【小説】5度目の朝は、キミの隣で寝かせて。(最終話)
夜が満ちていた。校庭の照明は数時間前に落ち、全てを呑み込みそうなほどに真っ暗で深く、夜の海にすらみえた。頭上には幾つもの星が煌めき、私達の鼓動と共に呼吸している。
「綺麗だね。」
屋上のコンクリートの上に寝転び空を見上げていた莉奈が口を開いた。
「うん…そうだね。こんな風に星をみるの久しぶりかも。」
私達はずっと屋上で話し続けていた。今までのこと、そしてこれからのこと。日の出と共に莉奈の心臓が止まったあとの機械の使い方からタイミングまで、全てを聞いた。
あと数時間もすれば