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骨盤の傾きから紐解く後屈:身体と心にやさしいヨーガのヒント

「後屈」ってどんなイメージでしょうか?難しい、きつい、伸びて気持ちい、色んな感覚があるかもしれません。12月のプライベートヨーガでは、股関節の動きを振り返りつつ、前屈と後屈、対となる動きを見てみました。

鳩のポーズがスムーズにできるようになりたい

実はやってみたいポーズはありますか?とおたずねしてみた時に出てきたのが、エーカパーダラージャカポタアーサナ。曲げた肘に足の甲が乗って、かっこいい憧れのポーズのひとつかもしれません。一方で、形を完成させたいために、骨盤をずらして無理に作ってしまうことも多いポーズ。前回股関節の動きの中で前屈に取り組んだので、このポーズの特徴である後屈を学んでみよう、となりました。
生徒さんと話していて、大事ですねぇ、といっしょに感じたポイントは2つ。アヒムサと、道具の助けを借りること。

(1)無理をしない:アヒムサ

前屈でも、後屈でも、ベースとして大事なのはアヒムサ。柔軟性を高めたい、スムーズにポーズが取れるようになりたいという気持ちはとても素敵なことだと思います。ヨーガスートラの2章47節では、「安定した、快適なアーサナに成功するには、緊張をゆるめ、心を無辺なものへ合一させなければならない」と書かれています。(*1)グレゴール・メーレ氏は、これを「真のポーズは苦もなくブラフマンへの瞑想を導くものであり、痛みや自分を苦しめることにはつながらない。アーサナは過度の努力を解き放って無限(アナンタ)への瞑想を達成したときに完成する」と表現しています。(*2)
かたくなになりすぎず、ちょうどいい頑張りどころ、というのは生活や仕事の中でも考えさせられることが多いテーマかもしれません。マットの上で少しずつ安全に練習できるのは、ありがたい場だなと思います。

*1 佐保田鶴治 『解説 ヨーガ・スートラ』p112
*2グレゴール・メーレ『アシュタンガヨーガ 実践と探究』p18
(アーサナはサンスクリット語で、日本語では「坐法」と訳されることが多いです。ヨーガの八支則の3つ目で、呼吸を整える、瞑想に入るためには、安定して心地よく座ることが大切とされています。座るだけなく、立位や仰臥位などさまざまなアーサナがあります。ポーズ、ということばのほうが、ヨーガにまだなじみの浅い方にはイメージしやすい、という背景から、記事内ではポーズと書いていることも多いです)

(2)道具の助けを借りる

ポーズを取ろうとすると、お尻、坐骨が浮いてしまう時には、ブランケットやヨガラグ、ヨガブロックなどを坐骨の下に敷くと安定します。
「タオルをたたんで敷くこともあったけど、厚みのあるブランケットを敷くと安定しますね!」と発見が。
ペインケアヨガ(痛みを緩和するヨガ)の記事でも道具の力を借りる大切さを書きましたが、ふだんの練習にも活かせますね^^
エーカパーダラージャカポタアーサナに入る前に、
取ろうとしてアーサナんな視点から動かしていると、ハムストリングに硬さや、重だるい痛みを感じることがある、という面が見えてきました。
「もし、ハムストリングの硬さや痛みが、何か自分にメッセージを伝えてくれているとしたら、何なのでしょうねぇ^^」
と探究していると、”頑張りすぎないで!”という声が出てきました。
ついつい頑張りすぎているとき、身体は教えてくれているようです。
頑張りすぎる、無理しがちな自分に気づいていること、それだけで十分なのかもしれません。こういう考え方になっちゃう自分、変えないと!、と思いすぎると、いまの自分を否定しすぎる可能性もあるのかな、と感じます。こういう自分もいるよね。少しずつ、きつく締めがちなネジがゆるんでいくといいな。そのくらいの、のんびりした感じでもいいのかな、とも思います。

身体を温めながら練習。今回のプライベートレッスンはこんな流れ

今回のレッスンの流れのまとめです◎

【生徒さんのニーズ/背景】
・カポタアーサナをテーマにしてみよう→後屈を学ぼう&前回の股関節の6つの動き、前屈を復習
・寒くなってきたので、身体が温まる呼吸法も取り入れてみましょう
 ↓
【本日のテーマ】
・カパラバティ(頭蓋骨ぴかぴか呼吸
無理しない(アヒムサ)、道具の助けを借りる
・後屈のポイント
Check in】
・今日の気分、体調(痛いところなど)確認

【カパラバティ】

Kapalabhati カパラバティ
Kapala:頭蓋骨 
Bhati:光、輝かせる
デトックス、呼吸器系が整う、消化が良くなる、気持ちがすっきり、自律神経の調整、腹筋が強くなる、エネルギーが高まる、と言われています。
NG:高血圧、お腹がいっぱいのとき、生理中
吐ききることによって、自然にお腹に空気が入る。
スポイトと似ているなぁと思います^^
お腹がしっかり動いていてナイスでした。

カパラバティの手順。背骨を整えて、一度吸ったあとは、お腹で勢いよく吐く→勝手に呼吸が入る、のくりかえし。

【股関節の6つの主要な動き】
前回の復習

【前屈と後屈で、骨盤の傾きはどうなる?】

・お椀を傾けてイメージしてみよう
(シンギングボウルを傾けながらいっしょに考えてみました)
・後屈、胸を開くことも大切
【しっかりウォームアップ】
・ねことうしのポーズ
-骨盤が傾いて、それに連動して背骨が動くことをイメージしてみると?
-うしのポーズの時、背骨を上から押してもらいながら、それに拮抗していく練習も。押されながら、押し返すと、、自分のちからをより感じやすいですね。
背骨がダイナミックに動いていてエネルギーを感じました。
・シヴァナンダの太陽礼拝
ここまででも、十分ぽかぽかに♪

【後屈にチャレンジ】

・アップドッグ
アップドッグも実は後屈。より深い後屈に入るためにとても大事な準備になります。
腰が突っ張ったり痛んだりしていないかな…?胸を開くと、気持ちよく伸ばすことができます。
・エーカパーダラージャカポタアーサナ
まずは、背骨を伸ばしてから、上体を前に倒し、お尻の伸びを感じてみよう
ブランケットもお尻の下にセットして、坐骨の安定感を感じてみよう
無理のない範囲で、上体を立て、後ろ足をアップしてみよう
・バッタのポーズ、ダヌラアーサナも少しやってみました。

【後屈の後は、前屈でおやすみ】

腰の周りにもたくさん刺激を感じているかもしれません。ゆっくりをおやすみを。アシュタンガヨガのプライマリーシリーズでも、後屈の後に前屈のパスチモッタナーサナでお休みをします。

本日のご感想 :)
今日も良い気づきをありがとうございました💛
細やかな先生のアドバイスとお褒めの言葉がとても嬉しいです。


気づきがあるのは、ご自身の身体との対話あってこそ、だと思います。
褒められるのを目標にするわけではないけれど、でも、いいところを見つけてもらえるのは嬉しいものですね^^

寒い中頑張っている身体さん、ありがとう…(。-人-。)
今日もお疲れさまです。
ぽかぽかな食べ物も楽しめますよう。


ご覧くださって、ありがとうございます。
◆初心者の方向けのオンラインヨガクラスも開いています。
身体の声が聴けるようになると、心地よい時間が増えるなぁと感じます^^

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