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ディアゴスティーニのパートワークモデル-サブスクにおいて企業側のリスクを回避する工夫

はじめに
 「ディアゴスティーニ」ってご存知でしょうか?名前は知らなくても、分冊方式で豪華な付録や冊子がついてるシリーズモノの雑誌はご存知でしょう。有名なところでは
『クラシックコレクション』シリーズ
とか
『日本の名城』シリーズ
などがありますね。付録も知識を深めたり、あまり知られていないエピソード、裏話の載った冊子から、ジャズの名盤CDのシリーズ、色々なジャンルのコレクションが出来るものなど様々です。

パートワークの定義
 ディアゴスティーニではこのプロダクトをパートワークと呼ぶそうです。カテゴリーは四つに分かれていて
・全て集めると百科事典に!情報満載マガジン
・順を追って体系的に学べるカリキュラムコース
・分冊方式ならでは!お手軽価格で集められる
 コレクションシリーズ
・パーツを組み立てて作る楽しみを味わう
 組み立てコース
どのコースもユーザーに継続してもらうための工夫を感じます!まさにサブスクの魅力が詰まっていますね!

ディアゴスティーニのサブスクの魅力
 ディアゴスティーニの分冊方式は、ユーザーにとっては魅力的ですが、ディアゴスティーニ側から見ると途中で飽きられたりして購入を中断されてしまうと損失が出てしまうリスクがあります。

 ですが分冊方式にはサブスクならではのメリットも沢山あります。具体的には

・心理的ハードルの低下
一括で購入するには高額過ぎる商品を分冊方式にすることで心理的抵抗を軽減。少額の定期支払いは、ユーザーにとってハードルが低くなり継続しやすくなります。
・長期的なユーザーとの信頼関係
定期的かつ長期の購入により、ブランドとユーザーの間に継続的な接点が生まれます。これは顧客ロイヤルティの向上につながります。
・収益の安定化
定期的な支払いは、ディアゴスティーニにとって安定した収益源となります。これにより、長期的な事業計画が立てやすくなります。

ユーザーの感情に訴える仕掛け
 上記の魅力の他にも
・コレクションをコンプリートしたい心に訴えかける
・組み立てコースなら、完成させたいという欲求に訴えかける!
ユーザーの心理を巧みに突いてきますね!

特に組み立てシリーズは、話題になりましたが、ロボットの「 ロビ」を組み立てるシリーズに代表されるように、一括ではなかなか手が出ないお値段のプロダクト(因みにロビは19万円ほどするそうです)を分割する事で購入し易くする、というメリットも大きいと思います。自分で組み立てたなら愛着も一入でしょうしね?

この、一括では手を出しにくいプロダクトを分冊方式で一度の支払いを低く抑え、更にプロダクトの豆知識、裏話が載った冊子をつける工夫は、ユーザーの購入を強力に後押しすると思われます。

まとめ
 サブスクについてくる企業側のリスク、途中で購入をやめられてしまうと損失が出る、というリスクをディアゴスティーニは様々な工夫でクリアしているわけですね。

 サブスクは企業側からすると長期に渡り収益が発生するメリットがある一方、収益が発生するポイントは、最初に一括で支払われる場合よりも時間的に後ろに行く、つまり収益化するまでに時間がかかることを意識したプランを作ることが企業がサブスクで成功する秘訣というわけですね。

 因みにワタシ自身はクラシックCDシリーズに大昔手を出した覚えが、、好きな曲目だけつまみ食いしただけで終わりました、、
ディアゴスティーニさんごめんなさい!でもいつも魅力的な付録だなーとは本屋さんで眺めておりますよ!




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