【再掲載小説】ファンタジー恋愛小説:最後の眠り姫(29)
前話
私達は王宮内にある神所へ向かった。ここには直系の王族と神に仕える者しか入れない。私は直接王族ではないものの、この国での宝らしくて顔パスだった。こんな簡単な警備でいいの? と思いつつ、進んでいく。薄暗い神所の壁には古くにに描かれた壁画があった。どこも抽象的でよくわからないものばかりだった。唯一わかったのはぐるぐるに描かれた円。至る所にあった。どこかで見たような、と思いつつもヴィルヘルムに引っ張られて連れて行かれた。
「おお。クルト様にヴィルヘルム様、ようこそお越し下さいました。そしてエミーリエ様、お初にお目にかかります。教皇の座をいただいてるクレーメンス7世でございます。お目にかかれて恐縮至極にございます。この目でお会いできたこと、大変嬉しく思います」
えらく、お辞儀されて私は慌てる。
「そんなに偉いわけでもありません。頭をお上げ下さい」
こっちがぺこぺこしてしまう。
「そうですか? エミーリエ様は非常に優しいお方と聞いております。ここに来られたのは成婚のことではなくカロリーネ様の事ですね」
「じゃ・・・」
三人でクレーメンス七世様をじっと見る。
「わかっておりました。エミーリエ様がこの国の宝です。その方の願いとあらばなんでも聞きましょう。ご神託が降りたとアウグスタ様を皆様の前で言えば、もう縁談は進みますまい。ただ、違う手を出されてしまうかもしれません。それでも宜しいですか?」
「はい」
三人の声が重なった。
「違う企みをされればその時にまた対処いたします。お姉様がこのまま人質に取られるのは嫌です。大事な姉なのです」
そして母・・・。
「知っておりますよ。その件も」
「え? クルト聞こえた」
「うん」
教皇様はにこやかに笑っておられる。声が聞こえるなら止める方法も知っておられるはず! 思わず、私と来るとは教皇様に前のめりになった。
「兄上! 姉上! まずはご神託!」
ヴィルヘルムが引き戻す。
「あ。そっか」
気が抜けて、呆けてしまう。
「私が吉日に神より縁談を進めることは叶わぬ、と言いましょう。これは神の意志と。私もこの国が滅びるのを漫然と待つ事はしたくありませぬ。できる手は打ちましょう。近日中に王族の方々の集まりを招集しましょう。主だったる方々の前で言われれば反論のしようもないでしょう。それでよいですか?」
「はい!」
またも兄姉弟で声が揃った。
「仲の宜しい事ですな。その気持ちをお忘れ無く。きっと幸せが飛び込んできますよ」
「ありがとうございます。カロリーネお姉様はとっても優しいんです。見ず知らずの私をすぐに妹として接してくれました。この嬉しさは何時になっても忘れられません。この国のためなら何でもします。それがこの時に目覚めた私の使命。ヴィーと再会できたのも何かの縁。兄姉弟で力を合わせてこの国の柱になりましょう」
「おお。そこまで言ってくださるとは。この時代に眠りから覚めたのもそれを見越していた魔皇帝様の力かもしれませんね」
「ええ。人々が二度と悲しい涙を流さぬように・・・」
「姉上」
「ヴィー」
私は足下のヴィルヘルムを抱きしめる。
「私は何でもするわよ。あなたのためにも」
フリーデのこと指していた。それで思い出したのか、教皇様が話し出す。
「その件もありましたね。こちらでお茶をしながら話しましょう」
こうして幾重にも重なった企みが始まったのだった。
あとがき
自分軸手帳のnoteのフォローをこっちのアカウントでしてしまった。手帳アカウントでしないと。やり直しだー。今日は墓参りでしたが、よくよく思い出せば妹に一言嫌な事を言われていた。確かネットのことか何かだったと思う。まだしてんのか、と。とはいいつつ。デザートの写メを取ってあげてる妹に言われたかない。ので不問に処して無視しました。私達は永遠にわかり合えないわね、と今思ってます。くだけて話してみたものの、あの一言でまた嫌になってしまった。昨日はイライラするし。存在を思うだけでいらつくってそうとう嫌いなんだな。姉妹なのにね。ココみたいに思いやれれば良いのに。私から歩み寄れですから。だれがするか、となる。向こうの非は絶対に認めない。全部、私が悪くなる。当分、会うまい。次は父の命日でしょう。年末になるからほっとしてます。眠い。ユメいります? もう少し後にしますね。それは。今は眠い。まだ、試験紙を見てないのに。水槽の値を見ないと。水替え半分しましたから。その疲れもあるので、今日の執筆は土曜日の夜には……。シリーズだけ。さっさと寝る用意しよ。って今日の阪神戦見れないのかしら。調べないと。それにしても眠い。野球つけても寝てしまうかも。なかった気もするが。地上波は。大人しく楽しもう。それが一番。嫌な事思い出してイライラするよりよほど良い。ここまで読んで下さってありがとうございました。
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