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ミニマル健康診断お菓子付き

 仕事と仕事の狭間(=無職)で国民健康保険に加入していた私の元に、区から健診のお知らせが送られてきた。

 記載されていた健診受付施設一覧から健診プラザを選んで予約の電話をかけたのだが、有料オプションの話が色々と出た。全てお断りした。なにしろこちらは仕事と仕事の狭間なのだ。

 それで、最小限の健診を予約した。場所は電車で3駅ほどの距離、自宅から徒歩40分であった。40分であれば歩く、だって仕事と仕事の狭間だし。

 健診プラザは主に健診を専門に行なっている施設で、都内にも幾つか存在している。健診に特化しているだけあり、あらゆる種目?が効率的に配置され見事な導線で管理されている。

 まず施設に入ったところで案内係の方が手際良く整理番号を付与する。

 受付カウンターにはお揃いの制服にスカーフを巻いたお姉さんが並んでいる、自分の番号が呼ばれたら提出物を出し、この後の流れなどを説明される。

 移動する、着替える、案内される、待つ、検査を受ける、案内される、待つ、検査を受ける、案内される、待つ、、、
 健康診断は一般的に待ち時間が長いけれど、綺麗で広い待機スペースにはテレビや雑誌が用意されていたり、とにかくおもてなしに満ちている。

 立ち止まってキョロキョロしようものなら、お困りですかと案内係が飛んでくる。案内係はこちらが人件費を心配してしまうくらい大勢配備されているのだ。寒そうな素振りを見せれば消毒済みでビニールに入ったブランケットが手渡される。

 私は今回の場所以外にもう一つ、都内の別の健診プラザにも行った事があった。そこも同じような感じで、とにかく快適に過ごせるようあらゆる工夫がなされている。

グーテデロワ美味しい

 おまけに、健診終了後にカフェスペースで無料のドリンクとお菓子がついてきた。
 区の健診で全オプションカットの私は一銭も払うことなく健康を調査してもらいお茶とお菓子を頂く。

 もうこの辺までくると疑問。なにこれどーなってんの。健診儲かるの。我々は健康を人質に取られているのではないか。
 あーラッキーお菓子美味しかったなありがとう!と思うだけの素直な人間ではなく、村一番の捻くれ者なんだ私は。

アンケートの記載内容はある意味、素直

 なんか、なんか、これに似たやつ知ってる…とグーテデロワをジャリジャリ食べながら、ジャルに思い当たった。
 航空会社か。飛行機で袋に入ったブランケットとか、くれるじゃん。飲み物やナッツをくれるじゃん。カウンターのお姉さん、お揃いの制服にオシャなスカーフ巻いているじゃん。

 飛行機のエコノミークラスに私たち庶民が安く乗る事ができるのはファーストクラスがあるおかげだよ、とよくVIP戦略を語る西野亮廣あたりが例に挙げている。
 健診プラザにおいては人間ドックがファーストクラスだな。エコノミーどころかタダ乗りの私は、人間ドックにかかる金持ちのおかげでグーテデロワ食べてます。いや私も保険料はちゃんと払っているけれど。

 健診となると公的資金も絡んでいるだろうから、あまりにサービスが行き届いているのもどこか闇がある感じがしてしまう。

 ところで、オプション全カットした健診というのは、尿検査と血液検査くらいは付いているものの、ほぼ身体測定だ。バリウム飲む覚悟をしてきたのに、そんなもの無かったよ。

 労働力になっていないアンタの健康はどうでもいいよ!と言われている気分になり、働こう、とグーテデロワを食べながら誓うのでした。

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