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高知での柚子収穫にロボットが参加していた話

(今回のコラムは、毎日新聞11/20の記事を読んでのものです。高知工科大と高知大の研究チームによる実証実験の成果に関する記事です。)

はじめに
 先日こちらで書いたように、ワタシは義父の手伝いから始まり、今は家の横の畑を丸々任されております。義父の高齢化に伴い自然な流れでこうなったのですが、いざやり始めてみると畑仕事というのは本当にやることは無限にあり、いちいちキツイ!好きでなければ無理!という感じなのです。

 今後益々農業就労者は高齢化、人手不足になるのは明らかな今、人手に代わるのはやはりロボット、農業への知識不足を補うのは生成AIだろうと思っていましたが、最近少しずつですがロボットによる農業サポートのニュースが流れてくるようになりました。今回はその中でも柚子農家さんを手伝う可愛い四足歩行犬型ロボットのお話を取り上げます。

 私たちの食卓を支える日本の農業は、実は深刻な危機に直面しています。農業就業人口の平均年齢は70歳を超え、後継者不足も深刻です。特に中山間地での果物栽培は、急斜面での重労働が避けられません。ロボットによる労働力の代替は喫緊の課題です。

高知県の柚子農家での実証実験

 さて、高知県北川村のユズ農園に登場した犬型ロボット。
木のそばで収穫している人からカゴに柚子を入れてもらうと、トラックに向かってトコトコと歩き、カゴの中身を出してもらうと、また先ほどの人を探して柚子をもらいに歩いて行く。「スポット」という四足歩行ロボットです。

 スポットの素晴らしさは、その使いやすさでしょう。

「ついてきて」「記憶」「トラック」という簡単な声がけに反応。しかも、背中に付いている特殊なセンサーで農園の地形を記憶しながら、収穫場所とトラックを往復してくれます。

・ユーザー側に立った使い勝手の良さ

・操作方法のハードルの低さ

コレはすごく重要なポイントだと思います。そしてこの親しみやすいフォルム。コレも大事な要素です。可愛いなー。

実際に参加された33歳の農家さんも「すぐに使いこなせた」とおっしゃっていました。むしろ「動きが速すぎて収穫が追いつかない」とのこと。

 そして注目したいのは、人に寄り添った設計です。
・最大14キロまでの荷物を運べ
・かごの高さが作業者の腰の位置になるよう調整されていて
・ユーザーは木から収穫する事に集中出来る

これまで「腰を曲げて」「重いかごを持って」「急斜面を上り下り」という三重苦だった作業が、一気に楽になります。

 さらに、四足歩行なので振動が少なく、デリケートな果物も傷つきにくい。実証実験自体は大成功です。

スポットの課題
 現実的な課題もあります。スポットは
一台2000万円!個人農家には高すぎます。中国製の類似ロボットが10分の1以下の価格で存在するようですが、そちらの使い勝手が気になります。

技術の進歩とコスト低下は今後急速に進むはず。注視していきたいと思います。

まとめ
 スポットの登場で、農業の未来が少し明るくなるかもしれません。

 最近家庭菜園などで野菜作りをする方も徐々に増えていますし、お子さんの教育や、大人も土いじりはwell-beingに繋がるとも聞きます。

 若い人たちが「キツイ」と敬遠してきた農作業が、テクノロジーの力で「かっこいい」仕事に変わるかもしれません。そして、経験豊富な高齢農家の方々の知恵と、それを吸収した生成AIによるアドバイス。そしてロボットの力が組み合わさることで、日本の農業に新しい時代が開けるかもしれませんね。

 ロボットが農家の作業をサポート。かつ、ベテラン農家さんの技術と知恵を生成AIが次世代へ繋げて行く!

農業初心者のワタクシも、この流れに乗って美味しい野菜を作っていきたいと思います!


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