なぜchuLaの閃光8は全身性感帯なのか【アイドル音楽理論#1】
chuLaは合同会社FreeK-Laboratoryに所属するアイドルグループであり、閃光8はその楽曲だ。私はこの楽曲のことを「全身性感帯」であると評している。何がどう「全身性感帯」なのかをこの記事で熱弁したいと思う。
メロディやコード進行は聴き取ったものであり、実際のものとは異なる場合がある。内容の正確さについては保証しない。あくまで私が感じた内容を書くだけだる。
このようにアイドル楽曲について音楽理論を元に今後も書いていこうと思うので【アイドル音楽理論#1】と記事タイトル末尾につけた。更新は不定期だがリクエストがあればやるかもしれない。気分次第だ。
閃光8の構成は以下の通りだ
イントロ(24小節)
Aメロ(16小節)
Bメロ(12小節)
サビ(16小節)
間奏(8小節)
Aメロ(16小節)
Bメロ(12小節)
サビ(15小節)
間奏(12小節)
Bメロ(21小節)※Cメロ説もある。
ラスサビ(20小節)
後奏(16小節)
特徴としては
・Cメロが無いこと
・2番後の間奏で可変三連尺が入らないこと
・前奏、間奏、後奏でサビのメロディが用いられていること
が挙げられる。
中でも最後に挙げたものは特にこの記事の趣旨において重要である。これからどういう部分が具体的に全身性感帯なのかを論じていこう。
理由は大きく分けて2点だ。
①曲中ほとんどが実質サビ
実際のサビ以外にもサビと同じメロディが流れている小節もサビとして計上するとなんとこの楽曲は188小節中91小節がサビと同じなのである。
ざっくり計算して曲の約半分がサビで占められている。
さらに言うと、サビのコード進行はⅣ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲmなのだがなんと曲中のほとんどがこのコード進行となっている。例外はイントロ序盤(8小節)とBメロ後半(8小節)と2番後の間奏(21小節)。
188小節中151小節がⅣ→Ⅴ→Ⅵm→Ⅲmで進んでいく。実質的に曲の80%がサビで占められている。まずこれが全身性感帯ポイントその①である。
②焦らしプレイが得意
先ほどBメロ後半はサビと異なるコード進行であると述べたが、実はこの部分は和音の根音が1つずつ上がるような進行になっている。そしてその終端、サビに差し掛かる「"ずっと前"へ」のあたりでドラムをはじめとした伴奏が一瞬だけ停止し、サビの1小節目が始まる。全身性感帯な上に緩急をつけた愛撫に思わずゾクゾクしてしまうこと間違いなしだ。2番では停止位置が若干手前になっている。Bメロ「もう泣かないで」の部分だ。1番とは異なる点で思わぬ焦らしからのサビスタートに興奮はもう泊まらない。かと思えばそのサビではなんと1番であった「止まらない閃光8」のフレーズが存在せず間奏に入る。またしても焦らしだ。そして間奏後のBメロはなんといつもに増して長い。焦らしだ。めちゃくちゃ焦らしてくる。そしてすべての音が停止してから半音上がったラスサビが始まる。
可変三連MIXやガチ恋口上といった広く用いられる長尺のコールは16小節をベースに作られている。多くは2番の後の間奏がその尺なのだがこの閃光8ではなんとその部分は12小節。口上を封じて徹底的に焦らす姿勢だ。
この曲中殆どがサビでありながらも巧みな緩急が閃光8をたいへん魅力的な楽曲に仕上げているといえる。
総括
閃光8は実質的に曲の80%がサビで占められていながら、ところどころ貯めの作り方が上手く、緩急がつけられている。
要約すると閃光8は全身性感帯。Q.E.D.