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カヌー選手が実践した「試合直前5分」の心の整え方

皆さん、こんにちは。アスリートメンタルコーチ、あべちゃんこと阿部健二です。

今日は、「試合直前5分」の心の整え方について、2023年アジア大会で見事にメダルを獲得した岡崎選手の実践例から、すぐに使える具体的な方法をお伝えします。

■なぜ「直前5分」が重要なのか?

「技術はあるのに、いつも心がソワソワして、レースで良いランが出来ない...」

これは、岡崎選手が最初にコーチングを受けた時の言葉です。多くのアスリートが同じような悩みを抱えているのではないでしょうか?

実は、本番での実力発揮を左右するのは、その直前5分間の心の状態なのです。
※選手の特性によって違うこともあります

■心が乱れる3つのパターン

岡崎選手との分析で見えてきた、心が乱れる典型的なパターンをご紹介します:

1. 結果を考えすぎる
「メダルを取らないと」「負けたらどうしよう」

2. 外部要因に意識が向く
「ライバルの調子が良さそう」「コースコンディションが悪い」

3. 自分の動きを過度に意識する
「フォームは大丈夫かな」「ここで失敗しないように」

これらは全て、「今、ここ」から意識が離れている状態です。

■実践方法:試合直前5分の「整心メソッド」

では、岡崎選手が実践した具体的な方法をご紹介します。

【Step1:深呼吸×3回】(1分)
・鼻から5カウントで吸う
・1カウント止める
・口から7カウントでゆっくり吐く
・呼吸の音に意識を向ける

【Step2:ボディスキャン】(2分)
・頭から足先まで、順番に力の入り具合をチェック
・必要以上に力が入っている部分があれば意識的に緩める
・特に肩、首、顎の力み具合に注意

【Step3:キーワード確認】(1分)
・自分の強みを表す言葉を3つ唱える
(例:「落ち着いて」「リズム」「流れ」)
・言葉と共に、ベストパフォーマンス時の体の感覚を思い出す

【Step4:アンカリング】(1分)
・親指と人差し指でグーを作る
・それをトリガーに、ベストな状態をイメージする
※アンカリングは動さと感情を紐づけるもので
      色々な動作と紐づけることがあります

【Today's TIPS】
実践ワーク:「5分間タイムトライアル」

①スマートフォンのタイマーで5分をセット
②上記4つのステップを実際に行う
③やってみた感想をメモする
④これを1週間続けて、自分に合うペースを見つける

■なぜこの方法が効果的なのか?

この方法の効果は、科学的にも裏付けられています:

1. 深呼吸による副交感神経の活性化
2. ボディスキャンによる身体認識の向上
3. キーワードによる意識の焦点化
4. アンカリングによる最適な状態への誘導

■実際の変化

岡崎選手は、この方法を実践することで、驚くべき変化を経験しました。

「以前は外からの影響で心が乱れていましたが、今は自分の内面を理解して上手くコントロールできるようになりました。その結果、自分のためのレースができるようになったんです」

そして、その変化は結果にも表れ、2023年のアジア大会でメダルを獲得。さらに2024年のパリオリンピック出場も決めることができました。

■最後に実践的なアドバイス

この「整心メソッド」は、スポーツだけでなく、プレゼンや面接など、あらゆる本番前に応用できます。

重要なのは:
・毎日の練習で習慣化すること
・自分に合わせてカスタマイズすること
・焦らず、段階的に取り入れること

皆さんも、明日からの練習や本番前に、ぜひ試してみてください。

そして、実践してみて疑問に思ったことや、うまくいかないことがあれば、ぜひコメント欄でシェアしてください。一緒により良い方法を見つけていきましょう。

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次回は「オリンピック出場選手が語る「プレッシャーの活かし方」」をお届けする予定です。お楽しみに!

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