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【Music Box】"クラブジャズ" - お洒落音楽
Music Boxは、自分が好きな音楽を文字にして残そうの企画です。
第1回目の本日は、
沖野修也 feat. Navasha Dayaの「Thank You」です。
沖野修也さんはKyoto Jazz Massiveというクラブジャズのユニットで有名な方ですが
KJMがいなかったら、現在の日本の「オシャレ音楽」は半分くらいしかなかったと思います。
オシャレ音楽ってなんだ?という話ですが、
オシャレなカフェや洋服屋さんや美容院でかかっている曲、
沖野さんが手がけた音楽や
彼の経営する「The ROOM」出身のアーティストや
彼が日本に「紹介した」音楽であることが多いです。
なんだか・・・「オシャレ」と言ってしまうと
全くオシャレじゃないので「お洒落」と言うことにします。
私が思う「お洒落」とは
その場にいる人のムードにぴったり合ったもの、です。
決して最先端の必要はないし
音もメロディもリズムも心地よく感じられるものであれば、
それは「お洒落な音楽」だと思います。
日本では「クラブジャズ」というジャンルはなかなか表に出てきません。
それは、定義の幅が広すぎてカテゴライズ好きな日本人にはしっくりこないのが原因では、と思っていますが。
そしてもう一つの大きな原因は「日本人は踊り下手」というところ。
伝統芸能やお祭りの踊りは上手なのに、
クラブに行くと「音楽に身を任せて身体を動かす」ことができない人が多いことに驚きます。
(できるけどできないと思っている人が多い、という印象です。)
クラブジャズは簡単に言えば「踊れるジャズ」のことです。
アメリカで生まれたジャズを、
踊れるところで大音量でかけたら楽しいんじゃない?
といってイギリスのDJがロンドンのクラブでかけたのがクラブジャズの始まり。
ディスコやパラパラのように振りがあるわけではない、
まさに「音楽に身を任せて身体を動かす」というやつです。
(なので、実は誰でも踊れるんです)
今日のこの「Thank You」という曲は
ぶわー!っと盛り上がって踊るような曲ではありません。
水面にスッと足を入れるような静かな出だしに
ゆりかごのようなスイング。
歌詞は「Thank You」
そしてあるところから、テンポが変わり、鼓動が速くなる。
ボーカルの息継ぎ無しの長いフレーズ、
何語かわからない呪文のような早口の歌詞
そしてまた「Thank You」に落ち着く。
初めて聴いた時は、曲の展開に驚きました。
そして、この↓動画の時のライブで生演奏を聴き
すっかりお気に入りの一曲となりました。
クラブジャズは、奥が深いです。
部屋で静かに聴いても素敵な時間が作れるし、
お酒とミラーボールのある空間で聴けば自然と体が動くし
夜の電車の中でイヤホンで聴けば、
自分の繰り返しの日常がカラフルに映る気がする。
私にとって「お洒落な音楽」とは、そんな音楽です。