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キロンの傷と癒し、再び
こんばんは、アレクサンドリアです。
私はこれまで、50年を超える人生を生きてきましたが、本当の意味で「ショックな出来事に遭遇し、辛さを封印した心の扉を開いて、悲しみをじわじわと噛み締め、痛みを解放していく作業」をしたことがなかったのではないか、と今回の出来事で気づきました。
いままでにショック体験は何度かあります。
でも、「辛かった。」と嘆くより、こんなことで留まっていられない。前に進まなきゃ、という気持ちの方が強く、また、待ったなしの状況だったのもあり、気持ちに重点をおいてこなかったかも知れません。
そして、何とか進めるものなのです。
ですが、その気持ちは心の奥底の方で、じっと静かに留まっていたのです。
なぜ今回、もう十分すぎるほどの年齢になって、このようなことに気づいたのか。
それはやはり、心を許せる他者の存在が大きかったように思います。
それは家族だったり、友人だったり、カウンセラー的な人だったりです。
私は少し前までは、自分で解決できるし、前に進めるし、辛さというものはそのうち小さくなって消えていくもの、ぐらいに思っていました。
最近は、家族や友人には辛い気持ちを伝えていけるようになっていましたが、今回は、それよりも広い範囲の人達に伝えていったことで、その方達もも理解してくれ、私も心の扉を開いていくことができるようになったと思います。
なぜ、こんなある意味、シンプルなことができなかったのか。
深層心理を探ってみると、「情けなく、カッコ悪い自分を見せたくない」ということだったのかな、と思います。
ありのままの自分を表現してもいい、カッコつけなくてもいい、という許可を自分にしたことで、人の優しさにも触れ、これから先、辛い思いをしている人に、同じ体験はしていないけれども、「本当に辛かったですね。」と寄り添うことはできるのではないか、と思いました。
そのような深い意味のある、今回の出来事だなと受け止めています。
そして、これは傷が癒えてきたということで、キロンに関係しているのではないか、と、ふと書きながら思いました。
キロンは、土星と天王星の間にある小惑星で、「傷ついたヒーラー」と呼ばれ、魂(心)の傷と、その癒し方を表します。
誰もが50歳前後に、キロンリターンを迎えます。
チャートを見ると、ちょうど今、私のネイタルMC(仕事)に、トランジットのキロンが重なっていました。
仕事において、理想主義や思想(9H)を傷つけられますが、ありのままの自分を受け入れ、人に伝えることで癒しにつながっていく、と読めます。
3年ほど前に、ネイタルのキロンにトランジットのキロンが重なった時期には、学びに関する傷が表れ、その後、癒しがやってきました。
その後も私の牡羊座天体とキロンとの関わりは続いています。
3か月前に書いた記事が出てきて、読み返してみると、キロンリターンは迎えたけれど、まだ土星の安定した枠を超える決断は出来かねていて、傷は完全に癒せていないと思う、と書いています。
今回の傷は、退職のきっかけとなった出来事でもあるので、ネイタルの天王星との関係では、とうとうキロンの傷が本当に癒しに向かえるようになったのかな、とも読めます。
でも、まだまだ傷は出てくるかも知れません。
キロンは、土星よりも遠い天体である分、その傷も、かなり強烈にやってくるように感じます。
もし再びやってきたら、その傷に正直に向き合っていくことで、きっと癒しに繋がっていくと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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