
【編集部注:国是には特にシークレットスロット機能とかはありませんが、エグゾドライブ性を高めるための都合上でアレしています。ご了承しなさい】

「『貪食する群れ』!?それは一体…なになに…え~っと…」

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「効果としては…
・一切の外交ができず、全ての他帝国からの関係が常時最悪という特大デメリット
・その代わりに軍事関連全般に大幅な上昇補正
・全ての帝国に対して問答無用で宣戦布告、侵略可能
・自種族以外の種族を占領などで支配した場合は、食料として消費する一択
 




銀宙くん?」
「ウォオオオオオ!見てろみんな、コイツが俺のステラドライブ道だぜ!見せてやるぜ、オイラの本気の群れ"swarm"を!!」
「銀宙くん!?それはもう、銀河の敵と何が違うの!?

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「クッ、今日もまた知らねーキノコ帝国からの煽りメッセが…オイラは、この宇宙を守りたいだけなのに、何でわかってもらえねーんだ…!」
「銀宙くん…相手の反応はごもっともよ…!」
「だけどオイラは諦めねえ、いつかきっと、オイラたちの考えをわかってくれるはずだぜ!そう、相手種族を支配下に収めて脳改造すればきっと!」
「銀宙くん」
「あ、そうだった!『貪食する群れ』デッキだと他種族は奴隷化もできずに食料一択だったぜ!いけねーいけねー、タハハ!」
「銀宙くん」


「とはいえ銀宙くん…意外と戦争は起こさずに内政を進めてるわね…どうして…?」

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「ハッ、そ、そうか!『貪食する群れ』はマジで銀河全員から嫌われてるから、先に防備を固めておかないと一斉に戦線布告されてあっという間に滅亡するんだ!だからまずは戦線布告されない程度の艦隊戦力を確保しつつ、隣国よりも空白地帯への拡充からの富国強兵を目指しているのね!」

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「そしてあらかじめ潜入させておいたスパイで敵の国力を図って、「まあ行けるやろ」となったら安心して侵略絶滅戦争をしかける!銀宙くん、髪の毛が赤くてトゲトゲしてて一人称がオイラで八重歯が牙っぽいくせにやることがコスいわ!」

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「す、凄い…普通なら領土の領有権やなんやといった面倒な手続きを踏まなければいけない宣戦布告が『飢え』の二文字で…!しかも相手領土を占領しても、基本的には戦後の和平交渉プロセスや一旦傀儡国家を建国して後から併合するとかの面倒な流れを踏まないと編入できないのに、戦時中から占領即侵略完了してるわ…!」
「へへ、どんなもんだい!これが俺の集合意識飢餓昆虫デッキだぜ!」
「宇宙イナゴね!(銀河の敵では…?)」

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「ハッ…、こ、これは…!?侵略した惑星に元から居住していた異種族の市民が、大量の食糧資源を産出する一方で凄い勢いで人口が減っていくわ!!さっきまでロクに畑も作ってなかったせいで大赤字だった食料資源が一気に黒字に!銀宙くん、さっきも聞いた気がするけどイヤすぎて忘れているのでこれは一体!?!?」
「オメーたちは本当に強いライバルだったぜ…オメーらの力も想いも受け継いでいくぜ…オイラたちの血肉として!!」
「銀宙くん」


「銀宙くん、見て!銀河諸国合同の銀河連合に参加しないかって招待状が届いたわ!」

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「銀河連合全部食べたらどうなるの…っと(カタカタカタ…ターン!)」
「まあ、そらそうよね!これについては招待状出す方も出す方だと思うわ!」


「あ!銀宙くん!見て!スクショは取り忘れたけど、今はかつての覇権を失っている古代からの偉大な帝国がコンタクトしてきたわ!凄い国力よ!スクショを取り直すのも面倒だからほっとくけど、艦隊戦力とかこっちの30倍くらいあるわ!」
「ギャハハ、銀宙ァ!!相変わらずしみったれた銀河帝国運営やってやがるな!」
「お、お前は…近所にある竹寿司の一人息子、竹林!」
「お前みたいな貧乏人が一からコセコセ採掘ステーションとか作って鉱石掘ってる間に、こっちの帝国はご先祖様が作ってくれた次元装置のおかげで、寝ててもレアメタルがわんさか取れるんでな!拡張の必要すらねえから、楽で仕方ねえや!ま、そっちはせーぜー貧乏帝国の運営に行き詰まったら首でも吊ってくれや、資源はくれてやらねえけど、首を吊るロープくらいだったら貸してやるぜ!ギャハハ!」
「クソ!実家が寿司屋だからって銀河帝国運営には関係ないはずだ!オイラは…負けない、見てろよ、竹林!!」

【編集部注:ステラリスはマルチプレイも可能ですが、没落帝国はNPC専用勢力なので、このように対人プレイで仕様することは基本的にはできません】


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「見て!今まで侵略してきた星系への力技のめちゃくちゃな開発で、ついに懸念の食料も黒字に!これでもう他国と戦争なんてしなくても大丈夫ね!」
「SWARRRRRM…」

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「銀宙くん…脳が…イナゴに…!」

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「う、宇宙イナゴが星を覆っていく…もう駄目だわ…」

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「調子に乗ってダイソン球とか作ったせいで莫大なエネルギー収入まで…宇宙は…宇宙はもう…ハッ、まだ竹林くんの帝国があるわ!あそこの戦力なら…!」
「そう、竹林の没落帝国の艦隊戦力は圧倒的だ。正面からぶつかって勝てる相手じゃねえ…考えろ、何か手はあるはずだ…!」

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「そうか!相手の戦力が圧倒的なら、こっちがより圧倒的な戦力を用意して正面からぶつかればいいんだ!
「銀宙くん」

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「ウォオオオオオやったぜー!俺の勝利だ!」
「銀宙くん!イナゴプレイが酷すぎて、終盤に出てくるラスボスポジションの銀河全体の脅威がやって来る前にゲームが終わっちゃったわ!時間切れ勝利した後にCPU相手に死体蹴りする陰キャっぷりを諫めようと思ってたのに、それもできないじゃない!」
「俺は…この銀河が好きだ、この銀河を守りたい。この銀河は誰にも渡さないぜ!」

「銀河帝国運営は人を傷つけるための道具じゃない!オイラと銀河帝国運営バトルで勝負だ!!」

(おわり)

参考

・超世界転生エグゾドライブ
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884850859

・ステラリス

https://stellaris.games.dmm.com/

https://www.gamer.ne.jp/news/202008200003/


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