境界線は曖昧なんだ
セルフネグレクト。という言葉はご存じだろうか?孤独死を迎えてしまう方の生活を指すことが多い。意味合いとしては読んで字のごとく、自分自身に対する世話の放棄だ。適切な医療にかからない、入浴や更衣など清潔を保たない、食事をしない。セルフケアの欠如と言われたりもする。
結果的に自分自身を破滅へと追い込むので孤独死という道を辿りやすい。
なんの境界線ってことだが自傷とセルフネグレクトって曖昧だと担当の先生がぼやいていたのだ。
ケースにもよるが、独居で希死念慮が高くうつ状態の場合、生活のすべてが億劫になるとセルフネグレクトに陥りやすい。
すべてが億劫だから入浴や更衣、ごみ捨て、買い出し、食事作り…etcに手が回らないのだ。ただ寝て過ごす。眠剤で落ちるように
そこに自傷行為として腕や脚を切りつける、過剰服薬する、紐やベルトで首をくくる…が混ざってくるのだ。アルコールやドラッグに手を出してしまう人も少なくない
そのぼやきがとても腑に落ちたのだ。
自分もセルフネグレクトと自傷行為のミックスだったから。
左右の二の腕には傷がいくつもある。首の赤みは消えてきた。痩せ肉どころか筋肉も落ちたら体重。入浴が億劫で着替えも数日に一度。冷蔵庫の中身もすっからかん。ほとんど食事をしていない。酒と一緒に眠剤を多めに流し込む。ふわふわとトリップして泥のように眠る。
セルフネグレクトに陥ってる、若しくは陥りかけている人への支援が少ないらしい。そもそも自ら助けを求めなければ誰も気づいてくれないからだ。
精神科という繋がりがあったから私は今病室の白いベッドの上でこれを書いている。床で泥のように眠っていた2週間ほど前とは大違いだ。
SNSには病み投稿とか病み垢とかが少なからずある。病み界隈とでも言うべきか。
ファッションリスカやピアス、ニードルは自傷に含めない人も多い。仕事や育児、介護が忙しくて自分自身に手が回らない人もいる。
その辺りの人たちがバーンアウトしたり、ふとしたきっかけにODしたり、存在価値や存在意義を見失ったりしたら泥沼に脚をとられるように、坂道を転げ落ちるかのように悪化していくのではないだろうか。なにかをきっかけに落ちていくと蟻地獄のようにはまっていく。もがけばもがくほど落ち、絶望や虚無感をこれでもかというほど味わう。
そうなる前に気づける仕組みってほとんどないんだなーって落ちてから気づいた。
だからこれを読んでヤバいなあとかって思ったら頼ってほしい。誰でもいい。見上げても這い上がれないほど落ちた後に手を伸ばしても届かないから。