【連載小説】ファンタジー恋愛小説:風響の守護者と見習い賢者の妹 第三十七話 アルシャンドールの庵
前話
ついて行くとそこには不思議な光景が広がっていた。
「お爺ちゃんが言っていた古代文明の世界だわ!」
リリアーナが興奮して言う。
「古代文明? あの、大昔にあったと言われているあの……」
「大昔からあるから古代文明と呼ぶのだろう?」
「あ。そっか」
セイレンの天然ボケぶりに、アルシャンドールの口元に微笑みが浮かぶ。
「風の王は素直じゃな。リリアーナといい間柄になりそうだ」
「え? アレを聞いて……」
リリアーナとセイレンが真っ青になる。
「その賢者の印は知ってる者なら聞く事が可能だ。個人の生活を見聞きすることは禁じられているが、どんな子が弟子になるかは知っておきたいからの」
「じゃぁ。あの、ぷろ……」
「セイレン!! 悲鳴上げちゃダメ!」
まさしくあのセイレンの女の子並みの甲高い声が響き渡りそうでリリアーナはセイレンの口を押さえる。こくこく、とセイレンが肯いてやっとリリアーナはやっと手を離した。
「面白い組み合わせだ。と。ここが私の家だ。アイシャードと変わらないだろう?」
「ほんとだ。お爺ちゃんの庵と一緒だ。じゃ、道案内する鳥さんも?」
期待した目でアルシャンドールをリリアーナは見る。
「セイレンシアのことか? 同じ親から育った子ならおるが?」
「お婆ちゃん! リリアーナに貸して! お兄ちゃん、自分ばかりに使って私に貸してくれなかったんだもの」
「流石は賢者の見習い弟子だね。賢者の鳥を欲するとは。ルネスクリーム。おいで」
アルシャンドールが名を呼ぶと蒼い、セイレンシアとほぼ一緒の鳥がでてくる。ただ、一つだけ違った。額に白い毛が生えて刻印のように見えた。
「セイレンシアと友達のリリアーナだ。しばらく相手してお上げ」
アルシャンドールが言うとルネスクリームは羽音を立てるとリリアーナの肩に止まった。
「可愛いー。ねぇ、ルネスクリーム。この辺りで一番楽しいところはないの?」
リリアーナがいつの間にか遠足気分になっているのをセイレンはどうしたものかとアルシャンドールを見る。
「ほら。ほら。荷物をほどいたら、修行だよ。ルネスクリーム。リリアーナに庵を案内してお上げ」
ルネスクリームはいつの間にか羽音を立てて庵の中に入っていく。その中をリリアーナもついて行く。
「リリアーナ! まったくもう。遠足じゃ無いんだよ」
セイレンが声を掛けるがリリアーナには届いていない。
「大丈夫だ。あの子も賢者の端くれ。そして跡目に指名するほどの力を持っている。ここの妖精とも同調しておる。迷う心配があるのはセイレンの方だよ。ほれ。追いかけておいで」
「はい!」
厳しくとも優しい賢者、アルシャンドール。彼女の指導で何が変わるんだろう、とセイレンはふと考えたのった。
あとがき
今、執筆しようとみたら、三十七話が終わっていたので、更新に来ました。今日はどっちを書こうかと思いつつも「星彩の運命と情熱」も更新にいかないと。書きためたけれど、その間に置いていた小説を好んで頂いたいた方々にはぶっつり切れて申し訳ないですが、メインを出します。まぁ。再掲連載小説はいつでも出せるし。最後の眠り姫も出せますね。あれを後で出しておきます。名前が本当に考えるのが難しい。ChatGPTさんの名前を流用。でも性格や口調は全部無視。場面を書いてくれるのはいいけれど、作風が違うー。ChatGPTさん妙に丁寧語の記述。ラノベっぽくかけと言えば書くのだろうか。しかしそこは頑固者。自分の文章にします。設定もすっ飛ばすし。鍵ってあとから見てあー忘れていたわ、で終わる。扉あったんだーと。
リリアーナとセイレンのアイデンティティーの問題もここで出るので待っててください。兄ちゃんはどうしようもないけれどどうにかしないと。ここは妹の出番か? 見習い賢者。がばるんだ! まて次号!!
ここまで読んで下さってありがとうございました。