英語専科、ある日突然1年担任になる
夏休み明け、諸事情により1年の担任が不在になり、状況を鑑み、一年生の担任を引き受けることにしました。10月には、既に引き受けている大規模な外国語の研究授業があったので、外国語は当該学年2クラスのみ担当することになりました。1年生の担任は、10年ぶり、学級担任をするのも6年ぶりでした。私は、どうやら思い切りのいい面を持ち合わせているようで、お話を聞き、すぐに「やります。」と応えました。その理由は、明日、児童が登校する差し迫った状況であったからです。1年生ですし、担任不在の影響は大きいでしょう。また、年度途中からの人材確保は難しいのではないかと考えました。そして、実はもう一つ理由があります。それは、その日の朝に読んだエッセイにご縁を感じたからです。この日の朝、電車で雑誌「NEUTRAL COLORS」2021 SPRING ISSUE2、特集子どもが初めて学校に入る朝のことを読みました。本屋に行くたび探していた雑誌で、代官山の本屋でようやく出会えました。冒頭の筆者が30年ぶりに先生に会いに行ったエッセイを読み、担任の先生は、30年経っても誰かの心に居場所があるのだということに感動しました。そして、かつて担任をしていたとき「誰かの心に残る人になる」ことを目標にしていたことを思い出しました。何も準備もないまま、明日から担任をすることへの不安もありましたが、「きっと大丈夫」と感じ、即答しました。
あれから半年、1年生のキラキラした子供たちと駆け抜けた今年度は、あと少しで終わりを迎えます。一方で、英語専科としても様々な貴重な機会と出会いをいただきました。振り返ってみれば、とても充実したありがたい1年間となりました。
1年学級担任兼英語専科という極めて稀な教員生活を振り返り、少しでも書き残しておきたいと思いました。英語専科の実践だけでなく、久しぶりに担任をしたことで確信した確実な指導力とは何かに関してもお伝えできればと思います。来年度から1年生の学級担任をされる方、学習集団作りに難しさを感じている方、そして、もちろん英語専科の先生方にも、引き続き読んでいただけたら嬉しく思います。