てんぷらさんに聞く!「競プロer のソフトウェアエンジニアとしてのキャリアパス Part2」の細かいところ
2024年11月13日に「競プロer のソフトウェアエンジニアとしてのキャリアパス Part2」を開催しました。当日のレポートはこちら(前編・後編)をご一読ください。
ALGO ARTISからは「てんぷら」のニックネームで親しまれている浦上が登壇しました。当日反響が大きかったポイントについて、てんぷらさんにインタビューができましたのでお届けします。
話し手・聞き手の紹介
話し手
tempura0224(浦上):ALGO ARTIS アルゴリズムエンジニア
京都大学理学部を卒業。その後フォルシア株式会社を経て株式会社ALGO ARTISに入社。アルゴリズムエンジニアとして社内フロントエンドライブラリの開発や先進的なソリューションの研究に取り組んでいる。
聞き手
modockey(中川):ALGO ARTIS ソフトウェアエンジニア
慶應義塾大学理工学部を卒業後、フューチャー株式会社に入社。ITコンサルタントとしてエネルギー業界のコンサルティングに従事したのち、ALGO ARTISに入社。
競プロに出会った学生時代〜就職
modockey(中川):登壇お疲れ様でした。今回は当日時間がなくて聞けなかったことを深掘りしていきたいと思います。よろしくお願いします。
tempura0224(浦上):よろしくお願いします。
modockey(中川):学生時代は競プロにのめり込んでいたそうですね。
tempura0224(浦上):はい。理学部数学科の学生で、B4でけんちょんさんのツイートを見かけたことがきっかけで始めました。それまでプログラミングに触れたことはなかったのですが、のめり込んでしまい気付いたらICPC Finalに出られそうなレベルになっていました。目標ができてさらにのめり込み、ICPC Finalに出場する権利は得たのですが結局延期になってしまい、残念でした。
modockey(中川):その後インターンを経て、ソフトウェアエンジニアになったんですね。
tempura0224(浦上):AtCoderで黄色のとき、AtCoder Jobsで応募をしたことがきっかけでした。当日も話したようにアルゴリズム一本ではなく他のこともしたかったので、面談で「競プロ以外もやるが良いか?」という話が出て、むしろ良いという反応をしたのを覚えています(笑)
「ネガティブゆえのポジティブ」で自信がついた
modockey(中川):自信がついた経験として、「できない」と言いたくなくて「できます」と言ってしまい、結果やるしかなくなったというエピソードを紹介されていましたね。
tempura0224(浦上):アプリ開発を一からやるタイミングで任された時のことでした。設計の経験はなかったのですが、「やります?」と言われて「やります」と言った以上やるしかなく、なんとかやり切りました。
modockey(中川):初めての経験で困ったことはありましたか?
tempura0224(浦上):時間に余裕がない中で設計に時間をかけていいのかには悩みました。結局開発が期限ギリギリになって、手伝ってもらいました。
modockey(中川):リリース時はどうでしたか?
tempura0224(浦上):最初にリリースされるときはとにかく緊張したのを覚えています。1週間くらい前からソワソワしていました。嬉しかったのか怖かったのかも今振り返るとよくわからないですね。たぶん両方あったと思います。
modockey(中川):そういった緊張を乗り越えると自信に繋がりますね。
世界のみんなまでは見えないから、周囲の人を幸せにしたい
modockey(中川):「周囲の人を幸せにしたい」という言葉への反響が大きかったので、詳しく聞かせてください。いつ頃からそのように思い始めましたか?
tempura0224(浦上):前職で自分が作ったものを社内の人が使ってくれ、Slackでリアクションをたくさんもらって嬉しかったのがきっかけだったように思います。
modockey(中川):それは嬉しいですね。特に嬉しかった思い出はなんですか?
tempura0224(浦上):エンジニアしか見られず、エンジニアチーム以外は閲覧するときにエンジニアに問い合わせを毎回する資料がありました。これが双方にとって負荷になっているように見えたので、2~3時間で簡単な画面を作ったんです。それをすごい喜んでもらえました。
modockey(中川):すごい。ちょっとした工夫で大きなリアクションがあったんですね。
tempura0224(浦上):こういう社内の運用改善って自分にとってもメリットがあることじゃないですか。自分が楽になるためのことをしたら周りの人も喜んでくれるというのは、すごく言い方が悪いですけどコスパがいいというか(笑)。小さい労力でも日々の仕事をうまく改善できることがわかって、身近な人に喜んでもらえたという成功体験が「周囲の人を幸せにしたい」という思いに繋がったのかもしれません。
もっとできるはずという思いがエネルギーの源泉
modockey(中川):今はどんな仕事をしていますか?
tempura0224(浦上):社内で利用する共通画面コンポーネントの開発と、R&Dプロジェクトに携わっています。画面コンポーネントは今年リリースしたので、現在の大きな目標はR&Dプロジェクトの成果物を完成させることです。
modockey(中川):自分はR&Dのプロジェクトの経験がないんですが、うまくいっていますか?
tempura0224(浦上):形になってきてはいるんですが、自分もそれ以外のメンバーも「もっとできるはず」という思いを持っている気がします。まだ自分たちのアイデアや技術を100%活かしきれていないと思っているので、もっと色々考えてこれだ!と言えるものを作ろうとしています。
modockey(中川):やっていてつらい部分ではあると思いますが、明確な答えがないプロジェクトのモチベーションとしてはむしろ正しいというか、より良いものを作る姿勢があって素晴らしいと思います。どんなものが出てくるか楽しみです。
問題を解くことが好き。解いているうちに問題と捉えられる範囲が広がった
modockey(中川):どんなことを仕事にしていきたい、というビジョンはありますか?
tempura0224(浦上):結局のところ、やはり問題を解くのが好きだと思っています。競プロにハマる人はみんなそうなんじゃないかな。
modockey(中川):ALGO ARTISのエンジニアはそういう人がとても多いですね。
tempura0224(浦上):キャリアの話としては、若手の時は問題に向き合うことで価値を出せて、それが仕事になると思います。
modockey(中川):そうですね。その次のステップが若手からの脱皮には必要な気がします。新人の頃からはどのように変化してきましたか?
tempura0224(浦上):最初は与えられた課題を解く、答えがある問題を解くことが多かったんですが、最近はその頃よりも問題をくっきりとさせることができるようになってきたと感じています。ただこの能力も、与えられた課題を解くことによって身についた力だったと思います。
modockey(中川):問題を解く経験を積むことで、問題として捉えられる範囲が広がるということですね。そういう意味では競プロの経験も生きていそうですね。
tempura0224(浦上):そう思います。
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