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コミュニケーション力の高い人は"会話チャンネル"の数が多い
僕の友人の一人に、ずば抜けてコミュニケーションスキルが高い人がいます。
およそどんな相手に対してもすぐに話を合わせられるのが彼の特徴で、自分と話していてもそうなのですが、政治経済社会、会社の出来事や仕事の話、プライベートな話題や些細なネタなどに対して、的確にその意図を理解し、会話を弾ませてくれるのです。
これは彼の賢さに由来するもので、相手の考えや置かれた状況などから、瞬時に適切な会話の答えを出せる、という頭の回転の速さがなせる技です。
こんなに頭の良い人もいるのだな、といつも感心します。
しかし、彼を見ていると、頭の良さだけでなく、もう一つ大事なことがあると気づきました。
例えば、苦手な相手や、趣味嗜好が全く異なる相手と話さなくてはならない場面のことを考えてみてください。頭の良さだけでうまくコミュニケーションを取ることができるでしょうか。
できるのかもしれませんが、とても疲れそうな気もします。そう想像してみた結果、逆に、コミュニケーションが上手く取れなくなりそうです。
彼は、そんな相手とも上手くコミュニケーションを取っているように感じます。それは一体なぜだろうと考えていました。その結果、頭の良さだけでなく、もう一つ理由があることに最近気づきました。
それは、会話チャンネルの数の多さです。
例えば、普通の人は会話チャンネルを1つしか用意しません。どんな相手とも同じチャンネルで会話しようとします。しかし、1つのチャンネルには合わせられる範囲が決まっています。
これは周波数の限界のようなものです。これをより現実的な表現に直すと、「普段の自分の考え方と離れすぎると、気持ちが追いつかなくなる」となるでしょうか。
ですから、話の合わない相手と話そうとすると、いくら工夫しても、コミュニケーションが上手く取れないのです。
周波数の限界をどのように超えればよいのでしょうか?
周波数の限界を超えるためには、複数の会話チャンネルを持つ必要があります。
例えば、自分と考え方が似ている人をチャンネル1。考え方が少し異なる相手をチャンネル2。考え方が全く異なる相手ならチャンネル3・・・といったように。
あ、今回の人たちは、自分の普段の相手とは違うな・・・と感じた瞬間、頭の中でチャンネルを2に切り替えます。こうすることで自分が今回動く範囲(周波数帯)を定めるのです。これはつまり、自分の気持ちや考えの基準値を相手に合わせて一時的にずらす、ということです。
チャンネルの付け方は色々あります。
同じ集団(例えば会社)はチャンネル10番台として、賑やかでよく話す人たちは11、落ち着いた議論を好む人たちは12、言葉少なめで静かな人たちは13、自分とは考え方が異なり話すのに苦労する人たちは14。異なる集団や異業種の人たちはチャンネル20番台、プライベートな付き合いは30番台・・・などなど。
自分ルールに過ぎないのですが、コミュニケーション力の高い人は、この会話チャンネルのパターンが豊富なのです。
これができない人、つまり、会話チャンネルが1つしかなく、さらにその周波数帯が狭い人は、僕のまわり(ITエンジニアの業界)には、比較的多いように思います。
なぜできないのでしょうか。
それは、必要性を感じていないから、というのが一番の理由です。ただし、本人がそう思っているだけで、まわりから見ると必要性が高い、というケースが多いです。
もう一つは、必要性は感じているものの、実行できない場合です。この場合は、プライドが高いから、という理由がほとんどです。自分を変えたくない、変える必要はないと思い込み、相手に不快な思いをさせているケースです。
・・・ちょっと待って。
コミュニケーションが上手く取れないからといって、何が良くないのでしょうか?
第一に、相手に迷惑をかけるというのがありますよね。ただこれ、その責任を本人が取れるなら別に良いのだと思います。陸の孤島で2人で会話していて、プライドの高い人が相手の人に不快な思いをさせても、他の誰にも関係ありません。
第二に、というより、これが本質なのですが、その人がチームで行動している場合には、チームの人々に迷惑をかける場合があります。コミュニケーションの重要性を理解していない、または、プライドが高いという理由で、まわりのチームメンバにも悪影響を与えてしまうのであれば、ビジネスマンとしては幼稚ですね。
僕の友人のように、本当に頭の良い人は、自分や相手のために自らをチューニングし、様々な相手とコミュニケーションを取りながら、ちゃんとプライドを高く保つことができています。
それが、自分のためになるということを知っているからなのかもしれません。あるいは、そのような利己的な考え方ではなく、真に相手のために行動し、その結果として自分に利が戻って来ているだけなのかもしれませんね。
と、いうことで、
今年は僕も会話チャンネルを増やすぞ!