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【薬剤師が解説】冬場の痒みに最適な市販薬 塗り薬編
いつき博士です。
アレルギー患者専門オンラインドラッグストア
を運営しております。
冬場になって
『肌が乾燥してかゆい』
『寝ている間に布団に血が付いた』
そんな悩みを抱えている方もいるでしょう。
冬場に使用できる
すぐ購入できる市販薬を中心に
紹介していこうと思います。
1.塗り薬
塗り薬には
赤みや痒みを抑えるステロイドを含むものと
ノンステロイドの塗り薬
保湿成分を含むものなどがあります。
塗り薬は飲み合わせも基本的に気にせず
妊娠授乳中でも安心して使用しやすい点があります。
今回は赤み痒みを抑える
ステロイド/ノンステロイド
保湿剤に分けて紹介していきます。
また、それぞれの商品の
成分/効能効果/特徴の3点を解説していきます。
2.ステロイド/ノンステロイド
2-1.リンデロンVs軟膏
ステロイドを主成分とした塗り薬です。
赤みや湿疹が多少強い方向けで
医療用のリンデロンVと同成分配合しています。
成分:ベタメタゾン吉草酸エステル
効能効果:しっしん、皮ふ炎、あせも、かぶれ、
かゆみ、しもやけ、虫さされ、
じんましん
特徴:クリーム、ローションタイプもあり
![](https://assets.st-note.com/img/1698461443530-yoWk23Tfgf.png?width=1200)
2-2.新リビメックス軟膏
比較的マイルドで弱いステロイドを主成分としているため
吸収の良い顔や陰部にも安心して使用できる
と言われています。
成分:プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル
効能効果:湿疹、皮膚炎、かぶれ、かゆみ、
あせも、虫さされ、じんましん
![](https://assets.st-note.com/img/1698462311369-mZai7U6oRL.png?width=1200)
2-3.ムヒソフトGX 60g
ステロイドが含まれていない
痒みを抑える抗ヒスタミン薬が主成分となります。
成分:ジフェンヒドラミン塩酸塩、パンテノール
トコフェロール酢酸エステル、
グリチルレチン酸
効能効果:かゆみ、皮ふ炎、かぶれ、しっしん、
ただれ、じんましん、あせも、
しもやけ、虫さされ
特徴:生後1カ月以上の乳幼児にも使用可能
![](https://assets.st-note.com/img/1698462843642-2GiWMDRdvV.png?width=1200)
3.保湿剤
冬場は肌の乾燥が起こりやすく
皮膚のバリア機能が低下し、かゆみが出ます。
保湿剤で毎日皮膚を保護して
バリア機能を高めることが大切とされています。
保湿成分のヘパリン類似物質とワセリンを
主成分とした市販薬を紹介します。
3-1.ヒルマイルドクリーム
名前が似ていて気づくかと思いますが
ヒルドイドと同じ成分です。
べたつきが少なく、ぬりやすいこともある一方
出血性血液疾患をお持ちの方は使用を
控える必要があります。
成分:ヘパリン類似物質
効能効果:手指の荒れ、ひじ・ひざ・かかと・くるぶしの角化症、手足のひび・あかぎれ、乾皮症、小児の乾燥性皮ふ、しもやけ(ただれを除く)、きず・やけどのあとの皮ふのしこり・つっぱり(顔面を除く)、打身・ねんざ後のはれ・筋肉痛・関節痛
特徴:軟膏、ローションと様々な剤形があるため
季節や部位によって使い分けやすい
<軟膏、クリーム、ローションの違い>
![](https://assets.st-note.com/img/1698465927706-5RS6sz4IBq.png?width=1200)
3-2.プロペトピュアベール 100g
ワセリンを主成分として
比較的刺激が少ない保湿剤です。
唇の保湿、目の周りでも
安心して使用することができます。
成分:白色ワセリン
効能効果:手足のひび、アカギレ、皮膚のあれ
その他皮膚の保護
特徴:コストパフォーマンスに長けている
![](https://assets.st-note.com/img/1698465815670-34VgwU0i3b.png?width=1200)
3-3.ケラチナミン乳状液20
保湿効果が高く、べたつきも少ないですが
刺激性を感じることがあります。
角質化したかかとに使用されることが多いです。
成分:尿素20%、ジフェンヒドラミン塩酸塩、グリチルリチン酸
効能効果:かゆみを伴う乾燥性の皮膚
(成人・老人の乾皮症)
特徴:かゆみを抑える成分含有
![](https://assets.st-note.com/img/1699600071627-YxyG3xG2G8.jpg?width=1200)
ケラチナミンコーワ乳状液20は
子供は使用できません。
同成分のケラチナミンコーワ乳状液10なら
使用することができます。
![](https://assets.st-note.com/img/1701001680953-VD6wg8oO66.png?width=1200)
4.いつき博士のまとめ
かゆみに効く市販薬の塗り薬について
ステロイド/ノンステロイド
保湿剤の3種類を紹介しました。
かゆみを抑える
市販薬を選ぶ際のポイントを3点にまとめます。
①飲み薬or塗り薬
併用することは可能ですが疾患によっても
どちらを選択すべきか変わります。
蕁麻疹は皮膚表面の症状ではないため
第一優先は飲み薬となります。
<市販の飲み薬の記事更新中>
塗り薬でも赤みの強い皮膚症状には
ステロイドが優先されたりと様々です。
わからない際は下記サイトから
相談してみてください。
<かゆみ・くしゃみは24時間ALLERUで相談>
②副作用について
稀に、塗り薬で湿疹を起こす場合もございます。
リスクベネフィットを理解したうえで
そういった症状が出るようなら
使用を控えましょう。
③受診の有無
関節痛を伴う痛みや
5日程度市販薬を使用して症状が改善しない場合は
皮膚科への受診をお勧めします。
かきむしって化膿しないためにも
皮膚の痒みはすぐに対処することが大切です。
塗り薬だけで痒みが軽減しなければ
飲み薬を合わせるのも良いでしょう。
また、冬場は乾燥によって
痒みの悪化が起こりやすいため
毎日の保湿を心がけましょう。
《参考文献》
リンデロンVs軟膏添付文書
新リビメックスコーワ軟膏添付文書
ムヒソフトGX添付文書
ヒルドイドクリーム添付文書
プロペトピュアベール添付文書
ケラチナミンコーワ添付文書