2024夏 ベルばらという名の滝行
観てまいりました。ベルばら!
宝塚歌劇を10年余り観てきましたが、初めてです。
ゆめゆめしさ、フリル、リボン、漫画のコマのようなシーン、セリフ回し、すべてがこれぞ「タカラヅカ」と言わん圧でした。圧と言ったら言い過ぎかもしれませんが…とめどない怒涛のように押し寄せる「タカラヅカ」の波!引かないので、波というより滝かも。滝行のような観劇…
おもしろかったです。
何度も観られるかと言われれば、遠慮したいですが、10年に一度程度やっていただけると観に行きたいなあという感じ。宝塚以外で、あそこまで豪華に、大勢の人を使ってできるものではないと思うので、「古典」として残してほしいかな。新解釈も観たい気持ちもありますが。
1幕見終わったあと、まだあるのか…と少し疲れを覚えたほどでした。2幕になると押し寄せる「タカラヅカ」に慣れてきたのか、一周回っておもしろくなってきて、脳内でツッコミを入れつつ観劇したりしていました。
そういう意味で、かなりお腹いっぱいで満足度の高い作品でした。
かつて流行したのも分からないでもない。あそこまで確立された世界観と豪華さ他に類を見ないもん。
ツッコんだというか、のけぞったり、むせそうだったところは…
ピンクの衣装で薔薇から登場!
この感じかぁと、引きながら微動だにしてはいけないとお腹に力を込めました。
名前を呼んでほしいという王妃の要望に「マリーアントワネット!!!」と答えるところ
アントワネットって呼ぶんだ…フルネーム?とびっくり!
フェルゼンからの手紙の後のオスカルの気持ちの切り替え力!
ちょっと憧れるくらいテキパキと心を決めてきて、自分も仕事でマネさせていただきたい
二人の急すぎる死の知らせ、もう退場?回想になるの?とびっくり
オスカルの慕われ力!
「諸君、諸君、諸君」印象的でした
オスカルの急なバスチーユ襲撃
突然朝美さんの持ち味の大きい声を演技力ですべてをねじ伏せられた…一瞬異なる世界観でした、1789かと思いました…
トップになってからのお芝居が楽しみです
フェルゼンの豪胆さ、貴族らしい傲慢さなのか?
彼、結構単独行動多めですね、他のフェルゼンは知らないのですが、彩風さんの持ち味なのかな。ピンチなのになんかいけそう感、常人とは思えない落ち着きと意外な熱血さ、彩風さんの足の長さに終始見ほれつつ、今まで演じたキャラを随所に感じたフェルゼン様でした
アントワネットのすべて…
セリフ回しの独特さに最初はおいて行かれたのですが、パリに遷ってからのさらなる美しさにひれ伏しました…自身は凡人だと思っているけれど、超人でしたね(ルイ16世も同様)
王妃の威厳を示すと啖呵を切る時のすさまじい迫力、フランスに別れを告げ、断頭台に進シーン良かったです…ゆめゆめしさの中にある覚悟、対比が残酷だけれど、それゆえ美しかったです
夢白さんの美貌がきちんと生かされていました、美しいものをみせていただきありがとうございます
まったく漫画を知らないので、オスカルとアンドレの名前も観劇中に覚えながら、オスカルが女性ながら近衛兵となっていることや、決闘のくだり、その他諸々「みんないろいろあったのだなぁ」その上で今観ているものは、一面でしかないけど、それはそれでいいかもしれない(3時間のお芝居で十全にすべてを書ききれないのだから)、端折られたであろう多くのものに思いを馳せたりしていました。
人の身勝手さや、人間臭さを描くお芝居を愛していますが、それとも別にゆめゆめしさに溺れたいという願望をかなえてくれていて、逆説的に人間の欲深さを感じたり。
観劇後、ここまで感想が出てきたことに驚きます…
とりあえず滝行かと思えるほどのベルばら観劇!2024夏に浴びられて幸せです。
暑い日が続きますが、出演者のみなさん、最後までご安全に!
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