
【本レビュー】リカバリー・カバヒコ (青山 美智子著)
読みながら、おもわず、カバヒコを思い浮かべた。
どこを触るだろうか?
青山美智子さんの本を読んだのはこれが初でした。
読みやすい。スッと心に入ってきた。
<あらすじ>
新築分譲マンションの近くの日の出公園。
古くから設置されているカバのアニマルライドがあった。
自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという
都市伝説がある。人呼んで”リカバリー・カバヒコ”。
カバだけにね。
人生生きていると辛いこと・悲しいこと・落ち込むことがある。
そこにそっと寄り添ってくれるのがカバヒコだ。
読みながら、おもわず、カバヒコを思い浮かべた。
どこを触るだろうか?
そして、物語の中で、
やさしく語られる言葉が、
心に新しい光を与えてくれた。
一節を紹介する。
「人間の体ってね。病気やケガのリカバリーのあと
まったく同じようには戻らないんだって、整体師さんが言っていました。」
「同じように戻らないけど、経験と記憶がついて、
心も体も頭も前とは違う自分になるんだって」
(第5話 和彦の目より)
リカバリーって、前の状態に戻ると思い込んでいたところがあったが
ハッとさせられました。
