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コロナ禍で生まれた新しい催事のかたち

阪急うめだ本店の10Fスークにて、「サステイナブル」というお題をいただき10月19日〜26日までの1週間の催事の企画「地球、想う スークなプレシャス マーケット」を開催させていただきました。今日は、私のプレシャスな体験を書こうと思います。

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コロナ禍での企画はハードルが高かった

昨年のちょうど今頃、博多阪急の1Fの広場でHAKATA ART BAZAARというアート系の催事をさせていただいた。その時に担当してくださったMさんが阪急うめだ本店に移動になり、今回の催事のお話をいただいた。

催事の中身を企画して、いざ出店者さんを集めようと動き始めたら、東京ではコロナ感染者が日々増加し続け、東京では4000人近くなり、その数が減る様子もなく都内は救急車もサイレンを鳴らしながらひっきりなしに走りっぱなし。そして、追い打ちを掛けるようにYahooニュースで、百貨店でのクラスターが起こったと流れた。

阪急うめだスーク中央街区といえば、とても広いスペース。博多阪急で催事をさせていただいた倍ほどのスペースがある。出店者さんも18~20店舗ほど必要。最初、出店をお願いしていた人たちも続々と先の見えない中で出店の見合わせや、取りやめが相次いだ。そして、新しく声を掛ける人たちも、やはり今は会社が外部でのイベントを差し控えているとか、お客さまが来るかどうかも分からないところに経費を出せない...というお断りが続いた。シビアな状況なので断られることもいたしかたない。コロナ感染者の人数が増え続ける中で、百貨店での催事やイベントも どんどんと延期や中止になる話しを聞いて、正直なところ、私も心の奥底ではいっそのこと延期にならないかな〜と思っていた。

サステイナブルってなに?

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出店者さんを探す中で、もう一つの壁となったのが「サステイナブル」というテーマ。最近、企業は乗り遅れまいと「サステイナブル」という言葉をやたら使うけれど、「サステイナブル=持続可能な」という意味はなんだろう。ということを改めて考えるきっかけにもなった。そもそも、日本の経済が悪化していくと同時に、安いものを買っては使い捨てるという文化が知らず知らずのうち日本人の間に根付いてしまったように思う。ましてや、百貨店で高いものを買うという人が減っているのも事実。

私が結婚した当初、旦那と一緒にショッピングに出かけた際、旦那が私にイギリス製のストールを買えという。いいな〜と思ったけど値段を見たら3万円。ストールに3万円か... いくら買ってくれるとは言っても、引っ越ししたばかりで出費も続いていたので家計の中から出すことになるので躊躇していたら、旦那は「いいものを買って長く使え」と言うので遠慮なく買ってもらうことにした。結果、毎年愛用しているにも関わらず、そのストールは10年を過ぎても毛玉ひとつできることなく、しかも私が持っているものの中ではダントツ暖かく、お出かけ着にも普段使いにもできる。まさに、これが「サステイナブル」ではないかと思う。本当に良いもの、心を込めて大切に作られたものを選んで購入し、長く大切に使う。また次の世代へと受け渡す。そんな催事にしようと思い準備を進めた。

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折れそうな心を持ち直したきっかけ

出店者さんに断れ続けて、ほぼほぼ心が折れかけていた時に、ふと私のかつてのフラ仲間の花屋さんが浮かんだ。今回の催事の正面に、お花かグリーンをドーンと持ってきたいと考えていたから。東京に引っ越ししてから10年以上も会っていなかったけど藁にもすがる思いで連絡してみた。宝塚にあるめちゃくちゃ素敵なhana naさんという小さな花屋さん。私の結婚式の時にもお花の装飾をお願いし、かつて英国庭園でお仕事をしていた時にもワークショップのお仕事をお願いしたりもしていた。今回のイベントにはまさにピッタリのイメージ。電話をしてみたら、即刻出店を快諾してくれた。それだけではなく、彼女は「めちゃくちゃ楽しみやわー!いっしょに面白いことしよー!」と私が一番飢えていた言葉を言ってくれた。その途端、しおれかかっていた私の心に水が与えられ、元気になっていくのを感じた。さすが花屋さん♡感謝しても感謝しきれないほどの元気をもらった。

そこから、ラストスパートを掛けて 本当にこの人たちと一緒に仕事がしたいと思う人たちに声を掛けさせていただいた。不思議と、私がポジティブになった途端に状況は一変していき、十分なほどに出店者さんが集まった。不思議なものだな〜。そして、本当に素敵な人たちが集まる催事が出来上がった。

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新しく生まれたかたち

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ラッキーなことに、催事がスタートする前に緊急事態宣言が明けた。そして、嘘か本当かは分からないけど ありがたいことに催事がスタートする前には激的に感染者の数が減った。とは言っても、来店してくれるお客さまの数がどのくらいいるのかも全く予測できない中で開催を迎えた。

昨年の博多の時も、催事の最中に売り場を少しずつ変化させながら開催していた経緯もあったので、今回もお客さまの流れを見ながら、閉店後に何度か大きく売り場のレイアウトを変更した。売り場は生き物だと思う。

