なんやかんや人
おはよう月曜日。
月曜日は嫌われがちだ。学生からも、社会人からも「来るな」と思われがちだ。申し訳ないが私も得意ではない。
そんなことを軽々しく言えるのは、月曜日というのがただの概念であって、特定のパーソナルなものがないからなのだろう。もし各曜日がキャラクターになったら、きっと月曜日の人気投票はかなりの率で最下位と思われる。
ちなみに私が投票するなら、1位は木曜日だ。逆の逆の逆を考えて、木曜日が好き。知らんけど。
今日は仕事で達成感を味わった。
久しぶりの高揚感。「やってやった」という実感。
先日、再現性のないバグの問い合わせがあり、後輩がそれに頭を抱えていた。
私も過去に何度か同様の問い合わせ履歴は見ていて、どうせ闇に葬られるものだと思って、見逃していた。
わりと致命的だが、対処法があるなら致命的ではない。それが優先度を決めている。
そんな中、「原因を必ず突き止めるように」と指示があり、後輩が逃げられない立場になった。
休み前のことである。
旅行を予定していた後輩は、「こんなんじゃ思いっきり楽しめないですぅ」といった顔でかなり落ち込んでいた。(実際に言っていたわけではない)
そして本日、その後輩は旅行によりお休み。楽しめているだろうか。なんやかんや、今を楽しめるタイプだと思うので問題はないだろう。(しかし今日寝るときに思い出して落ち込むんだろうなぁ。あぁ、思い悩むなよ。私がなんとかするから。)
私は特に動機がないものの、なぜか熱心に調べ物をしていた。途中、連立方程式を使って計算をする必要があった。やり方を忘れていて、悔しかったのでネットで簡単な問題を解いて知識を修復した。これは完全に仕事ではなく私事である。
まぁなんやかんややったあと、過去事例から法則性を見つけ出すことができ、怪しいものを見つけたのでエンジニアに問題を投げつけた。そして無事、問題は解決の方向へ進んだのだった。
そして帰り道、私は漠然とした高揚感に包まれながら自転車に乗って帰宅。なぜこんなにも気持ちが昂っているのか。
色々考えた結果、それは後輩が明日出社したとき、この報告を聞いた時の様子を見るのが楽しみだからなのだった。
私が今日、真面目に過去資料を集め、久々に頭を使った理由。動機はないと思ったが、それは後輩の喜ぶ顔を見たかったからだと気がついた。少しでも彼女の負担が減ること、辛くて悲しむ姿が見たくないからなんだな、と強く感じた。
そう思えるのは、後輩が普段から真面目に仕事をやっていて、周りの部署とも上手く付き合っていて、私のことを先輩として尊敬し続けてくれていることが分かるから。
私は彼女を尊敬しているんだなぁと思った。くぅ、かわいいなぁ本当に。
でも私は多分今日のこの動きを、彼女に伝えないのだ。
直接言ったらなんて可愛い顔をするんだろう、とは思うのだが、それはなんか違うのだ。
答えが出る一歩手前で、エンジニアにパスして回答を出してもらったのはその為である。明日彼女にそれを伝えるのは、私ではない。
そして自分的に大事なのは、このバグの責任を取るのは後輩ではないということを表面に出すこと。わりと問い合わせを受けた者が矢面に立たされるので、勘違いしやすいが、そもそも調べて直すのは、私は作り手の責任だと思っている。だからエンジニアの人には自分でミスを見つけ、反省してもらうように働きかける。それもできた、上出来だ。
だから明日は間接的に報告を受ける後輩を見ることになる。私はそれがすごく楽しみである。ニヤニヤ
ということを書きながら考えていると、少し自分が気持ち悪い先輩のような気がした。
これはハラスメントにならないだろうか。大丈夫か、心の内で思う分には大丈夫なはずだ。
最近は死んだような心で仕事をしていたし、頭も最低限の使用率で働くことが効率的だと思っていた。
でも私にもモチベーションが上がるものがまだ何かしら残っているらしい。そういうことに気がついた月曜日だった。
そして何より、過去にも何回かこういうことがあり、闇に葬られたバグを何個も解決してきた。なぜこういうのが得意なんだろうか。わりと謎だが誇れることだと思うので、これからは真摯に向き合ってみようかと思えた。
普段人のためになんて動くかコノヤローって思っていたけれど、なんやかんや人のために動きたいと思っているらしい。おもろいなぁ。
そろそろお風呂に入って寝るとしますか。
おやすみ世界。
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