社員の「気付く力」を伸ばすには?
社員のサービススキルや作業スキルを向上させるにはどうしたらよいか、常々考えています。
今回の記事は、アイデアの段階でまだ実行に至っていないものです。
なにせ、今日思いついたばかりですから。
自分用の備忘録として書きたいと思います。
物覚えの良し悪し、人当たりの良し悪し、人によって特性が様々ありますが、誰が行なっても一定の水準を保つ必要があります。
朝礼や会議の場で、考え方や具体的な行動について、日頃から社員には共有しているつもりですが、全員に深く浸透しているとは感じていません。
もちろん理解し、大きな貢献をしてくれる社員もいます。
こうした社員の特徴として、「視野が広さ」が挙げられます。場の状況を読み取る能力が高いのです。
生まれ持ってのセンスもあるでしょうが、人をよく観察していると思います。
同時に自分が人からどう見られているか意識しています。
その結果、「人の振り見て我が振り直せ」をナチュラルに実行できます。
こういう資質の人は方針を示しておけば、最適解を自分で見つけることができます。
視野の広さを推し量るのに「職業的動体視力」というものがあります。
私が勝手に作った言葉ですが、例えば、私の会社で言えば、車で走っているトラックの中から同業者と思われるものを瞬時に見極める能力のことです。
知らない業者であっても、トラックのアオリの形状や積み荷で分かるのです。
別に分かったところでどうということはないのですが、あのトラックはどこからきて何を積んでいるのだろう?と職業人なら気になるものです。
こういったところに自分のやっていることが「仕事」なのか「作業」なのかという意識の差が表れます。
「職業的動体視力」が弱いとスタッフ同士がトラックですれ違っても気付かず、片方は手を振っているのに、もう一方は気付いていない(無視された?)という悲しい状況になってしまいます。
「職業的動体視力」は多分、どの分野でもあります。
例えば、欲しいな~と気になり始めた車があると、街を走っているその車をチェックし、急にその車が増えたような気がした経験はありませんか?
それと全く同じ現象だと思うのですが、仕事上でそれがないのは関心が薄い可能性があります。
関心が薄ければ、気付く力も比例します。
では関心を高めるにはどうしたらよいでしょうか?
関心とは、言い換えると「自分事かどうか?」ということだと思います。
「自分事にするには?」
妻と話していて、共通の認識になったことがありました。
子供向けの英語教室を主宰している妻の話だと、1対1のプライベートレッスンに比べ、1対4ぐらいのグループレッスンだと、自分の生徒の積極性が落ちることがあるとのことでした。
自分が先生の言っていることを理解しよう!という意識が薄れ、自分が分からなければ他の誰かが応える、みたいな感覚になるようです。
それはすごく分た。
当社も朝礼などで社長の私から4人の社員に何かを伝えたとしても、既読スルーのように文字は読んだが無反応、といった現象は起きています。
しかし月イチの個人面談では、いろいろと話してくれます。
みんなの前で行ったらよいのにと思いますが、現実はそうなりません。
1対1と1対複数では大きな違いがあります。
そこで出てきた案が、ペアを組んで1対1でできたこと、できなかったことを自己評価や改善案で互いに報告し、共有していくという方法です。
ひとりの相手がいることで、報告者が自分の言葉で言語化し、伝えることで自分へのフィードバックになります。
聞いてくれる相手がいることで、下手な報告はしたくなくなると思います。
その結果、下手を打たないよう、意識レベルを高めて仕事に取り組めるようにならないだろうかと想像しています。
逆に良い報告はしたいでしょう。好事例として社内で横に広めることも可能です。
このペア報告はチェックリストのフォーマットが必要になります。
何もないと「昨日は特に問題ありませんでした」といった意味のないフィードバックが量産されてしまいます。
問題のないことは大切ですが、その中にあって、何を見出したのか?
そういった実例を積み上げていくとは非常に重要です。
気付くためには時間と言語化が必要です。