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東国三社巡り(後編) 香取神宮と息栖神社

東国三社巡り、鹿島神宮編に続く後半です

江戸時代の関東で伊勢参りに次いで人気だったのが東国三社巡り。
関東以北のひとびとは、伊勢神宮参拝の帰り道の途中で三社を巡る風習を「お伊勢まいりの禊の三社参り」といったそうです。

三社の御祭神
・鹿島神宮 武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)
・香取神宮 経津主大神(ふつぬしのおおかみ)
・息栖神社 久那斗神(くなどのかみ)
      天乃鳥船神(あめのとりふねのかみ)
      
アマテラスから出雲国へ派遣され国譲りを成したタケミカヅチ、フツヌシ、アメノトリフネの三柱の神がそれぞれ祀られています。



鹿島神宮(前回はコチラ)

香取神宮

主祭神のフツヌシはタケミカヅチと国土平定を成した武神として、勝運・道開きなど、決意をあらわすこと、開運のパワーがあると言われます。

朱塗の大鳥居

総門

元禄13年(1700年)五代将軍徳川綱吉により造営された朱塗りの総門

楼門

令和6年(2024)12月末まで塗装の修繕工事
修理前の楼門は本殿や総門と同じく元禄13年造営
 国の重要文化財です
東郷平八郎の筆による扁額があります

本殿

檜皮葺に黒漆をベースに極彩色で彩られた”黒い本殿”
こちらも国の重要文化財です

御神木

樹齢千年といわれる御神木

三本杉

源頼義(前九年の役に活躍した鎮守府将軍)が「三つ願いが成就するならこの杉が三岐に別れん」と祈願したところ3つに分かれたと伝わっています

要石

香取神宮の要石は地下の大鯰の尾を押さえ、
鹿島神宮の要石は大鯰の頭を押さえているそうです
多くの人々が地震災害がおきないようにと祈っています
香取神宮の要石は凸型で、鹿島神宮は凹型です

要石が古くからの構造線上にある・・・
古代の人々の自然や空間を把握する能力・・・
いろいろ不思議です。

奥宮

フツヌシの荒御魂を祀ります
鹿島の奥宮と同じく参拝時は柏手の音を立てないと地元の方に聞きました
社殿は伊勢神宮が遷宮した際の古材が使われています


息栖神社

息栖神社の主祭神であるクナドノカミは交通守護の神様です。
相殿神のアメノトリフネノカミはタケミカヅチと出雲国へ赴いた神様です。
この周辺は、古くは水上交通の方が多かったため、一の鳥居は利根川沿いにあります。
いずれも交通守護の神様なのはこのような事が関係しているようです。

一の鳥居

一の鳥居の両脇には小さな鳥居が建つ四角い井戸があります

忍潮井(おしおい)

四角い井戸は「忍潮井」と呼ばれます
それぞれの井戸の底には男瓶と女瓶があります
ふたつの瓶は真水が湧いているそうです

忍潮井の由来

女瓶の水を男性が、男瓶の水を女性が飲むと二人は結ばれるという縁結び
現在は境内の湧水が忍潮井と同じ清水で同じ効果があるそうです

社殿

社殿には多くのひとが参拝しています

御神木

御神木は樹齢千年、息栖の夫婦杉と呼ばれています

招霊(ことだま)の木

招霊の木には幸運をもたらす精霊が宿るとされています
「近寄ってパワーを受け摂りましょう」と書かれています
枝を手折るのは厳禁です

最後に、美味しいもの

岩立本店のきなこ餅がおすすめです
とても美味しいです

東国三社(後編)は香取神宮と息栖神社でした。
ぜひ、鹿島神宮(前編)とあわせて巡りましょう。


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