【Book Recommend 6】The Remains of the Day
こんにちは、Allexです。
Kazuo Ishiguroシリーズの作品紹介2冊目です📚
The Remains of the Day
by Kazuo Ishiguro
カズオ・イシグロの代表作とも言われており
「日の名残り」という日本語訳でも出版されています。
1989年初版と30年以上も前の作品で少し古く
同年のブッカー賞を受賞。
Anthony HopkinsやEmma Tompsonなどが主演した映画も出ています。
Never Let Me Goを読んでからカズオ・イシグロの他の作品も読んでみたくなり、
「ブッカー賞受賞!」の文字に惹かれて手に取った2冊目の本でした。
当時洋書を読み始めたばかりの大学生だった私は10年以上前の1989年という古い年代であることに加え、慣れないイギリス英語の言葉遣いや言い回しにだいぶ苦労しながら読んだのを覚えています。
これは、本当によかったです✨✨✨
ブッカー賞を受賞したというだけあってとてもよかった。
物語は切なかったが😢
Never Let Me Goのような命の尊厳を問うような切なさではなく
遠い過去の栄光や叶わなかった淡い恋心などが
とても繊細に描かれている
そういった「せつなさ」。
執事のStevensの過去の回想や
「主人からお暇をいただいた」のでその休暇を利用して、過去に共にお屋敷に仕えていたMiss Kentonを訪ねる「小旅行」が綴られているのですが
この小説全体を読み終えて思った感想は
スティーブンスが、これだけ不器用にもミス・ケントンに惹かれていたのに
最後の最後まで
「愛してる」と言わなかったんだな……
でした。
自分の気持ちよりも執事としての責任や努めから恋心には全く気付かず、何度もミス・ケントンと衝突していた若い頃。
父のこと、戦争にまつわること、
執事としてLord Darlingtonに仕えていた日々
新しく来たアメリカ人の主人のことなど。
静かに語られています✨
2冊目で、私はKazuo Ishiguroの「書き方」が
すごく好きだと確信しました笑
1冊目でファンになり、2冊目で大ファンになり。
こうして沼にハマった私は
次にとんでもない本に手を出してしまいます笑
お読みくださり、ありがとうございました。