聴覚過敏対策①~耳栓からノイキャンイヤホンへ~
発達障害の特性の一つであるところの聴覚過敏。
僕もあります。
子どもの頃はさほど感じなかったのが、発達障害の診断を受けて、よりはっきりと感じるようになりました。
最初に強く感じたのは、デイサービスに勤めていたとき。
デイルームでにぎやかにレクリエーションをしている中で、ご家族連絡用のノートが全く書けなかったのです。
その後、その業務は無くしてもらう代わりに、週6日あるうちの半分以上が、僕担当でレクリエーションをやっていました。
ネタを考えるのはとても苦労しましたが、それはある意味よい思い出であり、よき合理的配慮だったと思います。
それ以降、街中や喫茶店などで、聞こえてほしい音以外も同じボリュームで聞こえることにストレスを感じたコトや、今の会社での電話対応の時に、受話器を当てた反対側の耳からの音に悩まされました。
そこで耳栓を買い、当時の上司(「にしむー」の名付け親)に勇気を出してお願いしたところ、二つ返事で許可をいただきました。
2017年1月。勤めて3年目の時でした。
その後、この手のことに強い弟に、医療用ポリマー樹脂でできていて、つけ外しが楽な耳栓を教えてもらい、それをリピート買いして使っていました。
僕の聴覚過敏について少し記すと‥
街の音や周りの音の中でも特に大多数の人が感じ取りにくい音‥
たとえば、
「冷蔵庫や冷凍庫のコンプレッサー音」
「大きすぎない&心地よいと感じる店内BGM」
くらいだったら大丈夫です。
それ以外の音も含め
「そういうもんなんだね」
「自分が気にならない状態で鳴っている音なんだよね」
と、自分の中で認識され、オトしこめているからです。
年月が経つにつれ、この聴覚過敏は体調の変化に左右されることがわかってきました。
オフィス内の環境も変わったことなどもあって、周りの人の喋り声や物音が、すごく耳につらく感じるようになる日が増えていきました。
ところで、僕は通勤時などに音楽を聴くときは、イヤホンを使います。
あまりうるさすぎる車内だとボリュームが上がってしまうので、耳の保護の意味もありあまり使わないようにはしているのですが。
電車やバスの中でコードが引っかかるのが嫌なので、以下の写真のモデルを使っていました。
ちょうどそのころに、「ノイズキャンセリングイヤホン」の存在を知るのです。
音楽を聴くものではなく、騒音を抑えるものとして「デジタル耳栓」なるものがあります。
使っている人を見たことがありますが、イヤホンと別に持ち歩かなくてはいけないのが不便だな、と思って僕は買いませんでした。
そこで調べたところ、ワイヤレスイヤホンについている「アクティブノイズキャンセリング(ANC)」は、音楽を聴いていない状態でも作動していて、いわゆる「デジタル耳栓」として使える、とのこと。
そもそもアクティブノイズキャンセリング(ANC)とは、デジタル信号処理によって消したい音を音で打ち消す技術です。
具体的な仕組みは、ノイズの波形と逆位相の波形を電気回路で作り出し、ノイズの波形にぶつけて相殺することによりノイズが打ち消されるというものです。
(2023年4月7日放送「チコちゃんに叱られる!」でも取り上げられていましたね)
会社では、ジョブコーチを介して、特性・仕事のアピールポイント・配慮していただきたいことなどを記した「私の特徴説明」を提出させていただいて、部署リーダーが変わるごとに内容を再検討して面談をしていただいているのですが、ノイズキャンセリングイヤホンに替えたいとなったときはさすがにダメと言われるかな‥と心配しましたが、正式に使用許可をいただきました。
相談窓口用の上司は
「いいなー、欲しい~」
と言いましたし、部署リーダーの方は
「音楽聞いていてもいいよ?」
と冗談すら飛ばしてくれました。
会社の障害理解特性に心から感謝ですね。
次回は、こだわりの強さからイヤホンの沼にハマってしまった、僕のノイズキャンセリングイヤホン歴と、イヤーマフについて!
最後までお読みいただきありがとうございました!