今回番外編です。 作者の好きな言葉集ってやつです。 わたしは普段から心に響いた言葉はすぐにメモするようにしています。 どんな言葉に心を動かされたのか自分でも振り返りながら解説してみます。よかったらどうぞ。 注意:完全にわたしの主観で解説しておりますので偏った表現が多数あると思いますが反論はコメント欄で。 That’s Life.(それが人生)これはフランク・シナトラさんの曲です。映画「ジョーカー」の挿入歌ですね。この映画を観た時は恐ろしいほど病んでしまいました。1週間く
あれから1週間 最初は絶望しすぐに辞めると思っていた造船会社と居酒屋の掛け持ちは意外と続いている。 元々睡眠が別に好きではなかった俺にとって、1日2時間未満の睡眠もいつもより行動量が増えたと一喜一憂していた。 俺の日焼けした皮膚は殆ど剥がれてしまい赤みがかった褐色の肌になりつつある。 掛け持ちのリズム感も掴んできて順調に思えた。 掛け持ち開始から2週目に入った火曜日の夜 「お前、目が死んじゅうがや。」 高知県出身の同期が急に話しかけてきた。 塩素の臭いが厨房中に広が
遠くから何か大きな機械のエンジン音がする。 それに金属の擦れる音だろうか。シンバルを叩くような音だ。 潮風が強く、波と波がぶつかる音もして全体的にうるさい。 安全靴を履いた足の裏をベッタリと地面につけて無意識に腹筋に力を入れる。そうしていないと風圧で倒れそうだ。 「腕細いね!1ヶ月でその倍になるよ!」 同じ歳ぐらいだろうか? 綺麗な褐色の肌をした青年が親しげに話しかけてくれた。 俺の腕と自分の腕を並べてニコニコしている。 ヘルメットからチラッと白に近い金髪が見えていて俺か
いつから自由じゃなかった? なぜ気が付かなかった? 俺はずっと自由じゃなかったんだ。 俺自身がそれを奪っていた。 今ならなんだってできる。 そう気がついてから恐ろしいほど湧き出るエネルギーが身体中を巡った。 「俺は自由だ。」 基本的にこのクソ田舎では、18歳になるとみんな車の運転免許を取得する。 おい、みんなと同じが嫌なんじゃなかったのか?と思った方は鋭い。がしかしこの時の俺は全く疑問に思わず試験を受け、勉強もできなかったはずが1度もミスすることなく合格することができた。
熱い。熱い。鼻先が焦げそうだ。 なんだ?急に少し寒くなってきた。でもちょっと気持ちいい。 焼き鳥の肉汁が熱線に垂れて食欲のそそる焦げた香り。 今何してたんだっけ? 顔面が熱い。今度は焼き鳥のタレが焼けた匂いがする。鼻の穴どころか身体中その匂いでいっぱいだ。 後ろから中華鍋の底をコンロにガチャンガチャンと叩きつけるような音がする。 感知センサーが鳴り響く。いらっしゃいませと周りにいる人たちが叫ぶ。自分も同時に叫んでいた。 そうか入り口が開いたから入ってくる外気が冷たかったの