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海のデザイン
ただの海辺の風景。
海をただただ撮った写真。
何にもないただの浜辺がずーっと続く僕のこのビーチは、本当に何もない海岸線です。
なのに、この海岸線には、他の「何もない海岸線」にはない、独特のぬくもりというか、人の優しい思念のようなものが柔らかく蔓延してるように感じるのですね。
まるで、「この海が大好きなんです」というロコ達の想いが満ちてるような。
レンズを向けると(まあ、iPhoneなんですがね 笑)そこには必ず人の営みがあって、海を抱きしめてる人が映り込む。
大きな湾内ということもあって波もほとんど穏やかで、人はそこを拠り所のように、穏やかな表情で通り過ぎるのです。
ここには何もないようで、いつもそういうものが満ちているのですね。
海を撮ると、当然海辺の写真になるわけで。
でも、そこに写り込むものはきっと海によって違うのだと感じるのです。
その海が持つパワーや在り方、文化や地域との関わり方によって写り方が違うのではないか。
そう感じることが多々あるのです。
僕のような、カメラマンでもなく、写真のスキルを特別磨いてきたわけではない素人の撮る写真は、僕が良しとするアングルやレイアウトで構成されていて、そこには商業写真ではない、とても狭く小さな癖で良しとされる世界で生成されています。
なのに例えば、九十九里の海とこの海の写真では、僕が同じスキル、同じ機材、同じ癖で撮っても、必ず違うものになるのですね。
街を撮って、それぞれが違うのは建ってるものが違うから当たり前なんですが、海なんてどこも似たような構成要素で出来ているはずなのに、映り込むものがシンプルだからこそ、その違いがよくわかるのかも知れません。
海が写真をデザインしてくれている。
そう感じる時が、この海辺に住むようになって感じたことなんですね。
それぞれの海が自らをデザインしてて。
それぞれの個性を以ってしてデザインされていて。
そしてここの海のデザインは、とっても僕好みなんだと感じててね。w
この海のほとりには、海辺の人の生活があって、シンプルにこの海が大好きな人たちがたくさんいるんだな。。。
そう感じさせてくれる、この茅ヶ崎の海は、やっぱりいいなと思うのです。
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