オタクをあがった話②


オタク人生の思い出語りをしていたら
長くなってしまったので今回は後編。

①はこちら。

夢女子のおもしれ〜女

オタクあそびを覚えた最初の方からずっと仲良くしてくれる歳上のお姉さんがいる。

その人はいわゆる夢女子で、好きなキャラクターと付き合っていると初手で自己紹介された。

12月に新宿を歩いてた時にイルミネーションとアクスタで写真を30枚くらい撮って、やっぱりクリスマスデートは最高♡と言っていた。いたってガチなのが良かった。

他の子と3人で一緒にディズニーシーに行った時は、なぜか率先してシングルライダーを望んでいた。彼氏(推し)と乗る妄想が捗るから1人にさせてくれ、ということだった。

魔法の絨毯みたいなアトラクションに乗ったあと、「〇〇くんは身長が190くらいあるから、狭かったけど、私が内側に乗ったら遠心力でちょっとこっちに倒れて、くっついたのがドキドキした♡」と報告してくれた。

おもしれ〜女!って声が出てしまった。

その子は目がマジなので、もはや彼氏くんが見えない私が悪いのかな?と思えるほどだった。
妄想の具体性が凄くて、長年夢女子をしてきただけの信頼と実績がある。

私はそのお姉さんが大好きで、今でも構ってもらっているが、夢女子は卒業していない。
ちなみに、推しが増える度に彼氏が増えている。(世界線が違うのでセーフ)

夢女子には色んなタイプがいて、その子が紹介してくれた別の人は、厄介同担拒否女だった。

結構過激派で、アイドルコンテンツの作中のマネージャーの女の子に嫉妬し、カラオケでPVに登場する度に画面を叩いていた。など、ドン引きするエピソードが満載で、世の中色んな人がいるなぁ。と思った。

アイドルライブと声優さん

アイドルのコンテンツにハマって数年後、コンテンツとして初めてライブが開催されることになり、人生で初めてコンサートというものに参加することになった。

チケットが当たってからは、友だちとお揃いの参戦服を用意して、セトリを予想して、うちわやらタオルやらグッズを事前に通販し、ペンライトの色を変える練習をした。
すごくワクワクした。

当日到着すると、カラフルな格好をしたおめかし女が大量にいて、たくさんのフラワースタンドが並んでいて、お祭りみたいでテンションがあがった。

そのコンテンツのリアルイベントに行くのは初めてで、ジャンプ系アニメとのファン層の違いなのか、見た目が全然違うことにかなり驚きもした。ツインテのリボンがついてる女の子とか、普段見られない可愛い子がいっぱいいるから好き。


開演前から、会場付近ではコンテンツの曲が流れていて、もうこの時点でめちゃくちゃ楽しかった。カウントダウンがはじまり、歓声があがり、幕が開け、声優さんが登場した。

2次元コンテンツの場合、リアルイベントをする時、声優か3DCGか出てくるかの2パターンがあるが、まだこの時点では前者タイプだった。

行ったことがある人はイメージ出来ると思うし、行ったことない人には全くわからないことだけど、そこに声優さんはいない。
キャラクターの本人がいるだけで、私たちには、キラキラした10代のアイドルに見える。

これ不思議なもので、今、ライブの円盤を見ても、客観的に40代のおじさんが映っているはずなのに、自分にキャラクターを下ろしてくれているので、アイドルに見える。
どういう技術なんだろう。

つくづく声優さんはすごい!

ライブで目の前で声優さんを見たことで、わたしは感動し、初めて3次元の男性を推すようになった。新しい扉を開かせてくれてありがとう。


コロナとオタクたち

ここまで、私はコロナ前の大騒ぎオタクをずっとしていた。
詳しく書かなかったけど、毎月誰かしらのキャラクターの生誕祭をしたり、某ラップコンテンツのホストの曲が流れるパーティーでシャンパンタワーをしたり、我ながらオタクお楽しみ人生を全力疾走していた。

2020年の3月、毎週イベントが入っていて、その中でも特に、私はその時推していた声優さんのリアルイベントを控えていた。
就職前に最推しに会って、オタクを卒業しようかななんて思ってずっと楽しみにしていた。

そしたら、よく分からない病気が流行ってしまい、全滅してしまった。
当選させるために何枚も積んだCDも、当選したチケットも、めちゃくちゃ良席だった権利も、全滅!

私は気が抜けて、やる気も抜けて、オタクの卒業も宙ぶらりんになってしまった。

リアルイベントはそこから少なくとも1年は無かったと思う。
元々アニメオタクだったわけだし、別に会えなくても大丈夫なはずだったのだけれど、徐々にリアルでの場に慣れて、すっかり楽しみ尽くした後のおあずけは想像以上に熱量を削いでしまった。

推しに会えない期間、あちらもまたファンに会わない期間が続いたので、煌めいていた姿はなぜかくすんで見えた。
(実際、若手声優たちはアイドルなどのコンテンツに出る度にキャラクターに寄せる努力をし続けていたので、イベントが無くなったことで普通のおじさんの姿に戻ったとも言える)

友だちとコラボカフェに行くことも、ライブをすることも、生誕祭をすることも、無くなってしまって、虚無の日々を家で送るうちに、興味のアンテナが折れ曲がったのか、今まで楽しかったことが急にどうでもよくなってしまった。

1つ、半ば無理やりに、大人にならざるを得なかったというか。


あの頃の熱量がどうやっても取り戻せなくて残念だけど、寂しいけれど、でも、本当にオタク人生楽しんだなぁ〜って満足感や達成感があって、良い時間過ごせたなって思い出は消えない。

消えないうちに、とどめておきたくて、書き散らしました。

読んでくれた人がまだなんかのオタクなら、お金とか時間とか色々あるけど、熱量が一番貴重なんだから、自分が本当に好きなうちに、推せる時に推してね!!!!

おしまい

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