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【ラテンアメリカ旅行 #30】🇵🇪歴史の中に生きてる感覚

前回クスコに辿り着き、街中を歩き回りながら気になるところに少し触れてきたが、クスコのストーリーは一度ではとても描くことはできない。
前回に引き続き、クスコの紹介のようなストーリーになってしまうが見どころのある街なのでもう一話触れていく。

クスコのご馳走


● クイの食べ比べ

いきなりエグいところから始まるが、クスコではやたらとクイ(モルモットの一種)推しで、クイを食べないとアンデスのことを語れなそうだったのでクイの食べ比べをしてみた。

まずはメルカドから。とても安く、正体不明の付け合わせがたくさんついてくる。味は他とほぼ変わらないが、付け合わせがわけがわからない。
何を食べてるのか良くわからないけど、ソーセージ系や謎の肉や内臓系がたくさんあって結構エグい。ボリューム満点でお腹いっぱい。
謎が多すぎたせいもあり、最後まで食べきれなかった。

余談だけど、メルカドでご飯を食べているといつも人が僕の周りに珍しそうに集まってきて、食べている姿を見ながら笑顔で見つめている。スペイン語が全く喋れないと思っているのか話しかけてこないが、こちらから話しかけるとずっと興味を持って話してくれる。クスコのメルカドは地元民と触れ合い、クスコを知るとてもいい場所だった。本当に温かい人たちと毎日触れ合うことができることに心から感謝。

正体不明の付け合わせがたくさんついてくるが、若干油が切れていない

次はクスコ出身の元同僚の友人からのおすすめで行ったレストラン。
ここは地元民が通っている様子が伺え、政治家のような黒いスーツやドレスを着た大人たちが大勢でパーティをしていた。
安心感のあるリアルクスコレストラン。ここの付け合わせはかなり美味しいし、観光客向けに洗練されすぎていない感も僕にとって好印象。
値段は若干高いが、日本のランチ定食を食べるのと変わらないくらい。

クイ自体の味に大差はないが油は切れている。口が開いてて歯が思いっきり残っていてエグい
少し高めのレストランでは飾り付けされていて、ミイラのよう。さっぱり目で食べやすい

どこで食べても大して味は変わらないが、少しお高めのレストランだと脂っこさが少なく、上品な感じ。見た目はどこで見ても姿焼きなのでエグい。(基本歯が残っていて、毛が残っていることもある)

● 美味しさ抜群のレストランの料理

メルカドばかりでご飯を食べていたが、クイの食べ比べをしていてレストランに入って気づいたのが、クスコのレストランはかなりハイレベル。(リマやアレキパの料理も相当美味しい、というかペルーはダントツで南米で一番美味しかった。次がブラジル。北米になるがメキシコも相当美味しかった)
ということで1ヶ月近く滞在したクスコでは美味しい料理を堪能してきた。

ポークベリーとさつまいものすりつぶしに角切りを合わせてもの。甘めで美味しい
アルパカのステーキ。アルパカは油多め。アンデス料理レベル高し

アンデス周辺はチョクロを使った料理が本当に美味しい。アルゼンチンやエクアドル、ボリビアでもチョクロを使った色々な料理や飲み物がある。

チョクロ(アンデスの大粒のとうもろこし)をチーズなどと合わせて焼いたもの

クスコの博物館


● インカ博物館

ここにきて感じたことがインカの人々が賢く、クリエイティブであること。自然を理解し、自然を利用して発想を生み出す。世界中に存在する機械のない時代に創り出した建築物や、その建築を作るために運ばれる大きく重い石などの材料、現代人が想像しても理解できないことがたくさんある。
インカ帝国が滅ぼされ書物も残っていないため、ケチュアの文字が存在したかどうかもわからない。それにも関わらず、いまだに話されているケチュア語。このアンデスの先住民族には代々言葉で語り継がれる習性があり、歴史がはっきりと人々の頭と心の中に残っていることには心を打たれた。

僕も現代人として生きているが、コンピューターに頼った世界とは異なるものがアンデスには色濃く残っていて感じることができる。
自然と共存しているアンデスに住む先住民族と一緒に生活することができたのは僕にとって大きな経験だった。

インカ帝国の王様。本当にこんな感じの人がインティ・ライミに登場する
本物のミイラが展示されている
ミイラの手前にはコカの葉が供えられている

● コリカンチャ博物館

前回少し触れたが、インティ・ライミのパレードが始まる場所でもあるコリカンチャ。前回の内容はこちら↓

コリカンチャ博物館の庭

前回のストーリーでも書いたが、クスコには当時の石組みがあちこちに残っている。カッターの刃一枚すら通さない技術が詰め込まれた石組みは耐震性も高く、スペイン人によって征服された後に建てた建物が倒壊した大地震に遭遇してもこのインカの石住の壁はびくともせずそのまま残っていた。

クスコのナイトライフ


● 街中で毎晩ライブ

ライブを求めてバーやイベントスペースを梯子するクスケーニョたち

● 隠れた場所に潜むディスコテカ

看板も何も出ていない重い鉄の扉を開き、階段を登ると出てくる隠れたナイトクラブ。アナーキズムを感じるエネルギーに溢れた空間。音は重く速めの時代を感じるデトロイトテクノ〜トライバルな雰囲気のハウスまで様々。

中の装飾がカオス

● ダンス鑑賞

僕にとってアンデスは小さな頃から少しだけ繋がりのある場所だった。
昔から山を登っていた父親が僕がまだ小さい頃、アンデスの音楽を車の中でカセットテープで聞いていたため、僕の心にはアンデスの音楽がずっと残っていた。
今回のダンス鑑賞のバックでは、その幼い頃に父の車で流れていた名曲たちが次々と演奏され、車の中の状況がフラッシュバックつつ、リアルなアンデスの雰囲気が交錯してきて心を動かされた。

アンデスの伝統ダンス
バックで伝統音楽を演奏していて心に残るステージ
タップダンスのように革靴で音を鳴らしてリズムをとっている

今回はここまで。次回はよくドキュメンタリーなどでも目にするカラフルな山、レインボーマウンテンと隣にあるレッドバレー(赤い谷)へ向かう。

最後に一曲紹介


東京の高円寺にあるLos Apsonのオンラインショップでラテンアメリカの音楽を見ているときに見つけたEl Polenというアーティストのアルバム。ファーストアルバムの『Cholo』も良かったが、このセカンドアルバム『Fuera de la Cuidad』は最高。アンデスの音楽は本当に自然と共存しているように感じる。


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