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【002】アイデアとは何か
社内新規事業に挑戦している方向けた「新規事業の作り方」に関する内容を取りまとめ、1人でも多くの挑戦者の皆さんの力になるようにしたいと思います。前回は「新規事業に挑むにあたり、何よりも大切なこと」として、少々根性論に近いことを書かせていただきました。
新規事業や新商品・サービスの開発において、「アイデアが重要だ」とよく言われます。しかし、アイデアを生み出す過程や本質について深く考える機会は意外と少ないのではないでしょうか。本記事では、アイデアの本質とその生み出し方について考えてみます。
1. アイデアはセンス(才能)ではない
「アイデアを出すのが得意な人はセンスがある」という印象を持つ人も多いかもしれません。しかし、実際にはアイデアは生まれつきの才能やセンスだけに依存するものではありません。むしろ、日々の積み重ねや考える習慣が、その人の「アイデア力」を支えています。
アイデアを生み出す力は誰でも鍛えることができます。特別な才能がないと感じる人でも、正しい方法とプロセスを学び、実践を重ねれば、斬新で価値のあるアイデアを生み出すことができるのです。
2. アイデアは何かと何かの組み合わせ
アイデアとは、全く何もない状態から突然生まれるものではありません。ほとんどの場合、既存の要素と要素を組み合わせることで新しい視点や解決策が生まれます。スティーブ・ジョブズの「クリエイティビティとは、点と点をつなげることだ」という言葉にもあるように、アイデアは過去の経験や知識の積み重ねから生まれるのです。
例えば、スマートフォンは「電話」と「インターネット」の組み合わせから生まれました。シェアリングエコノミーのサービスは、「インターネット」と「空き資源の活用」という概念の融合です。このように、既存のものを別の視点で組み合わせることが、アイデアを生む鍵となります。
3. アイデアを生み出すための流れ
では、具体的にどうすれば効果的にアイデアを生み出せるのでしょうか?以下のステップが参考になります。
① 情報をインプットする
アイデアの元となる「材料」を増やすためには、まず多くの情報を集めることが必要です。業界のトレンド、異業種の成功事例、ユーザーの声など、幅広い情報に触れることで、アイデアの引き出しを増やします。
② 問題やニーズを明確にする
次に、解決すべき課題やユーザーのニーズを明確にします。「何を解決したいのか」「誰のためのアイデアなのか」を具体化することで、アイデアの方向性が見えてきます。
③ 視点を変えて考える
一つの視点だけにとらわれず、多角的に考えることが重要です。「もし〇〇だったら?」という仮定のもとで考えることで、新しい組み合わせやアイデアが見えてきます。
④ ブレストで量を出す
ブレインストーミングを通じて、まずは量を重視してアイデアを出しましょう。この段階では、アイデアの質を問わず、とにかく自由に発想することが大切です。
⑤ 組み合わせて磨き上げる
出てきたアイデアを組み合わせたり、掘り下げたりしながら具体化していきます。ここでは、現実性や市場性なども考慮しながら、実現可能な形に仕上げていきます。
まとめ
アイデアは特別なセンスや才能だけで生まれるものではなく、情報を集め、課題を明確にし、視点を変えて考えるプロセスから生まれるものです。そして、全く新しいものをゼロから生み出すというよりも、既存の要素を組み合わせることがその本質です。
All Bridge株式会社では、企業様と共に新しい価値を生み出すプロセスをサポートしています。今回ご紹介したステップを活用し、皆さまの組織で革新的なアイデアが生まれることを心から応援しています。