女性の慢性腰痛が大臀筋リリースだけで治らない理由
みなさん こんにちは
ALLアプローチ協会 代表 山口拓也です。
今回のテーマは、「女性の慢性腰痛の治し方」について解説していこうと思います。
これを見ているセラピストの皆さんは、慢性腰痛の患者さんを何人も見ていると思います。
慢性腰痛の主要問題点として、臀筋群や腸腰筋などが原因として非常に多いと思いますが男性と女性で実は問題点が違います。
これを理解して施術するのと、しないのでは大きな差が生まれてしまいます。
ぜひこの記事を見て慢性腰痛の施術に活用して頂ければと思います。
女性の慢性腰痛と男性の慢性腰痛の違いについて
まず、慢性腰痛の原因は数多くあるので人それぞれで個別の評価は必ず必要です。
ただ、統計的な話で言えばアナトミートレインのディープフロントライン (DFL)・ラテラルライン(LL)・バックラインの3つの筋膜ライン問題が多いです。
ディープフロントライン には、腸腰筋や横隔膜、内転筋、斜角筋、骨盤底筋などが腰痛の原因となることが多いです。
ラテラルラインで言えば、中臀筋やTFL、腰方形筋などが要員として多いです。
バックラインだと、臀筋群、脊柱起立筋、後頭下筋群、ハムストなどです。
そして、男性はディープフロントライン で腰痛になる人が多く女性はラテラルラインで腰痛になる人が多いです。
バックラインに関しては、男女どちらも問題になることが多いですが強いて言うならやや女性の方が多いです。
なぜ、女性と男性で腰痛の原因が違うのか?
まず、男性と女性では骨格の構造も何もかも違います。
違いの1つ目として、骨盤があります。
女性の骨盤は、男性に比べ丸みをおびており、たまご型のようになっています。
これは赤ちゃんを産むためで、骨盤も大きめに作られているのです。
そのため、伸縮しやすくなっており、ゆがみやすくなっている原因の一つとなっています。
骨盤底筋が男性より伸ばされてい状態なため機能が落ちやすく、便秘や尿漏れ、冷えなどの悩みに繋がりやすい。
その他にも骨盤が大きいため外側に付着している周囲の臀筋群(ラテラルライン・バックライン)なども負担がかかりやすい。
女性がラテラルライン・バックラインで腰痛になりやすい原因の1つです。
男性の場合、骨盤は縦長で狭くハート形で恥骨下角も狭くなっている。
結果、骨盤内を通っている筋肉(DFL:腸腰筋・骨盤隔膜・内転筋など)が短縮しやすく癒着する傾向にあるため
男性の腰痛がDFL優位となりやすい原因の1つでもある。
男性と女性の徹底的な違い
男性と女性の大きな違いとして内臓があります。
女性の場合、子宮があり男性にはありません。もっと言えば、膀胱も男女でちがいます。
これが、男性と女性で腰痛が違う決定的な理由です。
皆さんは、内臓体性反射を知っていますか?
内臓体性反射とは、簡単に伝えさせて頂くと
内臓からの反射が体性組織が変化する事を指します。
※体性組織は、骨格筋や皮膚、血管などです。
もっと具体的に内臓体性反射について書くと↓
内臓の受容器から届いた求心性インパルスを受けて反射が起き、それが脊髄後角に伝わり、介在ニューロンとシナプスに結合する。
次に、その刺激が遠心性の交感神経と運動神経に伝わり、最終的に骨格筋、皮膚、血管などの体性組織が変化する。
内臓の遠心性ニューロンが異常な刺激を受けると、皮膚が知覚過敏になり、関連する血管運動や毛髪運動、発汗刺激性が変化する。
前角細胞が似たような刺激を受けると、筋肉が硬くなることで循環障害からの痛みが生じる。
上記が内臓体性反射の説明です。
そして、女性の場合
子宮が疲労してくると骨盤周囲の筋肉を硬くします。
簡単に言えば、子宮(インナー)→臀筋群(アウター)を硬くする流れがあります。
さらに、子宮の反射点で言えば
TFL(大腿筋膜張筋)➕腸脛靭帯です。
この2つの筋肉が臀筋群よりも硬さを生み出すため
女性の慢性腰痛の原因としてあげられます。
そのため、女性の慢性腰痛の場合
臀筋群や骨盤調整をしてもインナーである子宮のアプローチをしないと
腰痛が取りきれないケースが非常に多いです。
ぜひ臨床の参考sにして頂けると幸いです。
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ALLアプローチ協会 代表 山口拓也
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