地方都市の交通システムと全国共通交通系ICカード導入のジレンマ
はじめに
先日ネット上で、熊本市がSuicaなどの全国共通交通系ICカード決済を廃止するというローカルニュースを見つけました。
DX的に見て時代に逆行しているとしか思えないニュースに驚きましたが、よくよく中身を見てみると無理もない、というか、何というか、、
このニュースの概要
ニュースの内容は以下の通りです。
「熊本市電では、2026年4月に全国交通系ICカード決済を廃止する予定で、バスについては今年度内に廃止されます。この背景には、熊本市のバス利用者が約50年間で5分の1に減少しており、経営が厳しい状況にあることが挙げられます 。
また、熊本市の決定に対して、鹿児島市や沖縄県など他の地域でも同様の対応が見られます。これらの地域では、全国交通系ICカードの導入コストが高いため、地域限定のICカードやクレジットカードのタッチ決済を導入しています 。特に鹿児島市では、2005年に地域限定の「ラピカ」を導入し、最近ではタッチ決済も取り入れています。これにより、利用者からは便利になったと好評です 。
一方、長崎県では、2020年に地域限定のICカードから全国交通系ICカードに切り替えましたが、これも更新コストが高く、将来的には同様の課題に直面する可能性があります 。」
(以上、我が相棒Claude3.5によるニュース要約となります)
地方都市の交通DXのあるべき姿とは
つまり、全国交通系ICカードは導入、更新時にバカにならない費用が発生するため、継続するのが財政難な地方には難しいというわけです。
ですが、ニュースを読む限りでは、地域限定決済カードやらクレジットカードやらのタッチ決済は存在するため、それ程困らないみたい。
これは、一概にDXが後退とは言えないかも知れません。全国交通系ICカード的には手痛い展開ですが、今後地方都市を中心にこの流れは加速するでしょうし、導入、更新時のコストを軽減するしか解決策はないのでは?
もっとも、全国交通系ICカード側にしてみれば、導入後も定期的に収入を生むビジネスモデルではあるわけですから、メンテナンス費用を考えても簡単に値下げするわけにはいかないでしょうし、難しい問題ですね。
Claude3.5に解決策を聞いてみた
今後、この問題への解決策はどうすべきなのか。再度Claude3.5に聞いてみました。
瞬時にお答えが、しかも複数!流石です↓
1. クラウドベースのオープンペイメントシステムの採用:
特定のカードやデバイスに依存しない、クラウドベースの決済システムを導入することで、柔軟性と拡張性を確保しつつ、初期投資とランニングコストを抑えることができます。
2. 地域間連携によるスケールメリットの創出:
近隣自治体と連携し、共通の決済システムを構築することで、開発・運用コストを分散させ、より広域での利便性を確保できます。
3. 段階的なDX推進:
全面的なシステム刷新ではなく、既存システムと新技術の併用から始め、徐々に移行していくアプローチを取ることで、リスクと初期投資を抑えつつ、新技術の導入を進めることができます。
4. 観光客向けのデジタルパス導入:
観光客向けに、スマートフォンアプリベースの期間限定パスを提供することで、ICカードがなくても公共交通機関を利用しやすい環境を整備できます。
5. 官民連携による投資負担の軽減:
公共交通のDX推進を、まちづくりや地域活性化の一環として位置づけ、民間企業との連携や国の補助金活用を通じて、自治体の財政負担を軽減する方策を検討すべきです。
あー凄い。おっしゃる通りです。
初期投資と仕切りは誰がするのか、が問題ですが、、まず5.を解決してから順次導入でしょうか、、
まとめ
今後、この手の問題は財政難の地方都市を中心に交通に限らず発生するでしょう。地方自治体にDXの専門家やデジタル人材はほとんどいませんから、ここはやはり国が主導するしかないでしょう、参加企業を募って。
国が主導して、個別の対応ではなくクラウドベースの日本全体で利用するサービスを構築する!
誰か〜音頭取りしてくれませんかね?
オマケ
そして、どんな便利なシステムもユーザーが使ってこそ、です。
日本の国民全体のデジタルリテラシーの向上も待ったなし、な局面にまで来ていると思うのですが、いかがでしょうね?
オマケ2
今回のイラストは
「地方都市の交通系DXの推進」
というお題でchat GPT4o君が1発目に出してくれたモノです。シンプルなお題の方が上手く出してくれるかも、ですね。
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