ゲームなんかやめて本を読みなさい
ゲームの黎明期からプレイしている人は、この忌々しいワードを子供のころから何度聞いているだろうか。
今でもこういうこと言う人がほんとにいる。最近だと「ゲーム」のとこを「スマホ」にした方がいいかな?
この無思慮なワードについて、「うるせえ、バカ、死ね」ぐらいしか言い返せないのも何なので、ちょっとこれの何が問題なのか考えてみる。
(1)「本」や「ゲーム」は伝えるメディアの名称であって中身ではない
例えば「本」なら、テキストデータってこと。
「絵」なら画像データ。
「音楽」なら、音データ。
「絵本」なら、画像+テキストデータ。
「動画」は動く画像データ。
「ゲーム」は「動画」+インタラクティブ性。
「ゲーム」の際に、インタラクティブ性にプラスするのは別に画像だけでも、音声だけでもなんでも構わない。
つまり、「本」とか「ゲーム」といったものは伝える方法に過ぎない。
そういうことで、「ゲームなんかやめて本を読みなさい」ってのは、
音楽はCDよりアナログレコードの方が味がある、とか、
小説は、iPad上でなく、紙に印刷したもので読みなさい、とか、
履歴書は印刷ではなく、手書きの方が思いが伝わる、とか、
九州電力のほうが、四国電力より中高音領域に艶が出る、とか、
そういうオカルトに近い。
ってことで、これ言う人を優しく諭すならば、
「何か、情報を得るのにテキストデータのみに遮った方が伝わるっていう話でしょうか?乙女座のシャカがコスモを高めるために常に目を閉じていましたが、そういうことですか?でも天舞宝輪で一輝の五感を断っちゃったから逆に相打ちまで持っていかれましたが、それでいいですか?」
で、どうか。難解すぎる?
「何かを学ぶのにインタラクティブ性を断つってどうなんでしょう?情報が一方通行のほうが逆に学びやすいっていうエビデンスがどこかにあるんですか?」
これでどうか?「エビデンス」とか言っとけばなんか意識高いっぽくない?
(2)「本」にしろ「ゲーム」にしろその中に含まれるコンテンツが本人の役に立つかどうかわからない。
まず、読み終わるまでわからないし、読み終わっても将来役に経つかはわからない。ある人にとって役にたっても、他の人にはそうでないかもしれない。面白いかどうかも、クリアするまでわからない。序盤だけ引きつけられても、最後までみたらクソなこともよくある。評価が分かれる作品もいくらでもある。
「ゲームやらずに」が無く、「本読め」だけでも、こう、あまりにも、絶望的に、無責任な発言だ思いませんか?
お前のお勧めはなんなんだ、と。「本」には神羅万象、人間が記す、全てのものが含まれてるのに?何も言ってないのと一緒じゃ?
つまり、こっちなら言い返すならこう。
「お前は、「本」と「ゲーム」の「神」なのか?これまで創られた、そしてこれから生み出される全ての「本」と「ゲーム」について知っているというのか?そして、その上で「本」の方に面白くて為になるものが多い、と?」
で、どうか。
「ゲームなんかやめて本を読みなさい」
を添削するならば、
「今その一生懸命やってる〇〇クエストってのは、××クエストの丸パクリで、さらに出来が悪い。新しいゲーム性も何もない。ストーリーもありきたりで面白くない。僕にとっては、だけど。だから、それに時間を費やすのは、金も時間も無駄だと思う。ので、それに時間を使うぐらいだったら、同じ□□を題材にした〇〇伝説ってのを原書で読んだ方が、ためになると思う。少なくともこれこれこういう分野でのこれこれこういう点で参考になる。」
とか。なるべく具体的なタイトルまで指定して、どういう面でよいかまで指定すべきでしょう。