コンサル選考では、何を見られているか【評価軸の概要】
こんにちは。とあるBig4系コンサルを最近辞めた者です。
(簡単な自己紹介と、このnoteの概要はこちら)
今回は、コンサル選考では何を見られているか、つまり面接官が何の軸でそれぞれの候補者に評価をつけているか、についてお伝えできればと思います。
タイトルを【評価軸の概要】としているのは、各評価軸の中にさらに細かい評価項目が分かれているため、そこまで書くと、読む気が失せるくらい長くなる気がしたためです。
ですので、今回の【評価軸の概要】のあとに【評価軸の各項目】という別のnoteで、詳細を綴っていこうと思います。
(追記:評価軸の一つ目「思考力編を書きました」)
余談も余談ですが、コンサル時代は、上記のように、あらかじめ次回以降のテーマをクライアントに提示し「まあ今回は大枠なので、そこまで気にせずドンと構えて聞いてくださいな」というトーンでプレゼンしてました。そうすると、「もっと細かい話をしろ!」とか「この話はどうなってるんだ!」という不要なご指摘から場が荒れるのをあらかじめ避けることができるので、シンプルだけどすごく大事だと感じてました。こういう当たり前をすっ飛ばすゆえに、クライアントから信頼されにくい人っているんですよね。
加えて、新卒向けを前提に書いていますが、基本的な選考基準は変わらず、中途採用であれば、新卒向けの選考基準に加えて、志望しているランク(シニアコンサルタントやマネジャーを志望して転職する場合等)に合わせた職務要件があるので、入社後そこが満たせそうかを確認されます。
まずはこのnoteでは、その前提となる選考基準の考え方についてお伝えできればと思います。はじめに断っておくと、私は1社のファームにしかいなかったので、他のファームと共通みたいな書き方するな!と怒られそうですが、おそらくそんなに変わるものじゃないと願っています。
あとは、同じランク(コンサルタントやシニアコンサルタントのような職位)で、Big4の中で横移動転職しようとした方で、落ちている人をよっぽど聞かないので、ベースとなる軸は少なくともBig4内であればどこも共通で、「このファームが取り立ててこの要素を重要視している」とか、「こんな新しい軸で見ている」みたいなことはないんだろうと思います。
選考って定性的。ではあるが。
前置きが長くなりました。すみません。
当たり前にどんな選考でもそうですが、その選考プロセスで何を確認し、どのように評価するかは、ある程度定められています。そうでもしないと、「なんとなく良い」「自分と合いそう」のような謎理由で合格してしまい、人材の質がバラツキます。とはいえ、"ある程度"なのは、あくまで人が評価するものであり、定性的で曖昧なものになってしまうのは避けられないからです。
ちなみに、非常に残念なことに、特にグループワークではその傾向が強く、発言回数を緻密に管理したり、発言内容のクオリティを測ることは、限られた試験官に対し多数の志願者がいるわけですから、当然不可能です。
それはそれは、印象が物を言う世界です。(グループワークでの生き残り方については、また別で書きたいと思います。)
選考の評価軸
では、その"ある程度"定められている評価軸ってなんだろう、と。
コンサル面接ですので、1次面接から最終まで、評価軸は一気通貫している場合が多いはずです。
違うのは、各面接段階での評価軸の重みづけです。
例えば、短時間でたくさんの候補者を捌かないといけない1次面接では、ロジカルシンキングの類を推し量ることは相当に難しい。逆に2次面接以降では、それなりに時間をかけて、その人の考え方のくせや能力を知るために、多くのファームでケース面接があります。つまり、1次面接ではコミュニケーション力を、2次面接では思考力に、重点を置いているわけです。
ただし、あくまで重点を置いているだけなので、場を回すようなトークスキルをぎゅんぎゅんに披露できても、1次面接で落ちる人はそれなりにいます。それは面接官の質問に論理的に答えられていなかったり、話す内容のつながりが不明瞭すぎるが故に、思考力部分がノックアウト要素になってしまうからですね。重点を置かれているところは意識しながらも、評価軸全体を外さないことが大切です。
では、「思考力」と「コミュニケーション力」だけかといえば、そうではありません。加えて、面接内のエピソードから評価される「精神力・価値観」、そして、コンサル選考で重要視されるのはだいぶ後半(パートナー面接等のケース面接以降)ですが、「キャリア希望」というのが最後の評価軸ピースだと思います。
それぞれの詳細は別のnoteで深堀りたいと思いますが、改めてまとめると、以下の軸が主だと感じています。
思考力
物事を分解整理しグルーピングする構造化力と、柔らかく迅速に考えをまとめ説明できる力コミュニケーション力
相手から聞かれていることを正確に理解し、相手の理解度等の状況をふまえて端的な説明ができる力精神力/価値観
リーダーシップや粘り強さ、困難な状況での前向きな姿勢を維持できる力キャリア希望
コンサルタントになることでどんなキャリアをどのように描きたいのか
評価軸の重みづけ
コンサルファームの面接では、選考が終盤に進むまでは「なぜうちを希望するのか」という志望動機を深堀りされるシーンは非常に少ないと思います。もちろん聞かれることはあるかもしれないので準備は必要ですが、重要度で言えば、より選考フローの後半で位置づけられています。
それは、選考フローの最初であればあるほど、足切りとポテンシャルを測る要素が強く、進めば進むほど、その部分に差が出てこなくなるため、あとはファームとしての目指す方向に共感してくれる人をとる、という流れになっているからです。
そのため、上で説明した評価軸の各段階での重みづけは、以下のようになると思われます。
重要度に差があるとはいえ0ではないので、それぞれ取りこぼさないようにすることは重要です。
長文駄文散文で失礼しましたが、次のnoteでは、各評価軸をさらに分けた具体な項目についてお伝えできればと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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やめコン太