システム改修の前に考えるべきこと:ミスへの対策に必要なのは
kintoneを導入している方の中には、「入力ミスがあったから、そのミスを補うための新しい入力欄(フィールド)を追加してほしい」と依頼されることがあります。
確かに、入力ミスを防ぐためにフィールドを追加したり、入力方法を制御することは、業務の効率化につながる場合があります。
しかし、こうした依頼の多くは、ミスの原因をしっかり追究せずにシステムの改修を求めていることが多いです。
では、なぜこのような状況が起きるのでしょうか?
システムが悪いと思い込んでいる
多くの人は、システムに問題があると考えがちです。しかし、システムはただの「道具」であり、実際にミスをするのはシステムを使う人間です。
人は誰でもミスをしますが、そのミスをサポートするのがシステムの役割です。
システムが正しく設計されている限り、システム自体がミスをすることはありません。ミスの原因は多くの場合、システムの使い方や設定にあります。
簡単にシステム改修できると思っている
kintoneのようなノーコードツールは、直感的にシステムを変更できるため、「すぐに改修できる」と思われがちです。
しかし、すべての依頼を受け入れてシステムを改修し続けると、システムが複雑になりすぎて、"化け物システム"を生み出すことになってしまいます。
ルールが曖昧なままシステムを使っている
もし、システムに不備があったのなら、それは開発前に行う要件定義に矛盾があったということです。この段階で曖昧な点があると、後々システムの運用に影響が出てしまいます。
要件定義はシステム開発の初期段階で行われるもので、何が必要かを明確にするプロセスです。これは業務ルールに合わせて作られます。
したがって、システムの改修を行う前に、業務のルールをしっかり整理し、必要な機能を明確にすることが大切です。
ミスの原因を追究する
ミスが頻発する場合、その原因をしっかり追究することが重要です。
操作が複雑すぎるのか、システムの使い方が分かりにくいのか、もしくはトレーニングが不十分なのか、考えられる要因を見つけることが必要です。
原因がわかれば、おのずと適切な対策が見えてきます。
業務の目的を再認識する
原因を追究したら、次にその業務の目的を再確認し、システムで解決すべきか、それとも運用方法を改善すべきかを考えましょう。
たとえば、操作方法を簡単にすることで解決できるのであれば、トレーニングやマニュアルの整備が有効です。
一方、システムでの制御が必要であれば、新しいフィールドの追加や入力方法の見直しが有効です。
まとめ
ノーコードツールに限らず、システムを改修する際には、単に技術的な問題として捉えるのではなく、業務の効率化やミス防止という観点から考えることが大切です。
システム改修の前に、ミスの原因を追究し、業務の目的を再確認することで、最適な解決策を見つけることができます。
これからシステムを導入・改修する際には、しっかりと原因を探り、最適な解決策を見つけてください。これが、真の業務効率化につながります。
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