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「答え合わせ」+「漫才過剰考察」お笑い初心者の読書感想

お笑い芸人さんの本を2冊続けて読みました。
2024年のM-1でお笑いに興味を持った身なので、知らないネタやコンビが出てくる都度検索して読み進めました。自分は「お笑い」をバライティ番組だけで、ざっくり捉えていたのだなと痛感。

※2025.2.14ニュースを見る前に書いてます…

1.「答え合わせ」 石田明
2.「漫才過剰考察」 髙比良くるま

石田さんとくるまさん

NON STYLEの石田さんは、吉本のお笑い学校“NSC”の先生としても活躍。そして令和ロマンのくるまさんはNSCの卒業生だそうです。(しかも首席で卒業)お二人は先生と生徒、今年のM-1では出場者と審査員にあたる関係性。それぞれ違った目線から「お笑い」を語る2冊。
先日、お二人で刊行記念対談もしていたみたいです。

1.「答え合わせ」 石田明

お笑い初心者にも分かりやすい「漫才論」「M-1論」「採点論」「コンビ論」「未来論」の5章でまとめられています。
「東西南北での地域性」「コントと漫才の違い」「TVと劇場の違い」「会場の客層の違いによる」など、言語化されて見え方がだいぶ変わりました。
「コンビ論」では石田さんの過去のエピソードが。うつ病だったことも初めて知りました。先輩芸人さんの支えや、自分の意見をもつ練習を繰り返すしながら徐々に克服。「未来論」では「お笑いを身近に楽しんでもらう」未来をつくる企画(ワラウオオサカ等)についても語られ、努力や挑戦を重ねる姿に尊敬しました。
バライティ以外の彼の姿を知らなかったのですが、テレビ以外の活躍も応援していきたいです!

2.「漫才過剰考察」 髙比良くるま

webマガジン「コレカラ」が元になっていますが、内容の9割書き直したそうなのでほぼ書き下ろしです。カバーを外して見える本体表紙は、くるまさんが制作したものらしく「過剰マインドマップ」でびっしり。

とにかく2023年M-1優勝した後の想いの丈が、熱かったです。語り口調に近い文体なので、尚更勢いを感じます。M-1はクジ引きによる演目順も重要で、順番に合わせたネタ選びも勝敗に大きく関わるのだなと。
くるまさんの本も、NSCで学ばれた石田さんが語られていた「お笑い論」を抑えて語られていました。
最後には霜降り明星の粗品さんとの対談が、写真と共に掲載。最近、若くしてM-1で優勝したコンビ霜降り明星×令和ロマン。2024年12月からNetflixアマプラで配信されている「ザ・コメデュアル」でも共演されています。

2冊を読んで

「ネタ」は生身で勝負する、生モノの芸術品なのだなと感じました。
メディアや劇場を通して振る舞うネタで、自分探しをしている芸人さんたち。多様化に揉まれて自分探しに疲れた私には、とびきりの刺激になりました。
今でしか見れないネタを、今年は劇場に足を運んで見てみようと思います。

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