【アサクリ】ルーンストーンまとめ【ヴァルハラ】
ゲーム「アサシン クリード ヴァルハラ」に出てくるルーンストーン (ピクチャーストーン) と、その元ネタ (?) についての、雑な覚書きです。
【注意】ルーン自体には触れてません。すみません。あと上 (ページトップ) の画像にあるルーンストーンの元ネタはわからなかったので、先に白状しておきます。
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主人公エイヴォルの故郷ノルウェイのあちこちにある「ルーン・ストーン/ルーン石碑 (Runestone)」ですが
ヴァイキングについての知識が (も) かなりゼロに近い自分は、
実際の (当時の) 有名なルーンストーンのコピーかと思っていたのですが、調べてみると、必ずしもそうでない物もあったので、メモ。
■ 実在のルーンストーンを模したもの
▼ まずこのへん、デンマークのイェリング石碑群 (Jelling stones) にあるハーラル青歯王 (ブルー・トゥース) (Harald Bluetooth) の石を模した、ゲーム内の石。
ゲーム内では本物よりかなり小さくなっています。
【色合いの参考】現地の資料館的な所にある本物は色が落ちて無彩色なので、デンマーク国立博物館にある彩色レプリカの写真。
(CC) Wikimedia Commons
▼このへんは、立体構成も本物に近い感じ。
【蛇足】
ハーラル青歯王の石の彩色レプリカが、何故かロンドンにもあるそうです。
ドウシテ。
▼ お次のこれは、スウェーデンのゴットランド島の絵画石碑 (picture stone) のひとつ、「リルビャーシ3号」 (?発音不明。"Lillbjärs III" ) をベースにしたと思われるもの。
▼ この石碑の下部を抜粋・彩色したようです。
巨人ヒュミル (Hymir) と雷神トール (Thor) が釣りに行き、巨蛇 ヨルムンガンドを釣らんとする場面。
ただし、大元の石碑からアレンジしたというよりは、デンマークのボルクにある野外ヴァイキング博物館「Bork Vikingehavn (Bork Viking Harbor)」にある彩色レプリカを参考にした気配。
■ 現代のルーンストーン作品を模したもの
▼ この2つの図案は、デンマークのロック (音楽/石彫) アーティストである Erik Sandquist (別名 Erik the Red/ Erik den Røde) さんの作品 がベースでした。
オリジナルは 1つの石の表と裏に彫られているようです。
オリジナルは、上記のハーラル青歯王の石のある墳墓/ルーン石碑群エリアの博物館/ビジターセンター「Kongernes Jelling」に、2005年頃から 展示されているようです。
>>詳細データ (英語, World-Tree Project)
ゲーム内では別々の石 (片面ずつのみ) になっている場合もありますが、オリジナル通りに両面に配置し、側面の図案も再現されているパターンもあります。
▶ 作者のErikさんが該当の作品 と映っているインスタグラム、および製作の様子 (文はデンマーク語)
▼ エイヴォル (男性) 役のマグナス・ブルンさんが 石と自撮りしてる様子。
2020年11月に Kongernes Jellingで「アサクリ ヴァルハラ」発売記念イベントをやった時のもの。
実物はゲーム内のものよりも、かなり大きいっぽいですね。
このデザインを採用したのも、そういう関係 (取材・イベント協力) でしょうか。
【蛇足】 以前 (2012年頃?) は建物の正面にあったようですが、危なかったのか、中庭に移された気配。 (些末事ですみません)
▼こちらの 2点も Erik Sandquist (Erik the Red) さんの作品をベースにしたもの。
▼ オリジナルは、同じくデンマークでもリーベ (Ribe) にある野外ヴァイキング博物館「Ribe Viking Center」に置いてあるようです。
(英語ページですが、写真があります)
▼ 参考:2点目のデザインがもう少し見やすい写真 (Getty Images)
■ 作者不明 (調査不足) のもの
▼ このロングシップのデザインも、「ボルク・ヴァイキング・ハーバー (Bork Vikingehavn / Bork Viking Harbor)」にある彩色レプリカをベースにしたようですが、
筆者の調査不足により オリジナル/作者未確認です。
▼ 公式写真が見つからないですが、Alarmy にサンプルがありました。
【参考】似たような船が描かれた絵画石碑
◆ ストーラ・ハマール (Stora Hammars, Lärbro) 石碑
◆ フンニンゲ (フニンゲ?Hunninge) 絵画石碑
◆ ゴットランド博物館にあるやつ
完全に私見ですが、オリジナルの絵画石碑の絵が細かいので、テキトーに省略・アレンジしたのかも知れません。
【参考】「Bork Vikingehavn (ボルク・ヴァイキング・ハーバー)」のプロモ動画。
公式サイトはデンマーク語/ドイツ語しかないようですが、この英語サイトにも紹介画像が多く載っています。(当該の石は写っていません)
■ 完全に不明 (調査不足)
▼ ページトップ画像にもしたのにアレですが、このルーンストーンの由来がわかりません。
ゲーム内では他の石よりも大きいサイズで登場しているので、何らかの背景がありそうですが...。
スウェーデンの Odendisa/ Hassmyraルーン石碑 や、Uppland Fv1946;258 石碑 などの系統のデザインに見えますが、それらよりもサーペントが細身...?という感じ。
もしかしたらこれも、現代のルーンマスター (アーティスト) の作品なのでしょうか。
とりあえず以上です。
他にも見落としがありましたらすみません。
【ゲーム画像参考】ハーラル美髪王がいるロングハウスを守っているルーンストーン。(Erik Sandquist さんの Ribe Viking Centerの作品のアレンジ版)
おわり。