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新たなステップへ

3歳になり、訪問で来ていただく看護師さんに「通所を検討されませんか?就学準備を始めていいころですよ」と言われた。

え、もう?就学問題はどうにか先延ばしにしたいことのひとつなのに。

年中さん(5歳になる年)の時には養護学校の見学をして、年長さん(6歳になる年、就学前年度)では決まるのだという。

そうか、そういうスケジュールなのだね。たしかに冷静に考えたらそうだよね。

籠姫の発達遅滞が確定的になったとき、療育の場を体制の充実した施設への通所でなく、自宅に来ていただく訪問を選択したのには大きくふたつの理由があった。

ひとつは、遠いこと。
車で片道30分超。療育の時間は3時間。解放されたとしても他のことをするには短く、戻ってくることはまず考えられない。

ひとつは、自分の心がどう揺れるのかが怖かった。
むしろ、想像するだけで揺れて苦しい。
当時すでに保育園に通って1年弱。園の理解やサポート体制もあり、優しいお友達に囲まれて、楽しく通園する籠姫。
先に進んでくお友だちを凄いね〜♪と見ている。
でも療育に通ってもしも、もしも、籠姫よりゆっくりなお友だちがいたら?
ホッとしてしまったらどうしよう。
良かったと思ってしまったらどうしよう。
自分の心の中にある比べる氣持ちがむくむくとアタマを擡げて苦しくなる。

けれど、籠姫にはまた次のステップが必要!それもよく分かる。
着替えを自分で出来るようになりたいの!
そう強く訴えてくる彼女のために、ヨシ!まずは見学に行こう!




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