【NETFLIX】2020年私のNo.1!
早いものでもう年末である。
今年は何していたっけ・・・となにか楽しい思い出を探そうとしてみても、頭に浮かんでくるのは家でひたすらNETFLIXを観ていた記憶ばかりだ。これが悲しすぎる27歳独身喪女のリアル。ということで、少しでも気分を晴らすためにここらでいっちょ私の2020年ナンバーワン作品を発表しようと思う。
と、その前に今年の総括を述べたいのだが、なんといっても今年を語るうえで「第4次韓流ブーム」ははずせない。私も「愛の不時着」と「梨泰院クラス」はしっかりとハマらせていただいた。韓国ドラマ沼は深すぎて探せばわんさか良作が出てくるが、根が洋ドラ好きということもあり、そちらに時間を費やしたかったので韓ドラについてはそれ以上の追及をやめた。
本題に入る前に私の好みをお伝えしておこう。唐突だが私はイギリス英語の響きがとても好きである。というわけで新しい作品を探す際、意識的にイギリスのドラマや映画をチョイスしてしまう。そういうわけで今年みた作品も非常にイギリスの作品に偏ってしまっている。一位には惜しくも選出しなかったが、ベネディクトカンバーバッジの「BREXIT」はエッセイストのブレイディみかこさんが勧めていたので観てみたが、ブレグジットの真相が分かって面白かったし、「思春期まっただ中(The Inbetweeners)」は冴えない高校生たちのめちゃくちゃおバカな学園モノだったが、卑猥ワード連発なので私のようにイギリス英語の汚いスラングに興味がある方は非常に楽しめると思う。
これが私の2020年ナンバーワン!
さて、お遊びはここまでだ!
そろそろ本題に入ろう。
栄えある私の2020年ナンバーワンは・・・・!
ダカダカダカダカダカダカダカダカ・・・・・
ドンッ!!
「Crashing」(クラッシング)
に決まりました~!!
本作は、あの「Fleabag」で一躍脚光を浴びたイギリスの奇才フィービーウォーラーブリッジが脚本・主演をつとめた2016年のイギリスドラマだ。
「Crashing」は4年前の作品だが、今年観た作品の中で間違いなくこれがダントツ1位だったので今年のベストにさせてくれーぃ!勘弁してくれーぃ。(ライス関町風)
私は「Fleabag」でフィービーのファンになった人間であるが、彼女の作品をもっと観たい、と思い探したところNETFLIXで配信されている本作しか見つけられなかった。が、これが当たりだった。
本作は廃病院を改装したホステルを舞台に、そこに住む様々なバックグラウンドを持つ人々の交流を描いたコメディ作品である。フィービー演じる自由奔放なルルがある日この廃病院を訪れ、そこに暮らしていた幼馴染の男アンソニーと再会するところから物語は始まる。全編を通して、ルルとアンソニーの友達以上恋人未満のじれったくなるような関係が描かれており、最後2人がどうなるのかというところが大きな見どころである。
で、こう書くとなんだかありきたりなJKのチープな携帯小説みたいなくだらないドラマのように聞こえてしまうんだが全然ちがーう!からそこは強調しておきたい!
まず、フィービーの演技が圧巻。特に、エピソード3でカレーを床にぶちまけてその上を四つん這いでツルツル滑りながらくねくね変な体の動きを見せるシーンがあるんだが、あんな気持ち悪い演技出来る女優日本人で思い浮かばない。
二つ目は個性豊かな登場人物たち。
まずは奔放すぎる主人公ルル。「Fleabag」でもそうだったのだがフィービーが演じるキャラクターは貞操観念がぶっ壊れていて空気も読まないし本能のままに自由に生きている。彼女のせいで傍にいるまじめな女はいつも振り回されて迷惑をこうむっている。見ていてムカつくキャラクターではあるのだが、まじめな女の惨めさを冷笑しているのと同時に奔放なキャラの滑稽さも描き出しているからイライラせずに楽しく観れる。ちなみにまじめな女を演じているのはルイスフォードという女優さんだったが、検索したらMr.ビーンのガールフレンドっぽかった。どうりで面白い演技するわけだ・・・。
私が好きなキャラクターは、心優しいゲイ、フレッド。演じているのは
Amit Shahさん。なんて発音するかもわからない全然見たことない俳優さんだったが、なよなよした感じ、優しい感じ、この演技がとっても良かった。全然関係ないインタビュー動画をみたが、しゃべり方が普通にワイルドだったので演技力すげぇなと思った。
他にも、イケメン遊び人のサム、フランス訛りの英語がセクシーなメロディ、熟年離婚したいつも泣いてばかりいる”Crying Collin”ことコリンなどそれぞれのキャラクターがとても愛されキャラなのである。誰しもが推しキャラを見つけられるだろう。
最後に、なんといってもセンス!ストーリーやセリフにセンスがあふれ出ている。なんて、私みたいな凡人がとってもおこがましいが、とにかく彼女の描く世界観は独特で見たことのない世界だ。それなのに、気まずいシーンや空気読めない奴の描き方がとんでもなくうまくてリアル。
彼女の面白さはこの73個の質問に答えている動画を見ていただければ分かっていただけると思う。
下ネタやFワードより卑猥とされるCワードをあけっぴろげに発する様はとても潔くみていて気持ちが晴れる。
最後に、ルルとアンソニーの関係が見どころと先に述べたが、最終話の最後、二人の関係がぐっと動く。そこの爽快感がハンパない。めちゃくちゃおしゃれで胸キュン、でも最後にすこしの毒を入れ込んでいる。「ここで終わるかぁ~!」という終わり方をしている。でもそこがまた中毒性があったりする。
なにせこのドラマ一話25分の6話完結なので、観ようと思ったら半日で完結する。ちょっと長めの映画を観るくらいの感覚でさらっと観れてしまうので、観ない手はないのではなかろうか。