私たちの催事で面白い現象が現れ始めたのは、食品コーナーから。長野県から美味しいギーオイルを持って参加してくれたnaturaviaの松原さん。百貨店での出店は初めてのとこのとで、いろいろとデザイナーさんと話し合って売り場をシンプルにと決めてきていたそう。ギーオイルを3つ並べ、その横に波動をかなでるシンギングボールをディスプレイするという超シンプル。あまりにもシンプルな売り場&ギーオイルがまだ日本ではそれほど浸透していないため、お客さまが寄り付かず...ということが1日目で分かり、せっかく良い商品を持ってきているのに、お客さまに伝えられないのはもったいない!ということで、そこから松原さんの売り場をお客さまに分かりやすくしようではないか!と、少し抵抗する松原さんを押し切り(笑)お隣のキャロブを売っているSisters Favoritesさん、真菰茶&多肉を出店しているHert O-liveさんからのアドバイスをもらいながら売り場を変化させていった。

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そして、お客さまの少ない時間に、出店者さん同士が互いの商品について話しをしていくようになった。そのうちに、みんな互いの商品に詳しくなり、自分のお店の商品のように他の出店者さんの商品まで説明できるようになっていった。

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最初は、自分のお店に割り当てられたテーブルだけに自分のところの商品を載せて販売する。という定番の方法を取っていたのですが、ここには、pocomonoさんのメキシコ雑貨のぬいぐるみがぴったりだよね。と、お借りしてディスプレイ兼販売をし始めた。

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それが始まりで、どんどんとそのスタイルが広がり、お花屋さんのドライのリースはkahonの草木染めのアクセサリーに合わせてここに置いてみよう。グリーンはこちらに。ubdyさんの木のお皿はここで商品を入れて飾ってみよう。チェリービーンズさんのペンキはここでディスプレイしよう。など、次から次へと各ブースを越えてみんなの商品が混ざり合っていった。

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商品が混ざり合うごとに優しさあふれる売り場へ進化

他にも、売り上げに伸び悩んでいたブースを、インテリアデザインをやっていたubdyさんの指導のもと、閉店後にみんなで手伝い劇的にディスプレイの変更をして売り場を生まれ変わらせる、という一幕もあった。レイアウトの変化、ディスプレイの少しの変化で商品が動く。みんなで勉強させてもらった。

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商品が混ざり合うことで、自分のところに来たお客さまに 他の出店者さんやその商品を紹介したりということが自然と起こり始めた。決して押し付けではなく、みんな互いの商品に対して、また出店者さんを心からリスペクトをしているからこそ とてつもなく優しい空間が生まれていったのだと思う。これまで、数々のイベントを開催してきたけれど、こんなことは初めてだった。通常なら、自分の売り上げを伸ばすことに必死になるはずなのに... 不思議なことに、出店者さんが違うブースで他の人の商品を説明して接客しているということを度々目にした。

時短営業中だったので、出店者さんたちと食事に行けたのは時短営業が解除になった最終日の前日の夜だけ。呑みに行ったから仲良くなった訳でもなく、「ものづくり」に熱い思いを持った、「コロナだから」という言い訳をしないポジティブな人たちが一同に集まったからなのかもしれない。今回の催事の1週間の期間の中で何度かお客さまから頂いた言葉に涙が出そうになった。「来て本当に良かった、元気になった」「コロナで長いことじっとしてたけど、久しぶりに出てきて本当に良かった。いいものいっぱいあって楽しかった」「明日から頑張ろうっていう気になった」と。きっと、今回のスタッフみんなの温度感がお客さまを優しく包んだのだと思う。

ここからコラボが生まれていく

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そして、出店者同士で今度コラボして●●作ろー!という話しもいくつか聞こえてきた。本当に楽しみ。きっと、ここから新しい繋がりがたくさん生まれていくはず。

心折れてる場合じゃない。hana naさんが私に力を与えてくれたみたいに、みんなで心折れないように支えあっていくことが、コロナでじわじわと疲弊していった心と経済に今、本当に必要なんだと思う。

コロナが始まってから散々オンラインで仕事もした。家で一人で仕事をするのはつまらない。息がつまる。きっと一人暮らしをしていたらもっとだろう。やっぱりリアルが一番。実際に会うところからいろいろなことが生まれる。オンラインも便利なツールとして使えばいいけど、やっぱり人は実際に会って、心を通わせ、いっぱい笑いあうのが一番だと思う。コロナで確かに世の中は変わってしまったことは沢山あるけど、必要以上に恐れず できることを小さな一歩でも歩み続けることが大切だなーと、私自身、本当に考えることが多い1週間を過ごさせていただいた。

それぞれの出店者さんの紹介を本記事にて仕切れなかったので下記にリンクを貼っておきます!本当に心豊かで素敵な出店者さんばかりでした。実店舗をお持ちの方もいれば、オンラインにて販売されている人もいます。ぜひお店を持っている人のところには行ってみてください!また、ぜひともサイトも覗いてみてください!本当にオススメの良いものばかりです。

阪急のMさんには感謝の気持ちしかありません。すっとこどっこいの私を最大限にカバーしてくださりありがとうございました!売り場にて、親切な阪急百貨店のスタッフの皆さま、そして来てくださった全てのお客さまに感謝の気持ちを込めて。

私も、次なるステップを踏み出せるように頑張りますー!

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心からありがとうとざいました!楽しかったー!

【出店してくださった仲間】

SISTERSFAVORITESアーダブレーンRATTA RATTARRpocomonokahonWOOT家具63mokkoHeart O-livehana naCherrybeans
厳選逸品COREZOomi craftsuとtonaturavia&SeeknitYOPE・A View From Hereubdy 

そして、私 egaku がプロデュースさせていただきました。

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cana
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