受験勉強から学んだこと
さて、note更新少し間があいてしまいましたが、気軽に地道に続けていこうと思います。「発信力」と「言語化能力」を高めるという初心忘れるべからずで頑張ります〜!
今回のテーマは「受験勉強」なぜこのテーマにしようと思ったかと言いますと、せっかくのお盆休みも、なかなかコロナで外出制限されるなか、paraviで一気にドラマ観したのが、阿部寛さん主演の「ドラゴン桜2」と、もう30年近く前になりますが僕のお気に入りのドラマのひとつ、小学校受験を題材とした「スウィートホーム」だったからです。
受験テーマが好きという訳では特になかったのですが、たまたま同じ時期に似たようなテーマのドラマを二つ観て、受験勉強てそういえば、自分自身もこれまでの人生本当に心から頑張ったと言えるものの中に入るものだよなと思い、この歳になってなんだか受験について客観的に捉えている自分がいて、何か不思議な気持ちになりました。
振り返り
自分は受験はというと、世間一般の多くの人たち同様、高校受験と大学受験の二つを経験しました。結果から言うとどちらも第一志望は落ちてしまったのですが、どちらもそれぞれ半年〜1年、本当に志望校に行くために当時は全てを捧げていました。
中学3年になって人生で初めて塾というものに通うようになり、「わかる!」楽しさを学びました。いままで学校の定期テストは50点か60点くらい、決して不真面目な生徒ではなかったのですが、サッカーのことしか頭になかったので、勉強が出来ない危機感を特に持っていませんでした。それが中学3年になりいよいよ高校受験について真剣に考えなければいけなくなった頃、やたらと向上心だけはあったので、「都立」で「サッカーが強く」て「偏差値が高い」ところという条件をもとに高校を調べてみました。するといまの自分の学力では、到底手の届かないレベルだということを自覚。けど目標が決まればあとはまっしぐら。塾に通い詰めて、定期テストでは80点以上取れるようになり、自分もやれば出来るんだという感覚を持つことができました。中学2年の内申点がオール3だったのが、中学3年ではオール4に。当時担任の先生に内申点の上がり幅が学年トップだったことに感心されました。(けど僕が目標としていた高校はオール4でも足りないくらいだったので、褒められてるのに、全然むすっとしてた自分を覚えています・・・)
ただ、結果は冒頭でもお伝えした通り落ちました。合格発表当日、ドラマ等でよく目にするような光景でした。大勢の受験生や保護者がいまかいまかと待ち望んでいるところに、係の人がデッカイ板を持ち運んで合格者の番号が並べられている掲示板を立て掛ける。と同時に歓喜と悲哀。自分はもし落ちていたら、併願で受けていた私立校にお金を収めなければいけないということもあり、親に電話する予定でした。電話口に自分は「落ちた」とか「ダメだった」とかではなく、ひたすら「なかった」と泣きながら連呼していました。いま思うと笑っちゃいますね。落ちたという事実を受け入れるよりも、自分の受験番号が掲示板になかったという事実を伝えることに精一杯だったのですから。
大学受験も高校のとき同様、部活を引退するまではサッカーのことしか頭になかったですが、行きたい大学が決まるとその目標に向けてまっしぐら。またまた目標を決めた段階ではすぐに手の届くような位置にはありませんでしたが、部活を引退してからは本当に高校受験の時とは比にならないくらい勉強したと思います。けどそれでもやっぱり第一志望は合格しませんでした。高校受験と違って、大学受験は浪人という選択肢もありましたが、あまり浪人しようという気にならなかったのは、もちろんお金やその後のことを考えた時にっていうこともありますが、一番の理由は「もうこれ以上できないくらいやりきった」と胸張って言える自分が当時いたからでした。
PDCA(Plan Do Check Action)サイクルて、指導者をしていたり、社会人では当たり前に耳にしますが、高校3年のとき、ある人から初めてこれを教わり、「こんな手法があるのか」と感動したのを覚えています。そしてその時その人からは、「最初のPlanが一番大事」という話を聞いて、それから毎週日曜日に、次の1週間何をするか紙に書き出すということを試験が終わるその日まで続けていました。全ての志望校の試験を終えて、帰りの電車の中で一言母から「お疲れ様でした」というメールを見た時に、思わず涙が溢れ号泣してしまいました。ネックウォーマーで顔全面隠していたので周りの人にはバレていなかったと信じます!(笑)
ドラマについて
