日本語教育能力検定試験を受けた時の話②大人の試験勉強編
日本語教師の検定試験「日本語教育能力検定試験」を受けた時の話です。
前回、先輩の一言で「今年こそ検定を受けよう!」と決心しました。
今回は試験勉強をした際のお話です。
4月半ばに試験を受けようと思い立ちました。
本番は10月末。
1.試験勉強に向けての準備
実は私、覚える型の試験は大の苦手。
おまけに100%納得しないとうまく頭の中にインプットされないので、
今回の検定のように幅広いジャンルを満遍なく習得できるのか、かなり不安でした。
ここはとりあえず先輩に聞こう。
ということで、一番身近な先輩に検定を受けることを告げ
どうやって勉強したかを聞いてみました。
「うーん、昔すぎて全然覚えてないんだよねぇ・・・
でも「赤い本」しか使わなかったのは覚えてる」
えっ、そうなの?!
「うん、あれこれ手を拡げすぎても集中して覚えられないでしょ」
というわけで、まず用意したのは
ヒューマンさんの赤い本「完全攻略ガイド」。
それから、やっぱりこれだけではちょっと心配だったので
何年も前に買ってあったアルクさんの「基礎知識」を出してきました。
他に使ったのは「合格するための問題集」と「過去問題」。
私が使ったのはこれだけです。
2.勉強会開催!
先輩に試験を受けることを告げると、
「私もずっと受けてないし、一緒にやってみようかなぁ?!」
それを聞いて後輩も
「えっ、じゃあ私も受けようかな!」
と言い出した。
「それなら週に1回、勉強会をしない?
一人でやるよりほかの人がいた方がはかどるよ」
こういう発想はやはり先生ならではです。
すると他の先生たちも
「今年こそ受けようと思っていて」とか
「試験は受けないけど勉強してみたい」と、
あっという間に非常勤の先生も含めて6,7人が集まりました。
勉強会の内容は
1週間に1回、「合格するための問題集」を解いてきて
皆で答え合わせをするというもの。
最初の言い出しっぺの3人(私含め)が司会者となり
答えを予め調べておいて、答え合わせと解説を進めていくことにしました。
3.日々の勉強
試験本番までにまずは勉強の予定をたてよう!
ということで、赤い本の目次をコピーし、
そこに勉強する日にちを書き込んで予定を作りました。
もちろん普段の仕事もあるのであまり詰め込まず、
週に1回は空白にして復習の日や調整日としました。
朝の仕事前の1時間と、仕事後の1~2時間は勉強する時間とし
⓪前日の暗記をテスト
①読む(わからなければ調べる)
②納得したらノートに整理
③暗記
④暗記したかのチェック
というのを繰り返しました。
それとは別に、勉強会でやる問題集を解いて
司会がある時は、解答についてきちんと解説できるように準備をしました。
私は集中力もあまり高くないタイプなので
ポモドーロタイマーのアプリにはかなりお世話になりました。
それと、波の音が延々流れるアプリを流しながら勉強すると集中できることに気づき、常に「ザザーン」という音の中で勉強していました。
「赤い本(試験の出題範囲全般の基礎知識が出ている本)」の内容を全部勉強し終えたのが、試験の約1か月ほど前でした。
そこからは過去問を使った練習です。
過去問は、前年に合格した先輩の先生からアドバイスを受け
「3,4年分をそれぞれ3回くらい繰り返して解く」というのを実践してみました。
4.衝撃のリタイヤ
週に1回の勉強会ですが、ただ問題の答え合わせをするといっても
人によって間違っている部分も、わからない部分も違うので
お互いに質問し合ったり、教え合ったりすることができて
とてもためになる勉強会でした。
(なんせ全員が先生だから、説明が上手!)
ただ、司会者は予め正答の裏付けをきちんと理解しておき
参加者の質問にきちんと答えられる準備をする必要があったので
なかなか大変でした。
が、これ自体が非常にいい試験勉強になったのでした。
そして勉強会を始めて1か月ほどしたある日、
最初の言い出しっぺ3人のうちの私以外(先輩と後輩)が
「私、やっぱり受けるのやめようかな~」と言い出しました。
「えっ、本も買ったし勉強会もしてるのに?!」
「うん、やっぱり勉強の時間そんなにとれそうもないし」
そんなの、私だってないですよ。
時間はとれる、じゃなくて自分でとるもんなんですよ!
と心の中で苦笑い。
まぁ、二人とも私につられて始めたようなもんだし・・・。
「勉強会の司会は続けるから心配しないで」と言われましたが
既に勉強するのが楽しくなっていた私は
「や、できれば私全部やりたいです」と答えていました。
勉強って自分に必要だと思えばいくらでもできるし、
そうでなければ余裕も時間もなくなる。
この時の私は「いくらでもできる」という試験に対してとても前向きな気持ちでした。
5.苦手分野・得意分野
検定試験の内容は養成講座で一度は勉強しているので
「初めて聞いた!」というものはありませんでした。
でも、もはや記憶の彼方で、初めてに近いものも色々ありました。
広大な試験範囲の中で私が苦手だったのは
何といっても口の断面図と音声記号。
破擦音とか調音とか、全然頭に入らない~!!
過去問をたくさんやった時に「とりあえずこれだけは覚えておこう」と
自分で見つけたルールのようなものが実際の試験に出たのはラッキーでした。
反対に、聴解のイントネーションの聞き取りは得意でした。
これは、ずっと音楽を勉強していたのと、絶対音感を持っているおかげだったかもしれません。
私はその頃「会話指導」や「語用運用能力」について色々勉強していたので
その辺りは特に勉強せずに済みました。
*
次回は試験本番!の前に、
この検定を受ける意義について書きます。
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