主婦から見たイオンのレジゴーの可能性と課題 ~DX人材としての視点から~
私は30年間専業主婦として家庭に専念してきましたが、子育て後DX人材を目指してリスキリングをし、現在はDX関連の検定問題作成の補助や、大学テキスト執筆サポートの仕事をしています。主婦で、DX人材という立場から、イオンスーパーで導入されているレジゴーについて、その良い点と今後の課題について考えてみたいと思います。
レジゴーは、お客様自身がスキャナー(またはアプリを入れた自分のスマホ)を使って商品のバーコードを読み取り、決済までを自分で行うセルフレジシステムです。イオンでは2018年からレジゴーの導入を進めており、現在では多くの店舗で利用可能となっています。
レジゴーの最大の利点は、お客様の利便性向上です。レジ待ちの列に並ぶ必要がなくなり、自分のペースで会計を進められるため、時間の節約になります。また、現金だけでなくクレジットカードやWAONやイオンペイなどの電子マネーでの決済も可能で、多様な支払い方法に対応しています。私自身、買い物の際にレジ待ちの長さにストレスを感じることがよくありましたが、レジゴーはそのような問題を解決してくれる凄いシステムだと感じます。
さらに、DX人材の観点から見ると、レジゴーは単なる利便性の向上だけでなく、業務の効率化や人件費の削減にも繋がります。レジ係の人数を減らすことができ、人的リソースを他の業務に振り分けることが可能になります。加えて、AIやビッグデータ分析と連携することで、商品の需要予測や季節ごとの需要変動対策、在庫管理の最適化など、さらなるDXの可能性を秘めていると言えるでしょう。
個人的には店内カメラなどで現在地を把握し、レコメンド商品のそばを通った時に通知が出る、などのサービスも付加して欲しいところです。
一方で、レジゴーにはいくつかの課題もあると思います。まず、機械の操作に不慣れな高齢者には、使い方が難しく感じられる可能性があります。高齢の私の義両親は、セルフレジさえ避けますし、私がよく利用するイオンスーパーでも、レジゴー専用レジだけが空いていて、有人は勿論、通常のセルフレジも大混雑ということがよくあります。利用方法のわかりやすい説明や、店員さんによる丁寧なサポートが必要不可欠だと思います。
もっと言えば、更なる普及を目指すため、導入時の短期間だけレジゴー利用でポイント2倍!などのメリットを強調する戦略も考えられると思いますし、使用感を試せるゲーム感覚のイベントなどもやってみて欲しいと思います。
また、システムトラブルやバーコードの読み取りエラーなどが発生した際の対応も重要な課題です。お客様が困ったり、会計に時間がかかったりすることのないよう、迅速で適切なトラブルシューティングが求められます。
もう一つの課題は、セキュリティ面です。レジゴーではお客様自身が商品の登録や決済を行うため、意図的に商品を登録せずに持ち出すことが可能になってしまいます。現に導入後万引き額は増加しているというデータもあるようです。防犯カメラやゲートでの確認など、万引き防止のための対策は今以上に必要となるでしょう。
これらの課題を克服しつつ、レジゴーのようなDXを推進していくことが、小売業界の発展に不可欠だと考えます。イオンのレジゴーは、まさに消費者目線とDXが融合した先進的な事例だと思います。今後もさらなる改善と進化を期待しています。