さて、僕の話はこれくらいにしておいて、ドラマについてです。スィートホームは昔から好きで5年に1回くらいの周期で観てて、ドラゴン桜2は、ある人から「これはいまの教育事情にもうまく当てはめているものでもあるから観といて損はない」と言われ、このお盆休みの間に一気に観ました。
スィートホームは小学校受験を通した家族愛の物語。子ども、父、母、舅、姑、兄弟、それぞれの立場から描かれていて、コメディチックなところと、現実問題とが折り混ざっている本当に秀逸なドラマだなといつも思います。名場面と言えるところは本当にたくさんあって紹介したいところですが、ひとつだけここで取り上げるとするならば、学くんがお兄ちゃんの進くんの言葉によってスランプから立ち直るシーンですね。受験によるストレスによってうまく笑えなくなってしまった学くん、ご両親もどうしたらいいか分からず途方に暮れていた頃、ある朝お兄ちゃんの進くんが
「いいか学、全部落ちても気にすんな。また中学受験頑張ればいい。今度は兄ちゃんもちゃんと受かって学に勉強教えてあげるから」
と言うシーンです。進くんは進くんで色んな葛藤があることがこれまでのストーリーで見られるのですが、その彼が弟に向けた本当に心温まるシーンです。
ドラゴン桜では、いままさに受験勉強に立ち向かおうとしている人たちにとっては、その斬新な勉強法に目が行きがちかと思いますが、ここでも数ある名場面の中から僕のお気に入りをひとつ。最終話の最後のシーンで、桜木先生と生徒たちとのやりとり。合格間違いなしと言われていた藤井が落ちてしまい、その原因のひとつが、試験当日の休憩時間に輩に絡まれている仲間を助けようとしたときに手首を負傷したことでした。最後のシーンで藤井が
「前の自分だったらあそこで助けようとは思わなかった。東大専科に入ってみんなと勉強したことで自分が変われたことが嬉しい」
と言ったのです。助けた仲間と言うのも昔、藤井が馬鹿にしていた生徒だったのです。様々な生い立ちや家庭環境がある中での個人の成長を感じる物語でした。
結局プロセスとこれからどうするか
すごい偉そうな文言になってしまいましたが、本当に大事なのは、受験勉強過程でどういう経験をするか、そして実際に行った先でどう頑張るかだと思います。僕もそうだったように、受験勉強をしている最中は、これで自分の人生の全てが決まる、それくらい意気込んでいたし、追い詰められていたし、緊張してたし、真剣だったし、受験のことで頭がいっぱいでした。
でもいま改めてこのふたつのドラマを観て思うことは、受験は受かったからハッピーエンド、落ちたからアンハッピーと言う単純なものではなく、その過程で何を経験し何を感じるかということがすごく重要に感じられます。だからと言って、みんなに受験を勧めようとかそういうつもりでは全くないのですが、10代の頃に何か一つのことに打ち込む経験てすごく意義のあることだと思います。スポーツや芸術など何か自分の好きなものに打ち込む人もいると思いますが、それはその人たちはラッキーです。なかなかすぐに自分がそう打ち込めるものに出会えるかどうかは微妙なところです。その点、受験勉強においては、日本という国ではかなり平等に戦える場であり、打ち込むことが出来て、個人としても成長のできるものなのではと思ったりします。
だから偏差値が高い低い、有名校かどうかとか、そういうことではなくて、目標を決め、それに向けて自分自身と向き合い周りの人の力を借りながら突き進む経験というのは、その後の人生においてもすごく糧になるものなんだなと、ドラマを観て改めて思いました。
そしてもうひとつが、「これからどうするか」ということです。よく受験勉強で縛られすぎて、実際に入ったところで弾けてしまいあまり努力をしなくなるというケースを耳にします。けど、これは結構みなさんも共感してくださるかと思いますが、「どこの大学に行ったか」より「どう4年間過ごしたか」の方が遥かに大事ということです。もちろんそのどう過ごすの部分も、レベルの高い大学に行けば行くほど充実させやすくなるのでしょうが、やはりその人自身の態度や努力がものを言うと思います。いくら有名校に行っても、中身が薄っぺらかったらすぐにバレますし、逆に自分はこの高校でこの大学でこんなことを日々考え取り組んできましたと胸張って言えるものがあると道はどんどん開けていくと思います。
P.S 受験勉強について客観的にものが言える年頃にまでなってきました。。(笑)受験でたくさんの経済的負担をかけさせてしまった親には少しずつでもこれから恩返しできるようにしていきたいと思います。以上!