修学旅行は必要か
みなさんは学生の頃、「修学旅行」が楽しみでしたか?集団生活が得意ではない私は、修学旅行が憂鬱でした。教員としても、あまり好きではありません。修学旅行って本当に必要でしょうか?
修学旅行が苦手だった理由
「静かに景色を見ていたいのにバスの中のカラオケ大会に付き合わなければならない」「早く寝たいのに興味もない恋バナに誘われる」「撮りたくもないクラス写真の撮影のために待ち時間が長い」「お風呂の時間には言いたくもないのに『私、生理な』』と同じ部屋の子たちに告白しなければならない」などですね。(私、あまり協調性もなかったんですね、きっと。)それなのに「修学旅行は学校生活最大の思い出!」みたいな空気が周りで醸成され、嫌だな~行きたくないな~と感じていました。
いまどき修学旅行
修学旅行の行先は全国様々だと思いますが、かつては「修学」という文字通り、名所旧跡や資料館・博物館等、学校では経験できない学びをパッケージにしていたと思います。が、近年はディズニーランドやUSJなどの遊びの要素を入れないと生徒も親も満足しない、という状況があります。バスの中でも部屋の中でもずーっとスマホを眺めてる生徒も多くてカラオケ大会もなく(うらやましいけど)、集団で旅する楽しさも減ってますね。また、宿泊ホテルについても出発前に口コミを検索して「このホテル、がっかり~」と言いまわる生徒も出現します。また、原因は知りませんが、昔と比べて食物アレルギーが多い生徒が増えたため、引率側としては食事提供や部屋の様子(そばアレルギーなのでそば殻の枕はだめ、ほこりアレルギーのためたくさんの布団の上げ下ろしがあると困る、など)にも気を抜けません。
自主性重視の修学旅行も増加中
そもそも、スマホがあれば世界中旅ができる世の中で、パッケージ化されて集団行動を強いられる修学旅行って、必要なのか?と思っていたところ、最近では生徒自身で計画をたてる修学旅行が増えている、という話を聞きました。旅行会社や地元企業との折衝も生徒が中心で行う学校もあるそうです。とてもいいことだと思います。うちの学校でもやってみたいな~と思います。ただし、それには条件が。「失敗が許される(保護者が許す)」という空気が日頃からあるかどうかだと思います。計画を立てたけどうまくいかなかった、〇〇美術館を見学したかったけどその日は休館だった、等のアクシデントは旅にはつきもので、それを楽しむ余裕が必要です。生徒の計画がうまくいかなかった時に「いい経験をしたね」と大人たちが寛容さを見せることが成功のカギだと思います。
行先を選択させる(国内か、みたいな)学校や、修学旅行そのものを選択制にする学校も増えているそうです。